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「企業理念の『よく生きる』はSDGsそのものだ」ベネッセの安達社長が見すえるサステナブルな未来とは

「企業理念の『よく生きる』はSDGsそのものだ」ベネッセの安達社長が見すえるサステナブルな未来とは
Sponsored by ベネッセホールディングス

安達 保 代表取締役社長CEO(2021年3月現在) 

1955年に岡山の地で福武書店として創業以来、半世紀が過ぎた。企業理念に「よく生きる」を掲げ、教育、出版、介護、保育、生活など、人々のライフステージに関わるさまざまな分野に事業を展開してきたベネッセグループ。2016年10月に就任したベネッセホールディングスの安達保代表取締役社長CEO(2021年3月現在)は、社員一人ひとりが高い意識をもって社会還元できる企業として存在感を示す先に、人生100年時代のサステナブルな未来を見すえている。

SDGsを地でいく企業の資産は「人」

当社の企業理念であり社名でもある「Benesse(ベネッセ)」は、ラテン語の「bene(よく)」と「esse(生きる)」を組み合わせた造語です。1990年に、当時の福武總一郎社長がフィロソフィーブランドとして打ち出し、1995年に社名としました。人の成長や、自分らしい人生を生きることを支えていく企業としての決意が込められています。

ベネッセは、お客さまの「よく生きる」を追求することはもちろん、社員一人ひとりの「よく生きる」も実現していく会社でありたいと考えています。創業日の朝礼では、社員に「自分にとっての『よく生きる』とは」、あるいは「事業を通じて『よく生きる』を達成できたこと」を基本に、さまざまな発表をしてもらいます。あらゆる場でこの理念を共有することで、当社の提供する価値を高める努力をしています。

「よく生きる」は英語にすると「well-being」。これはまさにSDGsの方向性と一致します。30年前からSDGsの達成に向けた実践を続けてきたといえるでしょう。

そのうえで、あらためてSDGsについてよく考えてみようと、2018年にサステナビリティ推進委員会を設置しました。まず、基本方針を制定し、これをもとに社員と対話を積み重ねながら、教育や介護をはじめとする各事業と連動し、重点的な活動を定めました。

ベネッセグループの「サステナビリティビジョン」より

このプロセスで我々が最も重要視したのは、社員一人ひとりの思いです。「みなさんが思う、『人が自分らしく、よく生きている社会』とは? そのために、どんな企業グループでありたいか?」と社員にアンケートし、その内容を丁寧に集約していきました。そのなかには「サステナビリティとは自分たちの事業そのものではないか」「自分たちがやっていることで世界に貢献できる、という気づきをもった」といった声もありました。

人生100年時代 DXで「学び続ける」を支える

創業以来、事業の柱となってきたのは教育です。17あるSDGsの4番目のゴールとなっていますが、全てのゴールに貢献できる人材を育てていくという意味において、教育はSDGs全体に貢献できる事業だととらえています。当社が提供しているテレビ番組「しまじろうのわお!」や進研ゼミの教材でも、SDGsを念頭に環境や人権の大切さをわかりやすく伝えるようにしています。

不確実性が増している今日、未来へ向けて「自分で考えて行動できる」教育が社会から求められています。なかでも、デジタルを使いこなす(DX)ことは、非常に大切な要素のひとつとなっています。

進研ゼミでも、タブレットを積極的に活用しています。しかし、単に端末を使うだけでは、本当の意味での教育にはなりません。デジタルに、当社がこれまで培ってきた「人」を介在させた教育を組み合わせることによって、子どもたち一人ひとりの関心や能力に応じた付加価値の高い教育を提供することが可能になると考えています。

教育産業を軸とする会社は多いですが、子どもたち一人ひとりに丁寧に対応する赤ペン先生のような存在は、ベネッセでしか提供できないと自負しています。わからないところをオンラインで詳しく説明し、個別に理解力を上げていくインタラクティブなサポートも好評です。

加えて、これからは、社会人も学び続ける時代となります。一度入社したら定年まで働くというスタイルではなく、成長しながら何度もキャリアを考え直すことになる。自分らしく生きることを考えれば考えるほど、学びの機会は確実に増えていくでしょう。

日本の大人は、アジアのなかでもっとも勉強しない、という残念な調査もあります。当社としても、リカレント教育の拡充に貢献すべく、アメリカ発の教育プラットフォームであるUdemyの事業に力を入れています。教えたい人と教わりたい人をつなぐUdemyは、企業の研修にも適しています。最近ではビジネススクールで教えているような内容やDX関連へのニーズも増えました。上場企業の約1割にご利用いただいています。

介護を18番目のゴールに設定

教育と並ぶ当社のもう一つの柱が、介護です。介護はSDGsが掲げる17の目標では直接触れられていませんが、重要な社会課題であることは誰もが認めるところでしょう。当社では独自に介護を18番目のゴールと捉えて、様々な取り組みを進めています。

介護領域における最大の課題は、介護従事者が不足していることです。大変な仕事と敬遠されているのかもしれませんが、介護の仕事も教育と同じく、人にしかできない非常に大切な仕事です。そのような職業に就いていることに誇りを持てる社会をめざし、当社では25年間の事業経験で蓄積した役立つ情報やメソッドを「介護アンテナ」というサイトで提供し、多くの介護従事者にご活用いただいています。

介護アンテナ

また、スタッフの仕事に対するモチベーションにも着目し、「認知症ケアにおいて、その方に寄りそい、笑顔を生み出しているか」といった、人にしかできない高い専門性を発揮した仕事ぶりを評価する、独自の資格制度を導入しています。例えば、認知症の方に対しては生活の全てにおいてお世話するよりも、できる限りやりたいことをしていただくほうが、症状を緩和する側面があると言われています。ベネッセの高齢者向けのホームでも、その人らしい生活をサポートすることを第一に考えてケア方法を考えるようにしており、良い結果も報告されているところです。

2030年に日本は、人口の三分の一が高齢者となると言われています。人生100年時代にどれだけ健康を保ち、自分らしい生き方ができるかが大きな社会的課題となっていくでしょう。当社も、健康に関する基礎知識と実践を身につけるための書籍『健康の教科書』を発刊するなど、「健康」という事業領域にも力を入れ始めました。

リーダーの役割はビジョンの提示

今のように大きな変革期にある時代、お客様の人生の様々なステージに関わる組織を束ねるリーダーは、社会の変化を洞察しながらどのような価値を提供すべきなのかというビジョンを発信していく必要があると考えています。私はこれまで多くの会社に在籍してきましたが、ゼネラル・エレクトリック社の関連会社に在籍した際、最高経営責任者であるジャック・ウェルチ氏がリーダーに必要な資質として、Energy(情熱)、Energize(人をモチベートする力)、Edge(厳しい判断を下す力)、Execute(執行能力)の4Eを持った人材を挙げていたことが強く印象に残っています。私自身もこれらを実践しながら、企業理念であり未来へ向けた人類の共通のテーマでもある「よく生きる」を社会全体へと広げていきたいと考えています。

ベネッセのサステナビリティ方針
「ベネッセホールディングスサイト」

活動事例紹介
「サステナブルな社会へ」

安達 保(あだち・たもつ)
1977年 三菱商事(株)入社 、1995年 マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク・ジャパンパートナー 、2009年 ㈱ベネッセホールディングス取締役、2016年 同 代表取締役社長 CEO(2021年3月現在)
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