SDGs ACTION!

CDPトリプルA評価を獲得 笑顔とおいしさを持続可能にする不二製油の取り組み

CDPトリプルA評価を獲得 笑顔とおいしさを持続可能にする不二製油の取り組み
Sponsored by 不二製油グループ本社株式会社


企業の環境影響評価を行う国際NGOCDP(本部:ロンドン)が昨年末に公表したリストで、不二製油グループ本社が花王とともに日本企業で初の「トリプルA(気候変動・森林・水の3分野でA評価)」を獲得した。さらに同社は昨年6月、主力商品のチョコレートと食用油脂の原料であるパーム油やカカオの持続可能な調達に向けたコミットメント(中長期目標)を策定。評価指標と年限を内外に明確に示したことでも注目を集めている。

小規模農園までのトレーサビリティ実現を目指す


チョコレート用油脂と業務用チョコレートの世界的メーカーである不二製油は、環境や人権に配慮した生産と調達に以前から取り組み、CDP調査には2016年から参加。指摘を受けた内容については都度対応することで18年に森林(パーム油)で日本企業初のA評価、19年には森林(パーム油)でA、気候変動と水の分野でAマイナスを獲得。昨年のトリプルAは日本企業として初であり、参加5800社以上のうち世界でも10社だけというきわめて高い評価だ。

パーム油はチョコレートやスナック菓子、インスタント麺などの食品のほか洗剤やシャンプーの原料としても用いられ、日本では1人あたり年間5〜6キロを使用しているともいわれる。世界の人口増に伴い近年その需要・生産量はさらに増え続け、2030年の生産量は10年の約3倍に達すると見込まれるほどだ(WWFジャパンホームページから)。

インドネシアとマレーシアの2国で世界の生産量の8割を占めるが、なかでも近年の急激な需要増を支えているのがインドネシア。日本の1.25倍の面積を持つスマトラ島では、アブラヤシ農園を広げるために森林が次々に切り開かれ、世界でも有数の生物多様性が急速に失われつつあることが懸念される。また児童労働や外国人への強制労働、高いノルマと低い対価を強いる不公平な契約が日常的に行われているとの報告もある。

不二製油は2016年に「責任あるパーム油調達方針」を策定。労働環境改善プログラムの実施や「30年までに農園までのトレーサビリティ100%」をKPI(重要業績評価指標)として公開している。

以前の目標は、パーム油の精製を行う「搾油工場」までのトレーサビリティ100%であり、これは予定より1年早い2019年に達成した。しかし搾油工場にアブラヤシの実を納入するのは各地の仲買人であり、仲買人の元には近隣の農園や無数の小規模農家が収穫物を持ち込む。小規模農家まで含めるとその数は数十万軒にも達し、全てを把握することは容易ではない。同社のトレーサビリティ達成率は現在7割前後だが、25年にはこれを75%、30年に100%にすることを目指すという。

パーム実の断面
教育環境の改善も進め不当な児童労働の撤廃を


カカオについても2018年に「責任あるカカオ豆調達方針」を策定。KPIとして「サプライチェーンにおける児童労働を30年までに撤廃するため、25年までにILO(国際労働機関)の定める『最悪の形態の児童労働(WFCL)』ゼロを達成」「カカオ栽培地域に対して、30年までに生物多様性に配慮した100万本の植樹を実施」の二つを掲げる。
 

カカオは高温多湿な赤道地帯で育つ作物であり、世界の生産量の約7割を西アフリカ地域が担っている。コートジボワールやガーナには小規模農家が多く、現在この両国でおよそ210万人の児童がカカオ農業に従事していると考えられている。
 

農園で子どもたちが任される主な仕事は、刃渡りの長い刃物を使った下草刈りや開墾、収穫したカカオの運搬など。なかでも重量の大きな荷物を頭に載せて運ぶ作業は危険が大きく、子どもたちの健全な成長を阻害しているともいわれる。しかし多くの子どもたちが生きるため、家族のためにそうした労働を引き受けざるを得ない。
 

不二製油が2019年に買収した米国の業務用チョコレート大手「ブラマー社」は、以前からコートジボワールで児童労働のモニタリングや女性の地位向上、森林再生などのカカオ農家支援プログラムを実施してきた。現在は不二製油がブラマー社と連携し、この取り組みをガーナにも広げている。
 

本来、コートジボワールにもガーナにも充実した義務教育の制度があるが、学用品などを買うお金がないためにやむなくカカオ農園で働く子どももいる。そうして日の多くを労働に費やすことで、質の高い教育を受ける機会はさらに失われる。児童労働の問題は、教育問題と切り離せない。
 

不二製油はこの問題を考えるうえで、スイスの「ヤコブ財団」がコートジボワールで実施している取り組みに着目。質の高い教育機会の提供や栄養状態改善のプログラムに賛同し、5年間で総額100万ドルの支援を行うためのMOUMemorandum of Understanding 了解覚書)を取り交わした。

チョコレートの甘さとやさしさを世界の人に


こうした幅広い取り組みが評価され、昨年末にはCDPのトリプルAを獲得した不二製油だが、同社はその評価だけに満足してはいない。今年6月には、「責任あるシアカーネルの調達方針」と「責任ある大豆、大豆製品の調達方針」を同時に発表した。

シアカーネルは、ココアバターやパーム油の代用油脂として製菓業界などで広く使用される。同社の調達方針のなかで示されたKPIは、「農村へのトレーサビリティの拡大」「女性エンパワメントの支援」「緑地の保全」など5項目。ガーナ北部の16の女性協同組合と締結したサステナビリティプログラム「Tebma-Kandu」は、現地の女性たちの自立や生活の向上を助けるだけでなく、不二製油にとっては原料トレーサビリティを向上させる点でも意義が大きい。
 

大豆や豆乳は、健康志向と環境意識の高まりを受け肉代替食品として注目されるだけでなく、世界の人口増を支える重要な栄養源としても今後さらに需要が高まっていくと考えられる。不二製油では大豆を単なる代替品ではなく、「環境負荷を抑えながら生産できるサステナブルフード」と位置づけ、おいしさの追求や製品バリエーションの拡充にも余念がない。
 

不二製油によると、国内市場では現時点でも大豆の流通履歴は管理できているものの、海外では生産農家の多さなどからこれが困難であるため、まずは一次集荷所までのトレーサビリティ確保と、RTRS(※)認証品またはそれに準ずる認証品の100%調達を2025年までに達成するとしている。RTRS=責任ある大豆に関する円卓会議。不二製油は昨年加盟した。

私たち消費者にとって、自分が手にした製品がどこでどのようにつくられたものか知ることは容易ではない。しかし、単に安さや便利さを享受するだけでなく、その製造プロセスにも責任を持ちたいと考える消費者は増えており、企業もそうした思いに応えようとしている。もしもチョコレートが誰かの犠牲や環境破壊のうえにつくられるものなら、その味はきっと苦いばかりになるだろう。不二製油の幅広い取り組みが、原料生産者から消費者まで、関わるすべての人を笑顔にしてくれることを期待したい。

この記事をシェア
関連記事