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【世界食料デー】写真投稿で給食届ける「おにぎりアクション」、7年目は120万食めざす

【世界食料デー】写真投稿で給食届ける「おにぎりアクション」、7年目は120万食めざす
「おにぎりアクション」開始日の10月5日に開かれたオンライン記者発表会の一コマ。協賛企業の担当者らがおにぎりを手にして参加を呼びかけた

SNSにおにぎりの写真を投稿すると、アフリカ・アジアの子どもたちに学校給食を届けられるキャンペーン「おにぎりアクション」が、11月5日までおこなわれている。国連が定めた10月16日の「世界食料デー」にあわせてこの時期に毎年開かれ、今年で7回目。コロナ禍で世界の飢餓が深刻化するなか、主催団体は「120万食」の給食提供をめざし、「1食でも多くの給食を」と投稿を呼びかけている。(編集部・竹山栄太郎)

SDGsのゴール五つに貢献

おにぎりアクションは、NPO法人「TABLE FOR TWO International」(東京)が2015年に始めたキャンペーンで、今年で7年目。特設サイトかSNS(フェイスブック、インスタグラム、ツイッター)におにぎりにまつわる写真をハッシュタグ「#OnigiriAction」をつけて投稿すると、写真1枚につき給食5食(100円分)がアフリカ・アジアの子どもたちに届く。参加者は無料で投稿でき、協賛企業が寄付する仕組みだ。

TABLE FOR TWO は、おにぎりアクションがSDGsの17目標のうち「貧困をなくそう」(目標1)、「飢餓をゼロに」(目標2)、「質の高い教育をみんなに」(目標4)、「人や国の不平等をなくそう」(目標10)、「パートナーシップで目標を達成しよう」(目標17)の五つの達成に貢献する、としている。

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支援先の子どもたち(いずれもTABLE FOR TWO提供)

プロジェクトマネージャーの張一華さんは、キャンペーンが始まった10月5日の記者発表会で「このコロナ情勢のなかでも、おうちから、リモートワーク先から、そして海外からでも参加できる。ぜひ世界の子どもたちへの思いを込めてほしい」と呼びかけた。

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オンライン記者発表会で説明する張一華さん(右上)

企業や芸能人も投稿

TABLE FOR TWOが今回目標とする120万食は前年実績の1.3倍で、約6000人の子どもたちの1年分の給食にあたる。10月19日までの約2週間で11万枚超の投稿があったという。前年は10月1日から31日までの期間中に20万2143枚の投稿があり、寄付上限の90万食に達した。

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特設サイトはおにぎりの写真を撮った場所とともに投稿する仕組みで、写真が地図上に表示される(出典:おにぎりアクションのウェブサイト

30の協賛団体(開始時点)のうちトップスポンサーは「日産セレナ」で、日産自動車の丸地隆史さんは「家族のためのミニバンであり続けたいという思いから、世界の子どもたちの未来を救うおにぎりアクションに協賛している」。冷凍食品の焼きおにぎりを製造する日本水産の宮崎志朗さんは、「日本人にとって身近なおにぎりで世界中の子どもたちに笑顔を届ける、すてきな活動の一端を担えることに喜びを感じている」と話した。

投稿される写真の中には、ハロウィーンにあわせたジャック・オー・ランタン、動物やキャラクターなど、手の込んだおにぎりもある。

俳優の石井正則さんやタレントの田村淳さんといった有名人の投稿も注目を集めている。

TABLE FOR TWOの土井暁子事務局長は記者発表会で、「2030年の『飢餓をゼロに』というSDGsの目標は、コロナ禍という未曽有の危機によって達成が懸念されているが、目標に近づくために活動を続けていきたい」と話した。

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