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若者がパリ協定の「1.5度目標」達成呼びかけ 「渋谷COP2021」開催中

若者がパリ協定の「1.5度目標」達成呼びかけ 「渋谷COP2021」開催中
「渋谷COP2021」のロゴ(事務局提供)

英国グラスゴーで開催中の国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)にあわせて、若者の街・渋谷を拠点に、パリ協定が掲げる「1.5度目標」の達成を呼びかけるイベント「渋谷COP2021」が開かれている。オンラインのトークセッションなどを通じて、気候危機への関心を高めるねらいだ。(編集部・竹山栄太郎)

「若者の街」から発信

2015年のCOP21で採択されたパリ協定では、「世界の気温上昇を産業革命前と比べて2度より十分低く保ち、1.5度に抑える努力をする」ことを目標にしている。国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書によると、気温上昇を1.5度に抑えるには、世界の二酸化炭素排出量を30年までに10年比で45%削減し、50年前後に実質ゼロにする必要があるという。一方、COP26の開始時点で各国が掲げていた削減目標を足しても、1.5度目標の達成にはほど遠く、国際社会が踏み込んだ対策に合意できるかが焦点の一つとなっていた。

そんななか、「気候変動への日本国内の関心が低すぎる」と危機感を持った若者たちが、COP26にあわせて渋谷COP2021の開催を決めた。主催団体は、若者を大人がサポートし、循環型社会をつくる活動に取り組む一般社団法人SWiTCH。代表理事の佐座槙苗(まな)さんをはじめ、気候活動家でモデルの小野りりあんさん、東京大学大学院農学生命科学研究科在学の鳥井要佑さんら、6人がコアメンバーとなって活動を率い、「Climate Youth Japan」「Fridays For Future Japan」など若い世代でつくる環境団体も参加する。

渋谷を拠点に選んだのは、国内で若者の街ととらえられ、海外でも名前を知られた街だからだ。「新しい価値、ファッション、時代をつくるシンボリックな街と考えている」(佐座さん)という。

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オンライン記者発表会に臨むコアメンバーの若者らや、長谷部健・渋谷区長(右から4人目)=10月27日(渋谷COP事務局提供)

企業にも参加呼びかけ

渋谷COP2021は、三つの活動からなる。一つはオンラインのトークセッションで、若者と大人がサステイナビリティー(持続可能性)をテーマに語り合う。開催済みの11月1日の回ではメディアアーティストの落合陽一さんや環境事務次官の中井徳太郎さんらが登壇した。13日にも「アニメーションでつなげる。『リニア』から『サーキュラー』な未来へ。」などのテーマで催され、YouTubeでアーカイブ動画も配信する。今後、オンラインワークショップの開催も予定している。

また、「2050年のサステイナブルな渋谷の姿」のアイデアを募り、12月中旬に渋谷区長に提言する企画もある。このほかウェブサイトでは、日替わりでサステイナビリティーをテーマにしたアート作品や豆知識の紹介もおこなっている。佐座さんはCOP26に参加しており、現地の様子をInstagramでリポートしている。

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10月27日のオンライン記者発表会で紹介された、サステイナビリティーをテーマにしたアート作品の例。温暖化で海面が上昇した未来をCGで表現しているという(事務局提供)

渋谷COPは、大阪・関西万博が開かれる2025年まで毎年開催を続ける予定で、活動に協賛する企業・団体を募集している。佐座さんは「パリ協定の目標を若者だけで達成することはできない。大人もどんどん私たちに巻き込まれて、仲間になってください」と呼びかけている。

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