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コカ・コーラ、ペットボトルのサステイナブル素材率40%に 減プラへマイボトル給水サービスも試行

コカ・コーラ、ペットボトルのサステイナブル素材率40%に 減プラへマイボトル給水サービスも試行
2022年4月25日にオンライン限定で発売される「コカ・コーラ」の新商品。100%リサイクルペットボトルを使い、ラベルレスにした(日本コカ・コーラ提供)

日本コカ・コーラと、国内で製造販売を担うボトラー会社5社で構成するコカ・コーラシステムは、ペットボトルのサステイナブル素材使用率が2021年時点で40%になった、と発表した。使用済みペットボトルを回収・リサイクルして新しいボトルにする「ボトルtoボトル」などでプラスチックの使用削減を進めており、2030年には「100%」をめざす。マイボトルに給水する新サービスの試験もおこなっている。(編集部・竹山栄太郎)

「ボトルtoボトル」やラベルレスを拡大

日本コカ・コーラは2022年2月22日、報道関係者向けの説明会を開き、ペットボトルのサステイナブル化に向けた取り組みの進み具合や今後の方針を明らかにした。

親会社の米コカ・コーラは2018年、「World Without Waste(廃棄物ゼロ社会)」の計画を発表。2030年までにリサイクル素材の使用率を50%に高める方針を打ち出した。日本ではこれに上積みするかたちで独自の目標を掲げ、2030年までにすべてのペットボトルを100%サステイナブル素材(リサイクル素材か植物由来の素材)にすることをめざしている。

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日本のコカ・コーラシステムが掲げる「容器の2030年ビジョン」(日本コカ・コーラ提供)

目標達成のポイントに挙げるのが、「設計」「回収」「パートナー」の3本柱。このうち、容器の設計に関する取り組みの一つに、「ボトルtoボトル」のリサイクルがある。

100%リサイクル素材の製品は2019年、コンビニのセブン―イレブン限定で売り出した「一(はじめ)緑茶 一日一本」を皮切りに、「い・ろ・は・す」「コカ・コーラ」といった主力商品でも展開し、5ブランド37製品に広げた。また、プラスチック使用削減につながるラベルレスの製品(注)も8ブランド18製品で導入し、容器の軽量化も進めている。

(注)2020年に資源有効利用促進法の省令が改正され、箱売りの場合、これまで個別のラベルに記載していた内容を外箱に載せれば販売できるようになった(ばら売りは不可)。プラスチック使用削減に加え、消費者がラベルとペットボトルを分別する手間がなくなるというメリットもある。コロナ禍の巣ごもり生活でネット通販を通じて飲料を箱買いする人が増え、需要が高まっているという。

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4月25日にオンライン限定で発売されるコカ・コーラの新商品(日本コカ・コーラ提供)

これらの施策によって、2022年の1年間で二酸化炭素排出量を約2万6000t、石油由来原料から新たにつくられるプラスチック量を約2万9000t減らせる見込みだ。「容器由来の廃棄物の課題解決だけではなく、気候変動への対応の観点でも非常に重要な取り組みだ」(サスティナビリティー推進部の飯田征樹部長)という。

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二酸化炭素排出量とプラスチック量の削減見込み(日本コカ・コーラ提供)

大規模ビルでまとめて回収

PETボトルリサイクル推進協議会によると、日本国内のペットボトルの回収率は2020年度で96.7%、リサイクル率は88.5%にのぼる。海外と比べて高水準だが、回収率を上げることはリサイクルをさらに進めるうえでもカギとなる。日本コカ・コーラは、2021年11月から2022年3月にかけて、六本木ヒルズ(東京都港区)を運営する森ビルと組み、使用済みペットボトルのリサイクルの実証実験に参加した。

通常、大規模なビルではペットボトルの回収・運搬やリサイクルの経路がオフィスやテナントごとに異なり、非効率だという課題があった。今回の実験では施設内で集約し、圧縮してから業者に運ぶことで、効率を高めたという。

六本木ヒルズでのリサイクル実証実験の仕組み(日本コカ・コーラ提供、画像をクリックすると拡大します)

六本木ヒルズでのリサイクル実証実験の仕組み(日本コカ・コーラ提供、画像をクリックすると拡大します)

また、取り組みの3本柱の一つであるパートナーをめぐっても、国際環境保全団体の世界自然保護基金(WWF)ジャパンが国内の大企業に呼びかけて発足させた「プラスチック・サーキュラー・チャレンジ2025」への参画を表明している。

マイボトルに手ごろな価格で給水

このほか、プラスチックの使用を減らし、新たなビジネスにつなげる試みにも乗り出している。マイボトルを持参すると、冷水、常温水、お湯と2種類の炭酸水の計5種類を有料で給水できる「bonaqua Water bar」(ボナクア ウォーターバー)だ。

ウォーターバーには給水機とマイボトル洗浄機が併設されている。テストでの給水1回あたりの価格は60円、紙コップで利用する場合は70円。自販機でペットボトルを買うより割安で、安全な水を飲めるのが利点だとしている。

2021年6月から日本コカ・コーラの社内に設置。12月にユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の従業員用カフェテリア、2022年2月からはタイガー魔法瓶の従業員用食堂でもテストをおこない、改善点を探っている。

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ボナクア ウォーターバー(日本コカ・コーラ提供)

米コカ・コーラは2022年2月、2030年までに、販売量に占める再利用可能な容器の割合を25%に高める新たなグローバル目標を発表した。日本コカ・コーラの田中美代子副社長は「リフィラブル(再補充可能)、リユースのマーケットは現状では決して大きなものではないが、世間のサステイナビリティーに対する関心の高まりを考えると、ビジネスへのインパクトにかかわらず絶対に取り組んでいかなくてはならないと考えている。マーケットを開拓・拡大していきたい」と述べた。

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出典:米コカ・コーラのウェブサイト
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