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「再エネ導入加速」求めるメッセージを気候変動イニシアティブ発表 285団体が賛同

「再エネ導入加速」求めるメッセージを気候変動イニシアティブ発表 285団体が賛同
Getty Images
編集部

気候変動対策に積極的に取り組む企業や自治体などが設立したネットワーク組織「気候変動イニシアティブ」(JCI)は2022年6月3日、「いまこそ再生可能エネルギーの導入加速を:エネルギー危機の中でも気候変動対策の強化を求める」と題した日本政府へのメッセージを発表した。ロシアのウクライナ侵攻で世界のエネルギー供給が不安定化するなか、「化石燃料への依存を続ける議論への回帰があってはならない」と訴える。メッセージには大企業やNGOなど285団体が賛同している。(編集部・竹山栄太郎)

「2030年に再エネ40~50%」を要望

JCIは2018年、気候変動対策に取り組む国内の企業や自治体、NGOなどのネットワークとして設立され、701団体(2022年6月10日現在)が参加している。

今回のメッセージでは、ロシアのウクライナ侵攻で世界のエネルギー供給が不安定化し、原油や天然ガス価格が高騰したとしたうえで、「懸念されるのは、安定供給のためとして化石燃料への依存を続ける、かつてのエネルギー議論への回帰だ」と指摘した。

そのうえで、日本で今取り組むべきこととして、「省エネ・エネルギー効率化の徹底」と「世界情勢に左右されない再生可能エネルギーの導入を加速すること」を挙げた。また、政府が策定を進める「クリーンエネルギー戦略」について、「風力発電、太陽光発電など再生可能エネルギー開発の促進を中心に据え、2030年に40%~50%の導入を可能とするものでなければならない」と求めた。

さらに、「エネルギー危機の中でも、気候変動対策をあいまいにすることは許されない。 私たちは、対策の強化に取り組むことを誓うとともに、政府にも再生可能エネルギー拡大を一層強力に推し進めることを求める」とした。

気候変動イニシアティブが発表したメッセージ
気候変動イニシアティブが発表したメッセージ(出典:気候変動イニシアティブのウェブサイト

「非政府アクターの強い意志」示す

日本政府が2021年10月に発表した「第6次エネルギー基本計画」では、2030年度の再エネ割合の目標を「36~38%程度」(従来は「22~24%程度」)とした。JCIは2021年4月にも、再エネ割合を2030年に「40~50%」まで拡大することを求めるメッセージを発表しており、今回改めて、再エネ導入の加速を訴えた。

今回のメッセージに賛同した285団体のうち7割が企業で、味の素やイオン、キリンホールディングス、ソニーグループ、ソフトバンクグループ、東急、日産自動車などの大企業を含む201社が名を連ねる。

また、長野県や京都市、鹿児島市など15の自治体、気候ネットワークや全国商工会連合会、日本生活協同組合連合会、世界自然保護基金(WWF)ジャパンなど69の団体・NGOも賛同している。

JCIは「広範な企業、自治体、団体が名を連ねた今回のメッセージは、エネルギー危機の中でも、決して気候変動対策をあいまいにせず、強化を求める日本の非政府アクターの強い意志を明確に示したものだ」としている。

メッセージや賛同団体一覧は、JCIのウェブサイトで見られる。

竹山栄太郎
竹山栄太郎 ( たけやま ・えいたろう )
朝日新聞SDGs ACTION!編集部員。2009年に朝日新聞社入社。京都、高知の両総局を経て、東京・名古屋の経済部で通信、自動車、小売りなどの企業を取材。2021年から現職。
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