【福祉の部】住む家も仕事も 困っている人に「タテナオシ」で支援 Renovate Japan

社会課題の解決やSDGsの達成に向けて地道に活動する人を支援する「SDGsジャパンスカラシップ岩佐賞」(SDGs岩佐賞)の第1回受賞者が10月22日(土)に公表されました。SDGs ACTION!では、受賞者の方たちの活動内容をご紹介します。(Sponsored by 岩佐教育文化財団)
活動名:タテナオシ(空き家を活用した貧困問題の解消)
福祉の部・団体 賞金300万円
Renovate Japanは、日本社会の貧困問題に立ち向かうべく、空き家を活用した「タテナオシ事業」に2020年10月から取り組んでいます。
タテナオシ事業では、まず空き家を借りて基礎的な生活環境を整備します。その後に緊急支援の団体と連携し、住む家と仕事に困っている方々を個室に受け入れ、生活費を稼ぐための自由で柔軟なバイトとして、残りの簡易な改修作業をお手伝いいただきます。
そのように経済的・心理的に安心できる時間と空間を確保したうえで、個々の状況に合わせて就労やセーフティネットなど次のステップへ進むための支援を提供するのが、私たちの取り組みです。
改修が完了した後の空き家は、シェアハウスなどの形で転貸・運用し収益化することで、事業としての継続性も確保しています。また、空き家の改修のみを請け負い、上記同様の住み込み型支援を行うモデルも併用しています。

創業から2年で、私たちの取り組みは社会貢献であるだけでなく、事業としても十分に成り立つことがわかりました。その二つを両立できるモデルとしてこの取り組みにはまだ可能性があることを実感し、今後は事業拡大のフェーズに入っていきたいと考えています。
今後は首都圏における拡大を狙うだけでなく、地方のプレーヤーも積極的に巻き込みながら、全国展開、さらには海外進出も目指しています。すでに山梨県でDV被害の女性支援に特化した事業の立ち上げも始まっており、海外からも注目を浴びています。
受賞コメント
記念すべき第1回に受賞でき、大変うれしい限りです。2年間の創業期を経て、弊社のタテナオシ事業が貧困と空き家問題の双方に有効であることを確信し、これから事業拡大へ臨む予定です。今回、その背中を大きく押していただいたと感じ、とても心強いです。誰もが生きやすい社会へ向けて、歩みを進めてまいります。
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