【教育の部】北海道岩見沢市を誰もが豊かに学び生きるまちにする 吉野正則さん

社会課題の解決やSDGsの達成に向けて地道に活動する人を支援する「SDGsジャパンスカラシップ岩佐賞」(SDGs岩佐賞)の第1回受賞者が10月22日(土)に公表されました。SDGs ACTION!では、受賞者の方たちの活動内容をご紹介します。(Sponsored by 岩佐教育文化財団)
活動名:「新しい公共」と「新しい公共サービス」を実現するエミプラスラボ合同会社
教育の部・個人 賞金200万円
自治体や関連機関だけではリソースに限界があり、少子化を改善し若者たちの未来図を描くことは困難である──。これが、地方創生について北海道岩見沢市と協議するなかで、思い至った我々の認識でした。
そこで、「自治体」の持つ公共性やマインドと「民間」の強みである知恵や行動力を合わせ、「市民が自ら動く公共サービス・新しい産業・自治体(行政)の高度化」を実現するために、多様なステークホルダーをつなぐハブとしての、エミプラスラボ合同会社を2018年に設立しました。代表の吉野が拠点長を務める科学技術振興機構のセンター・オブ・イノベーションプログラム(COI)「食と健康の達人」拠点事業とも連携し、大学関係者や企業が積極的に参加する体制を構築してきました。
市の総合戦略にも掲げられる「女性と子育てに日本で一番快適なまち」の実現に向けて、私たちは世界でも類をみない「母子健康調査」を導入。低出生体重児減を目指す仕組みを自治体、病院、医療関係者とともに構築しました。フリーペーパー「live」や、子育ての悩みを保健師に直接相談できるアプリ「家族健康手帳」などの導入により、2015年には10.4%だった低出生体重児が、2019年には6.3%まで減少しています。

2021年からは、妊娠前の若者や子どもたちの健康と性の理解に向けた「プレコンセプションケア」をスタート、2024年からは市民の生涯にわたる学びを支える「未来人材育成拠点」の整備も計画しています。最新の科学と地域の力、新しい産業を通じて、人の交流を生み、世界で活躍できる人材育成の場を実現したいと考えています。
受賞コメント
この度、SDGsジャパンスカラシップ岩佐賞をいただき、大変光栄に思います。いままでの岩見沢市、北海道大学、企業、市民の努力の賜物だと感謝しています。今後は、子どもたち、学生、若者、市民の誰もが学びあえる場を岩見沢市に設立するため、今回の賞金を使わせていただく予定です。
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