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憲法改正

 憲法は96条で、「衆参両院でそれぞれ総議員の3分の2以上の賛成で改正を発議し、国民投票で過半数が賛成すれば承認される」と、改正の手続きを定めている。安倍晋三首相は「憲法に対し、国民が意思表示する機会を事実上奪われていた」として、96条を改正し、「両院の3分の2」とする要件を「2分の1」に改めるよう主張してきた一方、「平和主義、基本的人権、国民主権は3分の2(以上)に据え置くことも含めて議論していく」とも発言。条文ごとに発議要件に差をつける考えもにじませている。

 国民投票の具体的な手続きは国民投票法に定められている。同法は2007年5月の第1次安倍内閣で成立し、10年5月に施行された。投票できるのは18歳以上となっている。付則には、20歳で選挙権を与える公職選挙法や20歳を成年とする民法を改めることが明記されているが、実現していない。

 憲法改正を巡っては、戦力不保持などを掲げる9条を中心に、環境権やプライバシー権などの新しい権利、公の財産の支出の制限を規定した89条と国の私学助成との関係の整理など、多様な論点が示されている。改正に反対する意見も根強い。

 日本国憲法は、大日本帝国憲法を改正し、終戦翌年の1946年11月3日公布、47年5月3日に施行された。政府が連合国軍総司令部(GHQ)と折衝を重ねて草案を作り、国会が修正を加えて完成させた。

 前文のほか11章、103条からなる。国民主権、基本的人権の尊重に加え、9条に戦争放棄と戦力不保持を明記した平和主義が3本柱。帝国憲法にはなかった男女平等や表現の自由の保障も規定した。改正要件が厳しく、「硬性憲法」と呼ばれる。

アベノミクス

 安倍晋三首相とエコノミクス(経済学)を合わせた造語で、安倍政権が進める経済政策を指す。日本銀行による大胆な金融緩和、公共事業を拡大する財政出動、規制緩和などによる成長戦略の「3本の矢」を放つことで、経済成長を目指すとしている。

 日本銀行については、金融緩和に積極的な元財務官の黒田東彦(はるひこ)氏が2013年3月に就任。総裁就任後初となる4月の金融政策決定会合で、日銀が市場に流すお金の量(マネタリーベース)を2年で、過去最大となる130兆円分増やし、規模を2倍にするとした新たな量的緩和策の導入を全員一致で決めた。01年から06年まで続けた量的緩和の4倍近い量の投入だ。

 こうした取り組みは、物価が下がるデフレから抜け出すため、金融緩和で緩やかなインフレを意図的に起こし、景気をよくするのが狙いだ。Reflation(リフレーション)を略してリフレと呼ばれる。1930年代初めの昭和恐慌の際に、時の蔵相の高橋是清が採用した政策として知られる。世の中に出回るお金の量を増やすことで、企業や個人がお金を借りやすくなり、企業の設備投資が活発化。個人の消費意欲も高まって景気が良くなり、最終的にモノの値段が上がるというものだ。黒田総裁は「年2%の物価上昇率目標を2年で達成する」としている。

 2本目の矢の「財政出動」について、安倍政権は総額13.1兆円で、そのうち公共事業費が4.7兆円を占める12年度補正予算を組んだ。学校の耐震化や道路、堤防の建設などが盛りこまれている。また、過去最大規模の総額92.6兆円の13年度予算でも、公共事業を12年度当初予算と比べて大幅に増加。公共事業が増えるのは4年ぶりだ。公共事業など財政出動で景気をよくするという考え方は、英国の経済学者、ジョン・メイナード・ケインズが唱えたことで知られ、ケインズ政策と呼ばれる。

 第3の矢の「成長戦略」は、政府の産業競争力会議を中心に議論してきた。景気を一時的に刺激する効果しか期待できない第1、2の矢に対し、本格的な経済成長に結びつけていくには「成長戦略」が欠かせない。安倍首相は4月に働く女性、5月に農業強化、6月に民間活力を柱に据えた成長戦略を発表した。 働く女性については、今後5年間で保育所の定員を40万人分増やし、「待機児童ゼロ」を目指すとしている。また、現在1年半の育児休業期間を3年に延ばすよう経済団体に求めた。

 農業強化では、農業を観光業や福祉産業などと結びつけ、生産だけでなく加工や販売も手がける6次産業化を促し、20年には市場規模を現在の1兆円から10兆円にするとした。農地の集約化も進める構えだ。

 民間活力については、規制改革で成長を促すとし、「医療やエネルギー、インフラ整備など、規制を背景に民間投資が制約されている世界を大胆に開放する」とした。電子化した診療報酬明細書(レセプト)の情報活用など、病気予防の健康関連市場を現在の4.5倍の9兆円に増やすとし、市販薬(一般用医薬品)のインターネット販売を原則解禁する方針を示した。再生医療など最先端技術の開発を加速するため、米国立保健研究所(NIH)を参考に、日本版NIHの創設も盛りこんだ。

 こうした取り組みを進めることで、1人あたりの国民総所得(GNI)について、年3%超伸ばし、10年後に150万円以上増やすという目標を掲げた。GNIは日本国民や企業が1年間に国内外でつくり出した付加価値(もうけ)の総額を表すもので、これを人口で割ったのが「1人あたりGNI」だが、企業のもうけも入っているため、家庭の年収を表しているわけではない。最近のGNIは1997年度の419万円を頂点に下降傾向にあり、12年度の1人あたりGNIは約384万円だった。

一票の格差

 国政選挙の選挙区ごとに、有権者1人あたりの「一票の重み(価値)」が不均衡な状態を指す。議員1人あたりの当選に必要な有権者数について、最も少ない選挙区を基準とし、最も多い選挙区はその何倍かという形で示される。一票の価値が異なることで、法の下の平等を定めた憲法に違反するかが裁判で争われてきた。

 一票の格差が最大2.43倍となった2012年12月の衆院選をめぐって弁護士グループが起こした選挙無効訴訟で、広島高裁は13年3月25日、広島1、2区を「違憲で無効」と、戦後初の国政選挙無効の判決を言い渡した。同26日には、同高裁岡山支部判決でも岡山2区の選挙を無効とした。  一連の無効訴訟では、16件中14件が「違憲」と判断し、残る2件は、憲法が求める平等に反する状態にあるが、是正に必要な合理的期間は超えていないとする「違憲状態」だった。「違憲」の14件のうち、2件は「選挙無効」で、違憲状態にも至らない「合憲」の判決はゼロだった。 各高裁の判断を統一する最高裁判決は早ければ今秋の予定で、仮に「無効」に踏み込めば、国政選挙では最高裁として初めて。「違憲だが有効」という判断なら、1985年以来となる。

 参院選を巡っても、格差が最大4.86倍に達した07年選挙について、最高裁は09年、「合憲」としながら、「都道府県単位となっている現行選挙制度の仕組み自体の見直しが必要」と指摘した。

 しかし、10年選挙でも是正されず、格差は広がった。最高裁は12年10月の判決で「違憲状態」と踏み込み、一部の選挙区の定数増減にとどまらない抜本改革を迫った。この判決以降の国会の対応は、都道府県単位の選挙区割りは維持したまま、定数を「4増4減」するといった12年11月の小幅是正にとどまっている。

 弁護士グループは今回の参院選でも選挙無効を裁判所に求める構えで、47都道府県単位の全選挙区を対象に、全国に14ある高裁本庁・支部すべてで、投開票日の翌日に一斉提訴するとしている。

ネット選挙解禁

 選挙運動でのインターネット利用を解禁する公職選挙法改正案が成立した。これまでは、選挙期間中にホームページやツイッター、フェイスブックなどを更新し、選挙運動に利用することができなかったが、今夏の参院選から地方選挙も含めて可能になる。政党や候補者のほか、一般の有権者も、選挙期間中にホームページやツイッターなどを通じ、政策のアピールや演説会日程の告知、投票の呼びかけができるほか、演説中の動画の投稿などもできる。未成年の選挙運動は禁じられている。

 改正案を巡っては、別人を装ったなりすましや中傷対策のため、メールによる選挙運動を政党と候補者に限定する自民、公明、日本維新の会の3党案と、メールの全面解禁を盛りこんだ民主、みんな両党案が対立。協議の結果、今回の参院選の次の国政選挙の際には、「検討を踏まえ、解禁について適切な措置を講じる」と改正案の付則に記すことでまとまり、3党案が成立した。このため、今回の参院選では、選挙運動でのメールの利用は政党、候補者に限られた。

 また、3党案ではホームページに誘導する「バナー広告」を政党のみに限定したが、付則で候補者も認めることを「検討」すると盛り込んだ。

 政党や候補者が選挙運動用のメールを送る相手は、メールマガジンの読者や名刺交換をした人など、自らアドレスを知らせた人に限定されている。メールを送る旨を伝え、拒否されないことが条件となっている。同意に関するやりとりに保存義務を課し、メールには氏名やアドレスの表示が義務づけられている。受信を拒否した人に送ったり、アドレスを表示しない場合は、公民権停止を含む罰則が科せられる。一般の有権者はメールを使った選挙運動ができない。

 なりすましや中傷への対応としては、候補者などが、なりすましサイトや掲示板の書き込みなどの削除をプロバイダーや管理者に求めた場合、書き込みをした人から2日間回答がなければ、勝手に削っても賠償責任を問われないというプロバイダー責任制限法の特例がある。

原発再稼働

 東日本大震災での東京電力福島第一原発事故をふまえ、民主党政権は「2030年代に原発ゼロ」を掲げた。一方、政権奪還を果たした安倍政権は、民主党政権での方針を白紙に戻し、原発を再び動かすことを前提とした計画づくりを目指している。「安全性が確認された原発は動かす」と、基準を満たした原発の再稼働に前向きな姿勢だ。

 政府の原子力規制委員会は13年6月、地震や津波に対する原発の新しい規制基準案を正式に決めた。福島の原発事故を教訓に、地震や津波、火災、航空機テロ、過酷事故などの対策を大幅に強化した。既にある原発にも適用される。原子炉等規制法の規則として7月8日から施行。規制委は「世界一厳しい」と自負する。

 地震、津波対策では、電力会社が原発ごとに起こりうる最大級の「基準津波」を設定し、原発が耐えられるように防波堤などを作る。事故時にも原子炉を冷却できる電源車や消防車の各2台以上の配備のほか、大気中への放射性物質の飛散を抑えるフィルター付きベント(排気)設備を取り付ける。放射能漏れ事故が起きても、復旧作業ができるように、免震や放射線防護の機能を備えた緊急時対策所の設置が必要になる。

 活断層の真上に原子炉建屋など重要施設の設置を認めないと定めた。断層の扱いも見直され、評価対象の活断層は40万年前まで対象を広げて調査することを求めた。航空機テロ対策では、中央制御室が破壊されても遠隔操作で原子炉を冷やせる緊急時制御室の設置を義務付けている。緊急時制御室などの一部の設備の設置には時間がかかるとして、5年間の猶予を認めた。

 原発の再稼働には、新安全基準の適合が条件となる。適合していない原発の再稼働はできない。国内の原発50基のうち、日本原子力発電の敦賀原発2号機(福井県)は、規制委が原子炉建屋直下に活断層があると断定し、廃炉の公算が大きい。 また、老朽化した原発は、適用への対策費用が見合わないとして、廃炉するケースも想定される。適合には数年単位の時間がかかるものもあるため、半数の原発は当面再稼働できなくなると見られるが、安倍政権がまとめた成長戦略では、再稼働が規制委に認められた場合、「政府一丸となって最大限取り組む」と記した。

TPP(環太平洋経済連携協定)

 TPPはTrans-Pacific Partnership Agreementの略で、太平洋を囲む国が輸入品にかける関税を原則撤廃し、人、モノ、カネの移動を自由にしようという約束だ。2006年にシンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイの4カ国が結んだ協定が土台となっており、09年11月に米国のオバマ大統領が参加を表明し、注目を集めるようになった。10年3月に米国、オーストラリア、ペルー、ベトナムが参加。その後、マレーシア、カナダ、メキシコが加わり11カ国になった。

 日本は10年10月、当時の菅直人首相が所信表明演説で「TPP交渉などへの参加を検討」と宣言。安倍晋三首相は総選挙で「聖域なき関税撤廃を前提にする限り反対」との公約を掲げたが、13年2月の日米首脳会談で「あらかじめ全ての関税撤廃の約束を求められない」との共同声明がまとまった。13年3月、安倍首相は「アジア太平洋の繁栄を約束する枠組み。我が国経済では全体としてプラスの効果が見込まれる」と、交渉参加を表明した。

 TPPは原則として全品目の関税を即時、あるいは段階的になくす内容となっているが、交渉国にはそれぞれ保護したい品目があり、日本の場合は、コメなどの農産品を例外にできるかが焦点となっていた。日米両政府は4月、日本のTPPの交渉参加に向けた合意文書を発表。「日本には一定の農産品、米国には一定の工業製品といったセンシティビティー(重要項目)が両国にあることを認識する」と明記した。合意文書では、米国が輸入車にかける関税の撤廃時期を最大限遅らせるなど、日本側が大幅譲歩。自動車分野では米国に有利な形となったが、日本が「重要5品目」と位置づけるコメや麦、牛肉などの関税が「例外」となるかは、今後の交渉次第だ。

 11カ国は4月の閣僚会合で、日本の参加を全会一致で承認。日本は7月下旬にマレーシアで開かれる会合から、12カ国目の参加国として交渉に加わる。

普天間移設問題

 「世界一危険」と言われる米軍普天間飛行場は、沖縄県宜野湾市にある米海兵隊の航空基地。約480ヘクタールの敷地に2800メートルの滑走路1本を備えており、同市の面積の約25%を占める。

 同県内で起きた米兵による少女暴行事件をきっかけに、県内の米軍基地の整理・縮小を盛りこんだ日米特別行動委員会(SACO)合意が交わされ、同飛行場の県内移設などが盛りこまれた。2006年に両政府が合意した在日米軍再編の行程表では、14年までの辺野古移設完了を決めたが、09年の衆院選で、当時の民主党の鳩山由紀夫代表は「最低でも県外」と主張。首相就任後に鹿児島県・徳之島などへの移設を検討したが、地元の反対が強く、10年5月に県外移設を断念。11年6月に両政府の外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)で、辺野古に「V字」の滑走路を持つ代替施設をつくることで合意した。12年2月には、普天間移設と切り離して在沖海兵隊の一部を国外移転することで日米が合意し、同飛行場の固定化が懸念されていた。

 日米両政府は13年4月、嘉手納より南の米軍基地返還計画で合意し、普天間飛行場の返還時期を2022年度以降とすることを発表した。6基地分で計千ヘクタールを超える土地が返還対象となる。返還の期限は明示されなかった。普天間基地の移設は、沖縄で反対が強い辺野古への移設を前提としているため、実現性は不透明だ。

 普天間飛行場では、ヘリコプターと飛行機の機能を併せ持つ米軍の新型輸送機「オスプレイ」が配備されている。13年夏までに計24機が配備される予定だ。オスプレイは墜落事故も発生するなど、安全性への懸念も指摘されていることから、沖縄県は強く反発している。 日本維新の会の橋下徹共同代表(大阪市長)は、オスプレイの訓練の一部を八尾空港(大阪府八尾市)に移転することを提案。八尾市は反発を強めているが、安倍政権は実現可能性を検討している。

消費増税

 厳しい財政状況を背景に、現在5%の消費税率を2014年4月に8%に、15年10月から10%に上げることを盛りこんだ消費増税関連8法案が12年8月、民主、自民、公明3党などの賛成多数で成立した。消費税率の引き上げ法が成立するのは18年ぶり。食料品など生活必需品の税率を低くする軽減税率について、8%への引き上げ段階では導入を見送ったが、13年度税制改正大綱では、「10%への引き上げ時での導入を目指す」としている。

 12年度末の国の借金残高は、11年度末より31兆6508億円多い991兆6011億円で、年度末では過去最大を更新した。12年度当初予算で44兆円の国債を新規発行したのに加え、経済対策のために安倍政権が12年度補正予算で7.8兆円の国債を追加発行したため、借金が膨らんだ。13年度末には借金が1107兆円に達する見込みだ。

 消費増税により、政府は13.5兆円の税収増を見込み、すべてを社会保障費に使うとしている。ただ、引き上げと一体のはずの社会保障制度改革は先送りされたまま。年金や医療などの社会保障費は毎年1兆円近く増えており、改革に手をつけなければ消費増税を実施しても制度は安定しない。

 消費増税法では、増税の前提として「物価が持続的に下落する状況からの脱却」が明記されている。経済の状況次第で、引き上げが先送りとなる可能性もある。

尖閣問題

 尖閣諸島は沖縄県石垣島の北約170キロに位置し、面積3.82平方キロメートルの魚釣島(うおつりじま)、1平方キロメートル未満の久場島(くばじま)、北小島、南小島、大正島と岩礁群からなる。総面積は約5.5平方キロ。1895年に、当時の明治政府が自国領として正式に沖縄県に組み入れた。中国は「釣魚島(尖閣諸島の中国名)は中国人が最も早く発見し、命名、利用してきた」と主張し、領有権を訴えている。

 2012年4月、当時の石原慎太郎・東京都知事が個人が所有していた魚釣島、北小島、南小島の購入計画を表明。これに対し、政府は「平穏かつ安定的な維持管理を継続する」として、3島を20億5千万円で購入し、12年9月に国有化を閣議決定した。

 国有化に対し、中国は「主権を侵害している」などと強く反発。北京をはじめ、中国各地で反日デモが発生し、日系企業への放火や略奪などが相次いだ。日中国交正常化40周年の記念式典が事実上の中止となるなど、日中関係は極度に悪化。尖閣諸島周辺の領海に中国の海洋監視船が侵入する事態が続いている。米政府は、尖閣諸島を日米安保条約の適用範囲であることを明言している。

竹島問題

 竹島は島根県の隠岐諸島の北西157キロにあり、二つの小島と岩礁からなる。日本と韓国がともに「固有の領土」と主張しているが、韓国の李明博(イミョンバク)前大統領は2012年8月10日、竹島に上陸。日本は強く反発し、日韓関係は冷え込んだ。

 日本は領土紛争を国際司法裁判所(ICJ)で解決しようと訴えたが、竹島を「独島(トクト)」と呼ぶ韓国は、「韓国固有の領土で、紛争は存在しない」との立場で、共同提訴の呼びかけを拒否。安倍政権は朴槿恵(パククネ)政権との関係修復を重視しており、ICJへの単独提訴を当面見送る方針だ。

 日本は1905年に領土編入を決め、島根県が帰属を告示した。一方で韓国は52年、当時の李承晩(イスンマン)大統領が公海上に「李承晩ライン」を設けて竹島を取り込み、54年から武力要員を常駐させている。

 65年の日韓基本条約で国交が正常化された際も、問題は棚上げになった。日韓は99年、周辺海域を共同で管理する暫定水域を設けた。05年には島根県で「竹島の日」条例が成立。06年には周辺での海洋調査が韓国側の求めで中止された。

 韓国は島に灯台やヘリポートを建設し、観光客に開放するなど実効支配を進めている。暫定水域では日本の漁船も操業できることになっているが、韓国側が武装して監視を強めているため、近づけない状況にある。

ねじれ国会

 衆議院と参議院で、それぞれ多数派の政党が異なる状態を「ねじれ国会」と呼ぶ。自民党と公明党が与党だった2007年7月の参院選で、野党の民主党が大幅に議席を伸ばして参院で与党を上まわり、ねじれ国会が生じた。

 ねじれ国会では、なかなか法案が成立せず、政権が立ち往生する事態が生じた。08年3月には、参院で日銀総裁人事の同意を得られず、戦後初めて空席となった。また、参院が税制関連法案を採決せず、暫定税率が期限切れを迎え、一時的にガソリンが値下げされた。09年総選挙で民主党が大勝し、いったんはねじれが解消されたが、10年7月の参院選で民主党が議席を大きく減らし、再びねじれ国会が生じた。

 ねじれ国会で増えたのが、閣僚に辞任を迫り、首相に退陣や衆院解散を求める問責決議だ。衆院の内閣不信任決議と比較されるが、不信任決議は可決されると、首相は衆院を解散するか内閣総辞職しなければならないと憲法に定められているのに対し、参院の問責決議に法的効力はない。

 ただ、「失格」の烙印(らくいん)を押された人が絡む法案の審議を拒むことで、野党主導の参院が空転。国会運営が厳しくなる。首相への問責決議では、08年6月に福田康夫首相に対し、現憲法下で初めて可決された。また、09年7月に麻生太郎首相、12年8月に野田佳彦首相、13年6月には安倍晋三首相に対し、それぞれ問責決議が可決された。

衆議院と参議院

 国会は憲法41条で「国権の最高機関」と規定され、衆議院と参議院で構成されている。衆院の定数は480だったが、「0増5減法」の成立で、小選挙区295、比例区180の475に。参院は242(選挙区146、比例区96)。任期は衆院は4年だが、首相が解散に踏み切れば、任期はその時点で終わる。参院は6年(3年ごとに半数を改選)で解散がない。衆院議員になれるのは25歳以上で、参院議員は30歳以上だ。

 予算案や条約、法律案を審議し、内閣総理大臣を指名するのは衆院も参院も同じだが、両院の議決が異なる場合、憲法は衆院の優越を定めている。これは解散がある衆院は、参院と比べ、選挙を通じ、より直近の民意が反映されていると考えられるからだ。

 予算案と条約、首相の指名は、両院協議会を開いて話し合ってもまとまらない場合、衆院の議決が国会の議決となる。法律案は参院が違う議決をしても、衆院で出席議員の3分の2が賛成すればそれが国会の議決となる。

 「代議士」という言葉は通常、衆院議員だけに用いられる。元々は国民の代表を意味する言葉だが、戦前の帝国議会時代、選挙で選ばれる衆院議員だけに使ったことから固定化した。  解散がある衆議院に対し、任期を保障されている参議院は世論に左右されず、じっくりと問題に取り組むことが期待されている。「良識の府」とも呼ばれる一方で、「衆院のカーボンコピー」とも揶揄(やゆ)されてきたが、近年のねじれ国会では、時の政権運営に大きな影響力を及ぼしていることもあり、「強すぎる参議院」の問題点も指摘されている。

非拘束名簿方式

 参議院選挙では、有権者は選挙区と比例代表の二つに投票する。選挙区は都道府県単位で行われ、当選させたい候補者名を1人記入して投票。一方、比例代表は全国単位で行われ、有権者は当選させたい候補者の名前、または政党名を記入して投票する。

 比例代表の仕組みは、「非拘束名簿方式」と呼ばれる。2001年から導入されていて、各政党は順位を示さずに候補者の名簿を届け出る。政党ごとに個人名と政党名を合わせた総得票数に基づいて、ドント式で議席を配分する。

 ドント式は、政党の得票を1、2、3という整数で割っていき、その商が大きい順に議席を決めていく方式。各政党に配分された議席数の中で、個人名得票の多い順に当選者が決まる。  1983年から98年の参院選まで実施されていた拘束名簿式では、政党が名簿の順位を決め、有権者は政党名で投票する仕組みだった。各党内で名簿順位争いが激しく、中でも自民党は候補者が集めた党員数を重視。企業や支持団体などの丸抱えでの党員集めや党費肩代わりなどの弊害が問題視された。

選挙などの日程

参院議員選挙公示 7/4(木)
参院議員選挙投開票 7/21(日)
期日前投票期間 7/5(金)〜20(土)
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