【動画】衆院選投開票から一夜明け、安倍・自民党総裁が会見=西畑志朗撮影 |
自民党の安倍晋三総裁は17日、党本部で記者会見し、石破茂幹事長の続投を正式に表明した。内閣の要となる内閣官房長官には側近の菅義偉(すがよしひで)幹事長代行を起用するとともに、麻生太郎元首相を副総理兼財務相に充てる人事も内定した。高村正彦副総裁と河村建夫選挙対策局長は留任させる。安倍氏は持論の憲法改正に向け、発議要件を定めた96条の改正を先行させる考えを示した。
安倍氏は党人事について「参院選に勝つ、これが党に与えられた使命だ。その使命を達成するメンバーを考えたい」と説明。閣僚人事については「危機突破内閣になるだろう。この職責を担えるメンバーを厳選していきたい」と述べた。
安倍氏は26日に召集される特別国会で首相に指名され、第2次安倍内閣を発足させる。記者会見では「(来年度)予算の成立は大幅に遅れる。遅れた期間を十分カバーできるものにしないといけない」と指摘。景気対策のため大規模な補正予算を編成する考えを明らかにした。
また、憲法改正では「最初に行うことは96条の改正」と述べ、改憲の発議要件を衆参の3分の2以上から過半数に引き下げることに意欲を示した。そのうえで、憲法96条改正に前向きな日本維新の会やみんなの党と連携する考えも強調した。
沖縄県の尖閣諸島の国有化で悪化する日中関係の改善も新政権の急務だ。安倍氏は「尖閣は日本の固有の領土。この点については交渉の余地はない」と断言。一方で「日中関係は日本にとって最も重要な二国間関係のひとつ。粘り強く中国との対話は続けながら、良好な関係に改善をしていく努力をしていきたい」と柔軟に対応する姿勢も見せた。
首相就任後の靖国神社参拝については「日本のために命をかけた英霊に対して尊崇の念を表する。これはどの国のリーダーも行っている。私が(首相)在任中に参拝できなかったことは痛恨の極みであった」と強調。ただ、「そこまでしか申し上げるべきではない」と明言を避けた。
5年前に首相を辞任した理由となった健康問題は「潰瘍(かいよう)性大腸炎は医学的には完治していないが、十分に新しい薬によってコントロールできている。十分に総理の職をこなしていくことが出来る」と説明した。
衆院議員選挙公示 | 12/4(火) |
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期日前投票期間 | 12/5(水)〜15(土) |