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【愛媛】

「民営化」消せぬ不安 人口227人、魚島に見る

2005年09月09日

 今回総選挙の大きな争点とされる郵政民営化。「採算の合わない地方の特定郵便局の多くはいずれなくなる」と心配する声を聞く。実際に過疎地域に暮らす人々は、この選挙をどんな思いで見ているのだろう。瀬戸内海のほぼ真ん中に浮かぶ、人口227人の魚島(上島町)に渡った。小さな郵便局と共に生きる島では、民営化が切実な問題になっていた。

 公示翌日の8月31日。広島県因島の土生港からフェリーで約1時間かけ、魚島に到着した。周囲6・5キロ。魚島港の桟橋を上がるとすぐ集落が広がる。港を中心に東西約1キロほどの地域に住民のほぼ全員が暮らしている。

 島に一つだけある魚島郵便局(特定郵便局)は桟橋の目の前にある。1908(明治41)年に開局。島に銀行はなく、ここ以外に金融機関といえば、漁協しかない。

 職員は、山下智子局長(45)と局員1人だけだ。利用者は1日30〜40人。もし、ここが閉鎖になれば、島から一番近い郵便局はフェリーで約40分かかる弓削郵便局(上島町弓削)になる。運賃は往復1460円。山下局長は「ここで今までと同じサービスを保ちたい。でも、私たちは、決められたことをやっていくしかない」と語る。

   ◇ ◇ ◇

 魚島郵便局は、配達業務を民間に委託する無集配局だ。日本郵政公社四国支社によると、県内にある398郵便局のうち46局が、経費削減のため委託配達制をとっている。魚島で配達しているのは、大西勝代さん(62)。30年間、ずっと1人でやってきた。

 島に着いた翌日、大西さんの配達についていった。

 正午過ぎ、港へ行くと、海の向こうから船の汽笛が鳴った。因島から弓削島を経由して荷物を運ぶ上島町営フェリーだ。島民は「郵便船」と呼ぶ。

 この日届いた荷物は小包3個、手紙と封書が約30通。大西さんは荷車に郵便物を積み、押しながら細い路地をずんずん進んで配る。ついて行くのがやっとだ。大西さんは「ババに負けてどうすんの」と笑う。

 大西さんは届ける先々で感謝される。集落のはずれに住む横井玲子さん(70)は「本当助かってるよ。いつまでもやめてほしくないね」。

 この日は1時間ほどで配達を終えた。荷物が多ければ2時間を超える。休日はなく、月給約7万円。「元気なうちは続けたい」と言う。

   ◇ ◇ ◇

 自民党魚島支部の60代の男性は「民営化で郵便局がなくなるのでは」と不安がる住民に「なくなりゃせんて」と答えるようにしている。でも、5年後に残っているか、自信がない。本音は民営化に反対だが、党員である以上、「割り切って今回も自民候補を支持する」という。

 魚島の人口は減り続けている。終戦直後、人口は2000人近かった。今いる227人の半数近くは、65歳以上だ。「郵政民営化に突き進む党と、郵便局廃止を心配する島民の板挟み状態。こんな選挙なかったらいいのに」。男性は複雑な心境を語った。

   ◇ ◇ ◇

 4日までに、この島を訪れた候補者は1人だけだった。4日夕、港前で開かれた街頭演説には85人が集まった。候補は「民営化しても絶対に魚島郵便局はなくなりません。安心してください」と訴えた。拍手は起きたが、その後、参加者から「なぜ断言できるのか」と声が上がったという。


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