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【長崎】

改革を追う・3 不良債権処理:止まぬ「痛み」出口どこ

2005年08月26日

 東彼杵郡の陶器メーカー社長(58)は、4通の不渡り手形を事務所の金庫にしまっている。

 「本当なら450万円。今じゃちり紙にもなりませんが」

 振出人は、3月末に倒産した佐世保市の陶器販売会社「辻窯業」の社長。下請けとして納めた急須や湯飲みの代金を取りはぐれた。そればかりか、不渡りになる前に、手形を担保に銀行から受けた融資の返済を迫られている。従業員約20人のこの夏のボーナスが消えた。

 商品の2割を納入する得意先だった。「つぶれたらしい」と人づてに聞いて、慌てて電話をかけた時には遅かった。受話器の向こうで社員は「倒産しました。私も今日まで知りませんでした」と繰り返した。

 辻窯業の倉庫には、納入した陶器が大量に残っていた。だが、法律上、返してもらえないという。最近、隣町の窯元2人が首をつった、という話を耳にした。

 「結局、しわ寄せは弱いところにくる。こんなに苦しいなら、いっそ倒れた方がましかも」

 53社が加盟する波佐見町の陶磁器協同組合によると、辻窯業に納入していた業者は20数社に上る。

   ■  ■

 窯元の煙突が立ち並ぶ佐世保市三川内地区。鎖で縛られた門扉の奥に、人影の消えた辻窯業の倉庫跡が広がっている。

 55年の創業で、三川内地区では最大手。バブル期の売り上げは10数億円に上ったが、ここ数年は5億円台と低迷した。

 代理人の徳勝仁弁護士によると、負債総額は5億9000万円強。親和銀の発表では、同社への融資額は4億円に上っていた。民間信用調査会社によると「最後はメーンの親和銀行が支えきれなくなった」という。

   ■  ■

 「あれだけ大きかった会社が倒れるとは」。親和銀を最近辞めた50代の元行員は辻窯業の倒産に驚いた。

 融資部門で10年以上働き、バブル期には漁業団体の融資を担当した。漁獲量の波を読んで、いくら融資するかを決める。経験と情報力、何より漁師との濃密な人間関係が問われる仕事だった。今、同行の分厚いマニュアルに定められた融資の基準は、前年度の実績だ。

 「地元企業に優しい」と言われる社風が誇りだった。明治12年の創業以来、県北経済を引っ張ってきた自負もある。

 本店の中枢部門に異動した90年代後半、不良債権処理の圧力が強くなった。金融庁や監査法人から、融資についてこまごま注文をつけられることも増えた。

 「小泉首相になって厳しくなった。昔のおおらかさが良かったとも言い切れないが」

 不良債権処理の加速で、貸し倒れに備える引当金残高は、02年度末の680億円から04年度末には840億にふくらんだ。逆に、貸出金は2年で2千億円近く減った。

 昨年度は2年連続の当期赤字。頭取が引責辞任した。元行員の最後の夏のボーナスは半額にカットされた。

   ■  ■

 衆院解散翌日の今月9日。日銀総裁は「(景気は)踊り場をほぼ脱却した」と語ったが、元行員には遠い国の出来事のように思える。

 「小泉改革は必要なんだろうが、正しいのかどうか。まだ、痛みしか感じない」


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