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【滋賀】

「改革」のはざまで〈下〉介護・年金・医療

2005年09月09日

 大津市内の公務員の女性(58)は今月4日、80代の母親が暮らす特別養護老人ホームが開いた説明会に出席した。今年6月に成立した改正介護保険法によって施設の居住費、食費が自己負担になる。母親は要介護4。これまで介護保険の自己負担分として毎月約4万3000円支払っていたが、10月から5万5000円近く請求されることになる。

 「制度が変わるたびに負担が増えていく。先の見えないマラソンのよう」とため息をついた。

 この数年、少子高齢化で増大し続ける社会保障費への対応を迫られ、政府は介護保険、国民年金・厚生年金の分野で次々と「改革」を進めてきた。各種の世論調査をみると、有権者は今回の衆院選で郵政民営化よりも社会保障関連の施策に高い関心を示している。

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 年金改革関連法が成立したのは04年6月。国民年金の月額保険料は1万3580円(05年度)から毎年280円ずつ上がり、17年度には1万6900円で固定される。

 厚生年金の保険料率も17年度まで毎年引き上げられる。一方、給付水準は25年度には、現役時代の手取り収入の約50〜36%に減る。政府は計算上、収支のバランスのめどがついたとして「将来的に安定した年金制度ができた」と説明した。

 だが、大津市雄琴北2丁目の生田美和子さん(68)は、その言葉を額面通りに受け取れない。

 生田さんの夫は02年5月に病死した。遺族年金とは別に、国民年金約4万円(月額)を受け取っているが、消費者物価指数が下がったことなどを理由に受給額は年々減っている。

 周囲にも生活を切りつめている人が大多数で、老後も安心して暮らすだけの蓄えができる人は限られている。公的年金に加え、民間の個人年金で老後に備えようという人もいる。

 「給付額を減らして制度の存続を図ったからと言って、それで安心して暮らせないような年金制度なら、意味がないのでは……」。生田さんのこの思いと同じ不安を抱く人は多い。

 不安は不信感につながり、国民年金の未納は改善されない。滋賀社会保険事務局によると、県内の年金保険料の納付率は97年度には9割近くあったが、04年度には69.6%と7割を切り、過去最低を記録した。

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 与野党が年金制度の一元化など抜本的な改革を進めるため、今年4月に発足させたばかりの「社会保障両院合同会議」は、衆院解散とともに立ち消えになった。

 今回の衆院選では、各党ともマニフェスト(政権公約)に「社会保障制度改革」の方向性を示している。

 連立を組む自民、公明は「公務員を含むサラリーマンの年金制度を一元化し、官民格差を是正。基礎年金国庫負担割合の2分の1への引き上げを実現する」とし、「厚生年金と共済年金の一元化を進める」と段階的な年金一元化を約束した。

 一方の野党は、受給額の増に焦点を当て、具体的な金額を挙げて有権者の支持を集めようとしている。共産党は「月額5万円の最低保障年金の実現を目指す」。社民党は「月8万円の『基礎的暮らし年金』を創設し、財源は歳出の見直しなどで確保する」とした。

 民主党は自民党より早期に年金を一元化することを目指し、「月額7万円の最低保障年金を実現する」とマニフェストに掲げたが、財源に「年金目的の消費税導入」を盛り込み、「痛み」が伴うことも明らかにしている。

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 医療費の自己負担をめぐっては、02〜03年に高齢者の自己負担は1割、サラリーマン本人は3割となった。

 大津市内で菓子店を営む男性(65)は5年前から、胆管炎などの治療や検査で通院している。

 収入の柱は男性と妻(66)の毎月の年金計約8万円。経費を差し引くと利益がほとんどない店の収入は当てにできない。

 男性は年に1度は20日間、治療のために入院しなければならない。費用は20万〜30万円。このほか、毎月の薬代と1回の診療費で平均1万5000円近く払っている。

 さらに、1カ月約3500円の介護保険料と国民健康保険料約2万5000円が年金から天引きされる。体のためを思えば、もう少し受診回数を増やしたいと思うが、それもできない。

 男性は「70歳くらいになれば、医療費負担が軽くなるんじゃないかと期待していた。だけど年金は減り、医療費負担は増える。はよ死なんとならんということか」と嘆く。

 マニフェストでは、自民、公明は「新たな高齢者医療制度を創設」を掲げ、自民は「年内にも医療制度改革案をまとめ、次期通常国会に法案を提出する」としている。民主も「新たな高齢者医療の創設」を公約。共産は「医療費、介護利用料の負担の軽減に取り組む」。社民は「サラリーマンの医療費負担を3割から2割に戻す」としている。しかし、いずれもその将来の具体像は見えにくく、安心はまだ得られない。


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