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【徳島】

現場を歩く〈年金不信〉徳島市 制度不透明、説得力欠く

2005年09月08日

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相談者で込み合う「年金相談コーナー」=徳島市佐古三番町の徳島北社会保険事務所で

 「今朝、テレビでやっていた番組の内容を確認して出直して来い!」

 昨春、徳島北社会保険事務所の「国民年金推進員」を務める女性が徳島市内の男性宅を訪れると、インターホン越しに怒鳴られた。「なぜ国会議員は優遇され、自分たちは破綻(はたん)するかもしれない年金を払わないといけないのか」。返す言葉がみつからなかった。

 国会議員の年金未納問題が次々に明るみに出る一方で、特権である議員年金への批判が集中した時期だ。女性は「あの頃から年金に対する不信感が増し、風当たりが強くなった」と振り返る。

 国民年金推進員は公募に応じた非常勤国家公務員で現在、県内に28人。保険料を4カ月以上滞納した人たちに納付を促す。「終身保証」「社会保険料控除の対象」などのメリットを挙げながら説明する。夜間や土日を中心に1日20〜30軒回るが、なかなか本人に会えない。会えても簡単には納得してくれない。

 女性は「よほど裕福でない限り、年金がないと老後の生活は難しい。そう説明するが、年金制度に対する不信感もあって理解してもらえない」とこぼす。とくに年金が現実的なものとなるまで30〜40年もある若者への説明には言葉が詰まる。「将来、制度がどうなるのかが分からず、何年間保険料を掛ければいくらだけもらえるか、保証ができない。現行の制度が続けば、という例え話で終わってしまう」

   ◇

 徳島社会保険事務局によると、県内の04年度の国民年金の納付率は66.5%(全国平均63.6%)。3人に1人が未納の計算だ。社会保険庁は03年度から、長期未納者を対象に、国民年金保険料の強制徴収に乗り出したが、過去最低の数値だった02年度の65.8%からほとんど改善されていない。過去最高だった72年の99.6%に比べると落差は歴然だ。

 低下理由として、02年度から保険料の徴収事務が市町村から国の社会保険事務所に移ったことや、若年層にニート(若年無業者)やフリーターが増加したこと、さらに若者の将来設計に対する意識の希薄さが挙げられている。たしかに納付率は若いほど低く、04年度は30代が60.4%、20代では52.8%だった。

 こうした状況の中、昨年の年金改革で、保険料を17年度まで段階的に引き上げ、年金の水準を少しずつ下げる方式に変わった。だが、出生率は下げ止まらず、保険料の納付率も目標を下回り、納付者の不安や不信感は募るばかりだ。

 「将来、年金を受け取るために支え合おうという考え方は理解されにくくなっている」。担当者の嘆きにうなずいてしまう。

   ◇

 「ぜいたくをするつもりは、まったくないけれど…」。徳島市内で独居生活をする72歳の女性はしみじみと語る。父を継いで飲食店を経営していた約20年前、ストレスから胃潰瘍(かいよう)で倒れ、2年ほど前には脳梗塞(こうそく)を患った。60代の妹2人の助けを借りながら生活している。

 月6万円の国民年金が頼り。だが、老人医療費は1割負担になり、介護保険料の負担も容赦なく天引きされる。なのに、物価下落を理由に年金は減額。光熱費や食費など日々の生活費だけで年金はほぼなくなるという。

 しかし、30代のある男性は「今の人はもらえるだけマシ」と指摘する。彼はいわゆるニートだ。「国民年金にお金を掛けても将来は絶対、その分も返ってこない。損をするだけ」と言い切る。

 日々の生活で不安を募らせる高齢者と、国の制度を信用することができない若者。

 負担と安心のバランスをとりながら「国民の将来」の青写真をいかに描くかが問われている。


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