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【山形】

争点と票の行方・1 靖国 参拝意義、なぜ問わぬ

2005年08月23日

 「来年もその後もずっと追悼式を開いていただけますか」

 山形市内で19日に開かれた市戦没者追悼式の直後、市遺族連合会の会長庄司権四郎さん(70)は市川昭男市長に聞かざるを得なかった。

 「続けます」。市川市長の言葉に庄司さんは、一安心した。

 ●発言は世論喚起

 日本遺族会は全国的な自民党支持団体で、同会はその自治体レベルの組織。山形市内は29地区に分かれて活動している。

 近年、独自に追悼式を開くのが難しくなっている地区もでてきている。高齢化による会員の減少が一因だ。山形市も最盛期には3300人ほどいた会員が2700人まで減った。

 「追悼式をやめてはどうか」。そんな意見が聞かれる地区もある。地元の社会福祉協議会との共催で何とか続けているところが半数ほど。市全体の追悼式も79年から、市社福協などとの共催の形をとる。市川市長は、その市社福協の会長だ。

 追悼式の存続に腐心してきた庄司さんにとって、靖国参拝に積極姿勢を見せた小泉首相の存在は「ありがたかった」。

 首相の靖国参拝をめぐり、中国、韓国との関係悪化が取りざたされ、靖国神社は今夏、特に注目を浴びた。終戦記念日には昨年の3倍を超える約20万人の参拝があった。首相の発言は世論喚起につながったと思う。

 庄司さんの父・正幸さんは1943年(昭和18年)に出征、45年3月にフィリピンで戦死している。

 遺骨を納めた箱がカランと鳴ったのを今でも忘れない。中には小さな石が入っていた。

 父の遺骨すら戻らなかった庄司さんにとって、「靖国神社は父がまつられているんだと実感できる場所」だ。

 首相は今年、8月15日に参拝しなかった。「外交問題があるから仕方がないだろう。でも、選挙が終わったら参拝してほしい」

 ●「あまりに軽い」

 一方、首相の靖国参拝に首をかしげる元日本兵もいる。

 山形市内で美術民芸品店を営む山鹿菊夫さん(80)は、44年に山形の連隊に召集され、士官候補生として千葉県の習志野で終戦を迎えた。連隊で一緒だった仲間のほとんどはフィリピンのルソン島で戦死した。

 山鹿さんも上京するたびに靖国神社を参拝する。そして決まって、裏手の森を散策する。

 「上官に殴られ、ひどい思いをした。あいつらと一緒に本殿にこもりたくない。靖国で一番高い木にいるから会いに来い」。そう言って死地に赴いた親友に会うためだ。

 古本市で見つけた本に、親友の部隊についての記述があった。「戦死」した兵士の大半は餓死と病死だった。愕然(がくぜん)とした。

 首相は、A級戦犯の合祀(ごうし)について、「日本人は、死んだら皆が仏様になると思っている。死んだ後も罪を許さない中国とは、死生観が違う」と発言している。

 靖国神社なのに、仏様といい、仏様ゆえに罪は許されるという首相。山鹿さんは「あまりにも軽い」と憤る。

 「東条英機らは『生きて虜囚の辱めを受けず』の戦陣訓を徹底した。降伏すれば、餓死や病死をせず、国に帰れたのに……。その戦犯と、仲間も一緒にいたくないはずだ。A級戦犯の分祀(ぶん・し)など靖国改革を表明してから参拝してほしい。それなら、中国や韓国も理解してくれるはずだ」

 首相は「靖国参拝を争点にする気は全くありません」と断言した。

 戦後60年を経て、なお物議を醸しながら、総選挙の争点から外される靖国。山鹿さんはもどかしさを感じざるを得ないでいる。

    ◇

 総選挙が迫ってきた。立候補予定者は出そろい、事実上の選挙戦はすでに始まっている。この選挙で何が問われ、人々はどう判断しようとしているのか。争点と選択の行方を探った。


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