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「安倍不信任」鮮明 本社出口調査

2007年07月30日

 今回の参院選で、自民支持層の3割が安倍首相の辞任を求めていることが、朝日新聞が実施した出口調査で明らかになった。「選挙の顔」として期待された安倍首相だが、無党派層の7割、回答者全体では5割強から不信任を突きつけられた結果となった。また、年金問題が「影響を与えた」とする人の5割強は民主党に投票したと回答。自民党への投票は2割弱にとどまり、年金問題が民主躍進の原動力になったこともうかがえる。

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各党支持層は比例区でどこに投票

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安倍首相の進退

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年金問題が投票に影響を与えたか

■56%が辞任求める 自民支持層でも3割

 今回の参院選では年金問題や「政治とカネ」の問題、相次ぐ閣僚の失言などの対応をめぐり、安倍首相の資質を問う声があがった。出口調査で「安倍首相に続けてほしいか」と聞いたところ、「続けてほしい」と答えた人は32%にとどまり、「他の人に代わってほしい」が56%にのぼった。

 比例区の投票先ごとに「代わってほしい」の割合をみると、民主に投票した人が78%、共産80%、社民78%、国民新65%と、野党に投票したと答えた人では首相辞任を求める声が際立った。さらに、今回の調査では、自民に投票した人の17%も辞任を求めた。

 ふだん支持している政党別でも、自民支持層の32%が首相辞任を要求。また、最近の選挙の帰趨(きすう)に大きな影響を与えてきた無党派層では72%が首相辞任を求め、「続けて欲しい」の21%を大きく上回った。昨年9月の自民党総裁選では「選挙の顔」としての期待から圧倒的な勝利を得た安倍首相だが、初めての大型国政選挙で自民支持層からも無党派層からも信任されていない実態が浮き彫りになった。

 今回の参院選の争点となった年金問題が投票に「影響を与えた」と回答した人の中でも、首相の辞任を求める声が72%を占め、続投を望むのは24%にとどまった。年金問題の対応への不満が首相の支持にも影響を与えたとみられる。

 年代別でみると、首相の辞任を求めたのは30代が66%でトップ、次いで20代が65%、40代が64%と続いた。

 都市規模別にみると、首相の辞任を求める声は大都市(政令指定都市)で60%、中小都市で55%、郡部で51%だった。

■年金重視の55%、民主へ

 「消えた年金」問題など、社会保険庁による年金記録のずさんな管理が明らかになって以降、年金問題は今回の参院選の大きな争点となった。

 政府は1年以内の名寄せ完了や5年の時効を超えても受給可能にするなどの対応策を打ち出し、「万全の対策」を強調してきた。出口調査では、一連の年金問題が有権者の投票行動にどんな影響を与えたかを聞いた。

 年金問題が投票に影響を与えたかについて聞いたところ、「影響を与えた」が51%で、「影響を与えなかった」の18%を上回った。「どちらともいえない」は23%だった。

 「影響を与えた」と回答した人に限ると、比例区の投票先は民主が半数を超えて55%にのぼった。自民は17%、公明7%、共産8%、社民5%、国民新2%となった。

 これに対し、「影響を与えなかった」と回答した人の比例区投票先は、自民がトップで44%、民主29%、公明11%、共産5%、社民4%、国民新2%だった。

 「影響を与えた」と回答した人のふだんの支持政党と比例区の投票先の関係はどうか。

 自民支持層のうち自民に投票したのは46%にとどまり、民主に投票した人も38%いるなど、年金問題をきっかけに自民支持層の一部が離れた様子がうかがえた。

 一方、民主支持層は87%が民主に投票したと回答。自民には2%しか流れていない。また、共産、社民支持層でも、民主に投票した人がそれぞれ12%、19%いて、民主が年金問題の不満の受け皿になっていることが分かった。

 年代別に年金問題の影響をみると、「影響を与えた」としたのは50代が62%で最も多かった。40代が60%、30代が54%と続き、年金問題が年齢が高い人の投票に影響を与えていた。

 〈調査方法〉出口調査は全国3630カ所の投票所で実施した。投票を終えた有権者に調査用紙を渡し、回答の秘密が守られる形で、選挙区で投票した候補者、比例区で投票した政党、ふだんの支持政党などについて答えてもらった。約18万5000人から有効回答を得た。%の数字は、小数点第1位を四捨五入したため、合計が100にならない場合がある。

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