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郵政票、選挙区漂う 反自民でも事情それぞれ

2007年07月21日

 かつて自民党の集票に大きな力を発揮した「郵政票」が漂流している。郵政民営化が争点になった05年衆院選を経て、郵政関係者の多くは自民党支持から離れた。参院選では比例区で国民新党を支援するが、選挙区は地域の「お家事情」を抱える。覆ることはない郵政民営化、組織内候補の不在……。自民党への恨み節の一方で、政治への不信も募っている。

 17日夕、名古屋・栄の交差点。比例区の支持拡大を訴えていた国民新党の綿貫民輔代表らが選挙カーの上から、愛知選挙区(改選数3)で推薦した民主新顔の谷岡郁子氏(53)を紹介した。

 特定郵便局長OBや家族らの集まりである大樹愛知県本部。会員は約2000人。政治団体の自民党愛知県大樹支部も残っているが、5000人弱いた党員は現在数人。県本部幹部は「国民新党が推薦するなら信用して支援すればいい」と話す。

 大樹全国会議は今回、比例区では「郵便、貯金、保険の3事業一体化」を掲げる国民新党の青山丘氏(66)らを推す。選挙区はそれぞれ地域事情を踏まえて判断しており、自主投票としている所も多い。国民新党の推薦はばらけそうな郵政票に一定の方向性を持たせる効果もある。

 一方、国民新党の職域支部「憲友会」には、自民党を離れた郵政関係者らが加わる。愛知県支部の党員は約1万人という。ただ、政治団体となって1年余。選挙に取り組む態勢にはなっていない。夏目利一支部長によると、特定局長OB同士が顔を合わせても政治の話題が出ることはほとんどないという。

 「それでも自民党に裏切られた思いは強い。積極的に民主党ということにすぐにはならないが、とにかく与党を過半数割れに追い込みたい」と夏目支部長。

 三重県も事情は似ている。国民新党は民主党現職の高橋千秋氏(50)を推薦した。大樹県本部の中村保正本部長は「一部に『自民党ともつながりを持っておかないと』との声もあるが、反自民の思いはいかんともしがたい」と話す。自民党職域支部は残るが、党員は2000人強から約20人に。「一心同体」という憲友会県支部と協力態勢をとる。

 状況が複雑なのは岐阜県。「郵政民営化に強く反対してくれた」と郵政関係者が恩を感じている元自民党衆院議員の藤井孝男氏(64)は、無所属ながら自民、公明両党の推薦を受けた。当選すれば自民党に復党する可能性もある。それでも大樹や憲友会関係者の支援は揺るがない。

 「『最後の恩返し』をしようということ。本人にとっても国政復帰の最後のチャンスだろうし」と大樹岐阜県本部の平工邦孝本部長。ただ、一部に「なぜ与党の推薦候補を」と抵抗を感じる人もいるため、通常なら出す推薦状は出していないという。

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