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団塊誘う「政治の夏」 区議落選、落語家の場合

2007年07月14日

 「政治の季節」に青春をすごした団塊世代は、今回の参院選をどう見つめているのだろうか。「塊」という形容そのままに、選挙を左右するようなうねりになるのか。今春の足立区議選で落選した落語家、柳家三寿さん(61)の場合は――。

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「ご苦労様です」。通りかかった掲示板で参院選候補者のポスターを張る人に話しかける柳家三寿さん(左)=荒川区で

 「お世話になった足立区のために何かできるかもしれない」。区内に住む三寿さんは昨年11月、超党派の団体「団塊世代を地方議会に送るネットワーク」(通称団塊ネット)から立候補の声がかかったとき考えた。

 明治大学在学中に、学生運動に没頭。卒業後、5代目柳家小さんに入門した。芸に打ち込むうちに「政治に疎くなった」。

 「芸人は、どうしてもにぎやかなところに行くわけです」

 バブル経済で世が浮かれるなか、自分を育ててくれるスポンサーの宴会に顔をだし、「社長、社長」とおだてる。「落語は本来、反権力。でも生きていくために権力にすり寄ってないと食っていけない部分もある」

 自分たちの世代は「バブルの先棒を担いだと批判されても仕方ない」と思った。後の世代に膨大なツケを残したという反省から区議選に立候補した。行政の無駄遣いをなくすことや雇用創出などを訴えた。

 結果は落選だったが、法定得票を超える1693票で手応えがあった。「これまで気がつかなかったが、区内に交通が不便な地区があることなどがよく見えた。出てよかった」

 選挙に再び立つことは、今考えていない。だが、「多くの人が票を入れてくれた。少しでも地域のために恩返しをしたい」といい、高齢者施設などを訪れて落語を披露している。

 団塊ネットは参院選で、特定の候補は応援しない。しかし、事務局の伊東恒夫さん(58)によると、個々のレベルで候補者の推薦人になったり、陣営に加わったりするなど、かかわろうとしている人も少なくないという。

 「学生運動の挫折の経験から一度は政治とかかわるまいと考えた人もいる。しかし、団塊世代はいざという時には動くというところを共有している」と伊東さんは話す。

 「参院を形骸(けいがい)化させず、力を与えるような票を入れたい。参院は良識の府。衆院のやりすぎをチェックするところだ」という三寿さん。既成政党には入れないつもりだ。

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