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丸川珠代氏当選も笑顔なし万歳も自粛

2007年07月30日

 大激戦の東京選挙区(改選5)で、自民党新人の丸川珠代氏(36)が、自民党前職の保坂三蔵氏(68)に競り勝ち、滑り込み当選した。無党派層からの支持を得るつもりが、意外に知名度が低く大苦戦。「5番目でいいから当選させてください」と危機感を強めていたが、残り議席を自民党同士で争う展開に、涙も笑顔も一切なく、「万歳」も自粛する異例の当選会見となった。

 当確が伝えられ、開票を見守っていたホテルからJR新橋駅近くの事務所に入ったのは30日午前0時半ごろ。大激戦を何とか制したが、蹴落とした相手が同じ自民党の保坂氏になったことで万歳は自粛した。

 「どうにか当選できて本当にありがたいこと。でも保坂先生と一緒にということが、私たちの中で前提。喜ぶという気持ちにはなれない」。初当選を果たしたが、感激の涙も喜びの笑顔も一切なし。終始、こわばった表情のままだった。同席した平沢勝栄選対本部長も「まずは保坂先生に絶対勝ってもらって、強引に(丸川氏が)滑り込んで2議席を確保する予定だった」と唇をかみしめた。

 安倍首相から直々に立候補を要請された。まだ消えた年金問題の逆風が起きておらず、元テレビ朝日アナウンサーの知名度を生かした無党派票の取り込みが期待された。しかし、党の調査で知名度の低さが判明。無党派票が頼れず、保坂氏と組織票をめぐるせめぎ合いも加わった。選挙戦は「逆風どころか暴風雨」(平沢選対本部長)だった。

 街頭演説では母子家庭で育った生い立ちを告白。年金生活の母親や祖母に仕送りを続けている経験を持ち出し「年金問題ではすぐ働ける。私を国会に送ってください」と支持を訴えた。

 候補者らしからぬ「お騒がせ」も目立った。テレビ朝日への立候補報告は退社の数日前で、出演していた地デジのCMも打ち切りに。同局の君和田正夫社長が強い不快感を表明する事態になった。

 極めつきは、住民票が未登録で参院選の投票権を持たなかったことが、選挙戦中に判明。03年6月に赴任した米国から04年6月に帰国後、住民票を届けておらず、立候補に合わせて今年4月に届け出たが、選挙権を得られる期限に間に合わなかった。都知事選など過去3年、投票に行っておらず、候補者としての資質を疑問視する声も出た。丸川氏も「支えてくださった方々に恥ずかしい。初めての選挙戦で厳しさを初めて理解した」と反省ばかりが自然と出た。

 「新人としての可能性とやる気にかけてくださった方々、保坂先生の思いを受けて、しっかり働かせていただきたい」と、訴えたのが精いっぱいの前向きな姿勢だった。笑うことも許されない、目玉候補の当選会見が、自民党の大敗を物語っていた。

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