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内閣支持率、最低30% 連続世論調査

2007年06月04日

 安倍首相の政権運営が危険水域に近づいた。参院選に向けた朝日新聞の第4回連続世論調査(2、3日。電話)では、内閣支持率は30%で前回(5月26、27日)の36%からさらに下落し、政権発足後最低を更新。不支持率は前回の42%から49%に上昇した。ずさんな年金記録問題への政権の対応や、自殺した松岡利勝前農林水産相をめぐる「政治とカネ」の問題への批判が集まった。政府・与党は年金問題に迅速な対策を取ることで政権を立て直す構えだが、参院選公示を約1カ月後に控え、首相の政権運営には手詰まり感も出始めている。

表

安倍内閣の支持率

図

  

●政権運営、手詰まり感

 安倍首相は3日午前、JR渋谷駅前で「年金記録について国民に不安が広がっている。政府の責任者として本当に申し訳ない」と謝罪。5000万件の「宙に浮いた年金記録」について政府の対策を説明し、「今月中に(記録訂正の可否を判断する)第三者委員会をつくって仕事をスタートする」と表明した。

 首相はこの週末、街頭演説の大半を年金問題に費やし、持論の憲法改正は封印した。先週、与党が年金時効特例法案を衆院で採決を強行したのも支持率下落に歯止めをかけたかったからだ。

 だが、強引な国会運営に自民党内からも「最悪の選択」(参院国対幹部)との指摘があり、かえって支持率下落に拍車をかけた。政府・与党は今後、年金問題について「愚直に説明するしかない」(自民党町村派幹部)として、丁寧な対応を基本に据える考えだ。

 小泉前首相の後継者として安倍首相が期待されたのは「選挙の顔」としての役割だ。ここにきての支持率急落は、選挙戦で「首相人気」に頼れないことを示すことになり、参院選を前に与党が、厳しい局面に立たされたのは間違いない。

 98年の参院選直前に内閣支持率が30%を割り込み、選挙後、退陣に追い込まれた橋本元首相のケースもある。首相に近い自民党議員は「瞬間風速だ。あと(参院選まで)50日もある」と支持率上昇に自信を見せるが、自民党の舛添要一参院政審会長は「こんな厳しい戦いになるとは思っていなかった」と指摘。自民党選対幹部も「危険水域ギリギリだ」と危機感を隠さない。

 一方、年金問題よりも対策を打ちにくいのが「政治とカネ」の問題だ。与党は5月末に事務所費などについて、5万円以上の領収書添付を義務づけることなどを柱にした政治資金規正法改正案を衆院に提出した。

 だが、松岡前農水相が自殺したことで自民党内に「安倍さんは松岡大臣をかばいすぎた」(ベテラン議員)との見方が広がっているように、問題を放置し続けた首相の姿勢が国民の不信感を強めたのは確実だ。政府内からも「年金は政策だから挽回(ばんかい)の余地はあるが、松岡氏の問題は尾を引くだろう」(副大臣の一人)との見方が出ている。

 党内には政権浮揚策として国会閉幕後の内閣改造の可能性を指摘する声もあるが、首相官邸は否定的だ。参院幹部も「もうリカバリーの時間がない。時間的にも内閣改造はできない」と漏らす。

 6日からはドイツで主要国首脳会議(G8サミット)が開催され、首相は5日に日本を出発する。小泉前首相の北朝鮮訪問のような外交上の演出は難しいと見られ、首相周辺は「政権浮揚のためのサプライズはない。地道に正攻法でやるしかない」と強調した。

○不支持上昇49%

 男性の支持が27%(前回36%)と落ち込み、逆に不支持は56%(同47%)と増えた。これまで比較的支持が高かった女性でも支持32%で、不支持43%を大きく下回った。公明支持層の支持は29%(同35%)、不支持は30%(同45%)で、「その他・答えない」が41%だった。

 支持率低下の背景には「年金」や「政治とカネ」の問題への取り組みに対する厳しい見方がある。

 5000万件の年金記録がだれのものか分からないなど年金をめぐる問題について、衆院での審議が「十分ではなかった」は78%を占め、「十分だった」はわずか7%。

 1年以内に記録を点検するなどと言っている政府の対応は、「適切だ」が49%で「適切ではない」の38%を上回るものの、政府の対応では年金が正しく支給されない恐れがある、との野党の主張を「その通りだ」と思う人は62%にのぼる。自分の年金記録が「きちんと管理されている」と思う人が50%に対し、「不十分かもしれない」は43%あった。

 自殺した松岡前農水相の政治資金をめぐる疑惑について、安倍首相の対応が「適切ではなかった」は69%に達する。「適切だった」は14%で、松岡氏をかばい続けた首相に批判的な見方が強い。松岡氏の自殺で内閣の印象が「悪くなった」は61%で、「そんなことはない」の32%を大きく上回った。

 政党支持率は自民28%(前回29%)、民主17%(同18%)などで、無党派層は50%(同47%)だった。

   ◇

 〈調査方法〉全国の有権者を対象に「朝日RDD」方式で電話調査した。対象者の選び方は無作為3段抽出法。有効回答は1045人。回答率は58%。

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