選挙は朝日で 2007参議院選挙 アサヒ・コム

ここから本文エリア

現在位置:asahi.com2007参院選民意の行方 > 記事

農家の味方はどっち? 自民・民主、栃木の陣

2007年06月26日

 定数削減で自民と民主の現職らが1議席をめぐってぶつかる参院栃木選挙区で、両党が農業政策での論争を繰り広げている。大規模農家支援にかじを切った政府に不信感が高まる中、民主党は全農家への所得補償案を提案。自民支持が多かった農村票の行方は――。

 6月22日夕、宇都宮市内の民主現職・谷博之氏(63)事務所前でミュージカルが上演された。ヒロインは農家の娘だ。

 「攻めの農政というが攻められているのは農家」「弱き者は去れということだ」……。

 やり玉に挙げられたのは、政府が今年度から始めた大規模農家を中心に補助を出す新方式。ヒロインは戸別所得補償を軸とする民主案に希望を託す。同党が制作し、この日が初演だった。

 同選挙区では谷氏のほか自民現職の国井正幸氏(59)、共産新顔の小池一徳氏(46)が立候補を表明している。国井氏は農協職員出身で農水副大臣。6年前の参院選(定数2)では谷氏に9万票の大差を付けた。

 谷氏は今回、徹底した農村票切り崩しを図る。福祉が専門分野ながら昨年から参院農林水産委員会に所属。地元では「農業をやめたい人は自民党」などと書いた党のビラを配り、農村部の集会で農政批判を繰り返した。

 農政通を自負する国井氏も黙っていない。今月中旬に開かれた公開討論会では「民主党は余っている米をさらに作って生産調整を外すと言っている。理解できない」「WTO協定に抵触し、国際社会の中で日本は孤立する。非現実的な政策だ」と逆襲した。

 全国10位の農業産出額(05年)を誇る栃木県だが、85年に8万戸以上あった販売農家は05年には6万戸を割り込み、農家の高齢化も進む。元農協理事で、かつて自民党を応援していたという男性(69)は「民主の所得補償には疑問もあるが、小農切り捨ての自民よりはましだ」と憤る。

 国井氏後援会長で全国農協中央会(全中)会長を務めたこともある豊田計氏は「民主案にだまされる農家はいるかもしれない」と認めつつ、「今のおかしな政策を改めさせるためにも、農業の分かる国井氏が必要だ」と力説した。

 共産の小池氏は「自民と民主が農家が生きていける道を本当に考えているか疑問」と批判。輸入自由化阻止などを訴え、独自色を打ち出す構えだ。

民意の行方

民意の行方一覧

このページのトップに戻る