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首相、異例の1人区行脚 「地域再生」訴え四国一周

2007年07月03日

 国会論戦が事実上終わり、各党が参院選へと走り出した週末、安倍首相が四国4県を1泊2日で駆け抜けた。いずれも参院選全体の行方を占う1人区で、民主の公認・推薦候補らと激戦が予想される。四国はもともと「保守王国」だが、都市部との格差拡大などを背景に自民への不満が高まっているとされる。首相が泊まりがけで国内を遊説する例は少なく、異例のてこ入れだ。各地の演説で首相が年金問題より先に取り上げたのも「地域再生」だった。

イラスト

安倍首相の四国行脚

 「私の内閣の使命は、景気の明るい兆しを各地域にしっかり拡大することだ」。6月30日、最初の遊説先に選んだ愛媛県宇和島市で、首相はまずこう強調した。そして、「この国会で地域活性化のための法律を9本成立させた」「私の進める地域再生は、霞が関の役人が考えるのではなく、地域の皆さんが主役だ」と訴えた。

 首相はこの後も、愛媛県新居浜市、香川県丸亀市、徳島県美馬市、高知県香南市と、「地方の中の地方」都市を中心に遊説をこなした。

 宇和島のじゃこ天、讃岐うどん、なると金時……。首相は行く先々で、地域の特産品の名を挙げ、「地域ブランドを全国に発信するお手伝いをする」と力を込めた。

 地域再生の次に触れたのが、やはり年金問題。「私には二つの使命がある」と切り出し、「最後の一人に至るまで、すべての年金記録をチェックする」「原因と責任を徹底的に究明する」と約束した。持論の憲法改正に触れることは、ほとんどなかった。

 各地の自民県連は、組織を挙げて支持者を動員。「『成長を実感に』という言葉通り、地方活性化を誠実にやってくれそうだ」(香南市の70歳の農業男性)など、好意的な反応もあったが、不満も残った。

 宇和島市の主婦(48)は「首相は1年で(年金記録の)名寄せができると言うが、選挙さえ乗り切ればという思惑を感じる。1年後にできなくても、有権者は投票で民意を示すことができない」。高松市で講演を聴いた農業男性(62)は「田舎をどうするか、もっと具体的に聞きたかった」と話した。

 自民県連幹部の反応も様々だ。香川県連の組橋啓輔幹事長は「厳しい選挙だが、首相が来てくれてかなり盛り上がった」。高知県連の元木益樹幹事長も「地方に配慮する姿勢が見えた」と評価した。一方、香川県連の別の幹部は、「前回の参院選で小泉前首相が応援に来た時の方が断然盛り上がった」と不安をぬぐいきれない様子だった。

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