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選挙区は初、在外投票スタート 選挙情報はウェブ頼み

2007年07月15日

 29日投票の参院選は、現在約80万人に上る海外の有権者にとっても政治参加への節目となる選挙だ。今回初めて、国政選挙の選挙区で海外から投票できるようになった。期待の一方で、選挙情報の少なさや投票の不便さの改善を求める声も聞かれる。

 200カ所の在外公館などでは、それぞれの現地時間の13日、参院選の投票が始まった。有権者の出足について外務省領事局は「これまでの国政選挙に比べいいようだ」という。

 「すごく関心が高まっている。すでに投票に行った人も少なくない」。米ロサンゼルスでコンサルタント会社を経営する若尾龍彦さん(66)は、現地の様子を話した。自身は15日に投票する。

 在外選挙権の拡充を求めた訴訟の原告の一人。「在外邦人は、日本政府の対応次第で日々のビジネスや生活に影響を受ける」と、選挙権保障の必要性を訴えてきた。

 海外では選挙情報が入手しにくく、報道機関のホームページ(HP)などウェブが頼り。候補者本人の考えや政党のマニフェストを比較できる選挙公報のような公式的な情報を、総務省のHPに載せてほしいと若尾さんは求める。

 候補者に対しても「選挙区の候補者も地元の代表であると同時に国の代表でもある」と指摘。年金問題が争点になるのは仕方がないが、「日本と他国の関係にも目を向けてほしい」と話した。

 海外で投票をするには、在外選挙人名簿への登録が必要。在外公館を通し、最終住所地の市区町村選管に登録する。投票は在外公館へ出向くか、登録先の選管へ郵送する方法がある。ただ、例えば米カリフォルニア州の面積は日本の1.1倍だが、投票所は2カ所だけ。郵便の場合も、投票用紙の請求や実際の投票などで3回の郵便のやり取りをしなければならない。

 投票の締め切りは原則として日本の投開票日の6日前の23日。投票用紙を日本に送るのに要する日数によって、さらに早い地域もある。

 外務省や総務省によると、05年の衆院選比例区では当時、約72万1000人の推定有権者のうち、選挙人名簿に登録をした人は約8万2700人。実際に投票した人は2万1366人で、有権者全体の約3%にとどまった。今回は推定有権者約79万8000人の13.0%、約10万4000人が登録済みだ。

 外務省は、領事館員を日本人が集まる場所に派遣して名簿への登録を増やしたり、登録者にはダイレクトメールで呼びかけたりして投票率アップに力を入れている。

   ◇

 〈在外投票〉 海外に住む日本人は、国政選挙の比例区の投票しか認められていなかったが、最高裁が05年9月、「選挙権を制限する公職選挙法の規定は憲法違反」との判決を出した。昨年6月、公選法が改正され、衆院小選挙区と参院選挙区でも、国内で最後に住民票があった選挙区で投票が可能になった。在外邦人は海外転居後3カ月が経過しなければ選挙人名簿への登録が申請できなかったが、改正で直ちにできるようになった。

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