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自民・安倍総裁 窮地に立つほど闘争心

2007年07月21日

 最大の争点になった年金問題についてどう言っているのだろう。

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市民の中に分け入って握手を求める自民党の安倍晋三総裁=12日午後、千葉市で、松本敏之撮影

 街頭演説では「行政の長としておわび申し上げなければなりません」と必ず謝っている。

 一見すると低姿勢だ。しかし、そこから一転、絶叫調で、社会保険庁を「戦後レジーム(体制)の象徴」と断じる。「ぶっこわす」とまで言い放つ。「自民党をぶっこわす」が口癖だった小泉前首相さながらの弁舌で、有権者を引きつけようという作戦のようだ。

 しかし、昨今の逆風は「小泉流」だけでしのげるものではない。

 佐賀市の演説会で、05年衆院選で郵政民営化に反対した復党議員と党公認の「刺客」議員が顔をそろえた。復党組を「大先輩」、刺客組を「新しい感性、知性」と持ち上げた。「総合力で参院選を勝ち抜かなければ」と訴え、小泉政治で壊れた党組織を立て直さないと勝てないという危機感をあらわにした。

 6月下旬、教育再生会議のメンバーと食事をしたときは、あまりの逆風の強さに「教育関連3法成立はもっと大きく報道されてもいいんだけど、年金がねえ……」とついこぼしたという。

 もちろん、ふだんはこんな弱気はおくびにも出さない。むしろ、窮地に立つほど、持ち前の闘争心をむき出しにする。

 公示が迫ってくると、たびたび自民党本部にこもった。指揮官自らが選挙区ごとの情勢分析を進める姿は「幹事長さながら」と周囲の目を見張らせた。公示前夜の11日も党役員の中で最後まで党本部に残っていた。

 それでも、参院で与党が過半数を割ったらどうするのか。「最後の最後まで政策実行に全力を尽くす」とあくまで続投する構えを見せる。若手のころから攻撃的言動でならし、「闘う政治家」を自称する身として、ここは攻めしかないとの覚悟を決めているようだ。

 「まだ私たちには説明をするチャンスがある」と自らを鼓舞し、公示前からテレビやラジオ番組に次々と出演。相手の主張にすぐ反論するスタイルは「大人げない」と見られ、リスクも大きい。しかし、なぜ説明が伝わらないのか、といういら立ちの表れでもある。

 昨年秋、国民世論の圧倒的な支持を背に党総裁選を勝ち抜き、党の「選挙の顔」を託された。その自負心を胸に、あえて「安倍晋三か、小沢一郎か」と問う勝負に出る。

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