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民主・小沢代表 背水 剛腕38年の集大成

2007年07月21日

 「日本に議会制民主主義を定着させるための最大、最後のチャンスだ」

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ビジネスジェットで全国を回る民主党の小沢一郎代表=13日午後、青森空港で、松沢竜一撮影

 今度の参院選をこう言い切る。そして、遊説の先々で「選挙戦に私の政治生命のすべてを賭ける」と繰り返している。

 「(負けたら)政治の場で働く余地はなく、政界にとどまる必要がない」と踏み込んだのは今月8日。公示直前だけに衝撃は大きかった。「権謀術数の人」と見られがちなため、「本当に政界を引退するのだろうか」という声も上がる。

 退路を断つ覚悟を見せて支持を広げる戦術か、責任ラインを明確にしない安倍首相への牽制(けんせい)か。「政界引退までいくかは分からないが、代表は辞めるだろう」という見方が有力になりつつある。

 自民党を離れ、14年。野党陣営で衆参計8回の選挙を戦ったが、古巣の自民党はなお権力の座だ。逆風にあえぐ安倍政権との戦いは、健康不安がつきまとう本人にとっては政権奪取の「最後のチャンス」なのだろう。

 選挙戦も「小沢流」の集大成だ。「大衆に分け入ることこそ、民主主義の原点」の持論どおり、公示日にマイクを握ったのは鳥取県の小さな集落だ。1人区回りはすでに3巡目。14日は山形県酒田市で「1人区は自民党の牙城(がじょう)と言われているが、全国に怒りが満ち満ちている」と訴えた。

 昨春、党代表に就任した時、「私が変わらないといけない」と表明したが、水面下で動くスタイルは自民党幹事長時代と変わらない。ただ、47歳で幹事長に上り詰めた剛腕も65歳。自民党からは「古い政治家・小沢」という批判にさらされる。

 挑発をかわしつつ、闘争心を見せたのが11日の党首討論会。党の年金改革案を「(給付の裏付けの)数字が矛盾している」と首相に批判されると、口をはさんで「政府が『100年安心』という年金が安心でない。総理の言葉をお返ししたいが数字も実態とかけ離れている」と切り返した。

 公示日にはテレビ収録の休憩中に首相から「東北で街頭演説をします」と話しかけられた。「(地元の)岩手には行かないの?」とたずねると、首相は「遠慮します」。「どうぞ、どんどん入ってくださいよ」と逆に挑発した。

 ベストセラー「日本改造計画」で唱えた小選挙区制は導入された。しかし、本格的な二大政党による政権交代はなお実現していない。この機会を逃せば、「今後日本で政権交代はありえない」と断じる。38年の政治経験のすべてを賭けて、今日も地方行脚を続ける。

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