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総選挙8月30日投票 自民県連、理解示す 野党「引き延ばし策」

2009年7月14日

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 東京都議選での自民敗北などを受け、8月30日に総選挙(8月18日公示)を行うと麻生首相が決めたことで、県内の各党も一斉に緊張感を高めている。1カ月余り先に投開票日を設定して都議選の影響を減らし、「麻生降ろし」も封じ込めたい麻生首相に、自民党県連は理解を示す。一方、都議選圧勝の勢いに乗りたい民主党など野党側からは「引き延ばし策だ」と批判の声が相次いだ。

 自民党県連の千葉伝幹事長は、与党が過半数割れした都議選の結果に「総選挙にも少なからず影響はある」と危機感を強める。「今月21日の週」とする衆院の解散と、総選挙の日程に関しては「想定の範囲内。延長国会で重要法案を通すことと、党内の『麻生降ろし』の声を考慮した上で日程をきっちり示した」と麻生首相の決断に理解を示し、総選挙に向けては「党本部と県連が結束して政策を示し、政権担当能力があることに理解を得たうえで国民の判断を仰ぐ」と話した。

 麻生氏の下で総選挙を戦うことに、ある県連幹部は「一部に批判があるのは確か」と明かす。「県連は昨秋の党総裁選で麻生さんを推したのだから、それで行くしかない。たとえ『泥船』であろうと、自分たちが選んだ以上、漕(こ)いでいくしかない」

 連立する公明党の小野寺好・県本部代表は「まず重要法案の成立に取り組み、何のための解散かを明確にして(総選挙に)臨むべきだ」とコメントした。

 公示と投開票日が1カ月以上先となる選挙日程に、野党側からは批判が相次ぐ。

 民主党県連の工藤堅太郎代表は「間延びした日程。お盆を挟んでやるなんて、国民は『麻生氏は空気を読めない』とあきれる。自民党がどうあがいても、次は民主党が政権をとる」。ある民主党県議は「長い戦いになる。陣営の引き締めや盛り上げなどをうまく考えなければ」と漏らす。

 都議選では「2大政党対決」に埋没したかたちの共産党。県委員会の菅原則勝委員長は「ぎりぎりまで延ばさなければ選挙ができないという今の自公の状況が表れている。我々はこの間に支持拡大を進め、比例区東北ブロックで議席を確保するための活動を徹底する」と話す。

 社民党県連合の伊沢昌弘幹事長は「政権交代は完全に視野に入った」としたうえで「民主の一人勝ちで政権交代しても意味がない。社民党の主張を実現させるためにも、政治とカネや平和問題などを訴えていく」と話した。

 自民党内での「麻生降ろし」の先行きを警戒する声もある。民主党の工藤氏は「麻生さんを降ろしたい連中が解散まで手をこまぬいているとは思えない。一両日は様子を見なければ」。佐々木順一・県連幹事長も「ぶれ続ける総理の発言や党内事情を考慮すると、予告通りになるのか、にわかには信じがたい」という。一方、公明党の小野寺氏は「自民党内が結束しなければ国民に不安と混乱を与えるだけだ」と、自民党内の協調を呼び掛けた。

◇「やっと準備の目安」 県内の選管「本当に決定か?」

 与党が衆院選の日程を8月30日投開票で合意したことで、選挙事務を担う県内自治体の多くの選挙管理委員会は「ようやく準備の目安ができた」と、事務の本格化に向けて動き始めた。一方で、これまで日程の見込みが二転三転してきた経緯があるだけに、「これで本当に決まるのか」と慎重な見方もある。

 岩手1区の区域と、合併により2区の区域(旧玉山村)を抱える盛岡市選管。都議選直後の解散、8月上旬の選挙に向けて約460人の選挙従事者の人員配置を練るのに苦慮してきたが、13日、与党合意を受けて配置の見直しに着手した。

 想定されていた8月2日の日程となると、同市の夏最大のイベント「さんさ踊り」と重なり、人員配置が困難なうえ、市中心部の投票所では交通規制で投票に支障を来すことも予想されただけに、同選管の川村智・事務局長補佐は「この通りなら、何とかなりそう」とほっとした様子。

 隣の滝沢村選管でも、8月上旬は開票所を予定している滝沢総合体育館が既に予約で埋まっており、村のイベントとも重なって人繰りに苦慮していただけに「時間的な余裕ができてほっとしている」(野中泰則書記)。

 ただ、候補者のポスター掲示場や投票所の入場券など、投開票日を明示するものの発注については「本当に決まりなのか? もう少し様子を見てから」と慎重な姿勢だ。

 与党合意の日程では、解散は今月21日からの週に行われ、事実上、お盆をはさんでの日程となるだけに、「お盆休みも返上で、選挙後は9月議会の準備で休みもない。できれば8月上旬にやって欲しかった」と話す県央地区の選管職員もいる。

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