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前職議員の仕事ぶりは 国会での発言や内容

2009年8月12日

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 05年総選挙から4年。補選のあった岩手1区を除き、前回選挙で当選した衆院議員は4年の任期をほぼ全うすることとなった。県内の前職たちは、国会でどんな仕事をしてきたのか。国会での発言回数やその内容から、仕事ぶりを探ってみた。(田中聡子)

◆金融行政のあり方を追及 1区・階氏

●1区・階猛氏(民主、当選1回)

 達増拓也氏の知事転出に伴う07年の衆院補選で当選したため、在職期間は短いが、国会や委員会での発言回数は38回で県内2位。財務金融委員会で金融行政のあり方や、新銀行東京の経営責任を追及した。

 元行員として経験した日本長期信用銀行の経営破綻(はたん)を踏まえた発言が多い。与党側の消費者庁設置法案に対抗して提出した消費者権利院法案では、提出者代表として吉井英勝氏(共産)らの質問に答弁した。

 一方、西松建設による小沢一郎氏側への違法献金問題では、法務委や政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委などで検察の捜査のあり方を批判し、小沢氏をかばう発言を続けた。

◆社会保障制度、党務に力 2区・鈴木氏

●2区・鈴木俊一氏(自民、当選6回)

 厚生行政に詳しい「厚生族」議員として医療制度改革などにかかわってきた鈴木氏は、6期目の任期中盤の06年10月から、党の社会保障制度調査会長に就任した。

 年金問題や08年から始まった後期高齢者医療制度の問題では、世論の厳しい批判の矢面に立たされた。同制度を見直す与党プロジェクトチームの座長となり、与党内の調整などを行った。

 さまざまな党務の一方、国会での発言記録は少なく、会議録検索システムで見つかるのは1件。06年4月28日の文部科学委員会で、保育行政や「認定こども園」のあり方などを質問している。

◆地域振興など発言43回 3区・黄川田氏

●3区・黄川田徹氏(民主、当選3回)

 黄川田氏の発言回数は、県内トップの43回。総務委員会に所属し、民主党の「次の内閣」で総務副大臣。国会では、地域振興などに関する発言が目立つ。

 06年3月1日の予算委第二分科会では、自治体への国の財政支援について質問。07年10月18日の総務委では、総務相となった増田寛也前知事に政治姿勢を問いただし、昨年6月24日の災害対策特別委では、岩手・宮城内陸地震を踏まえ、防災対策の強化などを求めた。

 今年2月27日の総務委では「競争と市場重視の経済が破綻(はたん)し、いま石川啄木が生きていたら何と詠むか」と小泉構造改革を批判した。

◆「政権交代実現へ」活動 4区・小沢氏

●4区・小沢一郎氏(民主、当選13回)

 13回目の議員生活では、06年に党代表に就任。政権交代を訴える党の「顔」として活動してきた。西松建設の違法献金事件などを受け「政権交代の実現のため」として今年5月に辞任した。

 4年間の国会会議録での発言回数は10回。うち8回は、所属する国家基本政策委員会の合同審査会(いわゆる党首討論)での論戦だ。この4年間に次々と入れ替わった小泉、安倍、福田、麻生の各首相と議論を交わした。

 残り2回は本会議での首相の所信表明と施政方針演説に対する質問だ。いずれも、政権の姿勢を問うのが発言の中心で、地元選挙区固有の問題を取り上げた発言はない。

◆決算行政監視委、農業問題を質問 比例区・玉沢氏

●比例区東北ブロック・玉沢徳一郎氏(自民、当選9回)

 今期限りでの引退を表明している玉沢氏は、総務委員会や本会議などで計10回、発言している。昨年5月の決算行政監視委員会では、農業問題を質問した。

■前職議員の国会での発言

          回数  主な発言内容

■1区 階猛   38 「そもそもこういう銀行が今も存在し続けていていいのかどうか。実質的に追加出資という形で支えている東京都の責任も問われなくてはいけない」(08年10月29日、衆院財務金融委員会で、経営難に陥った新銀行東京について)

■2区 鈴木俊一  1 「保育所の中には教育の質が必ずしも十分ではない場合もあり、保育所における教育についても一定の質の確保をすることが必要ではないか」(06年4月28日、衆院文部科学委員会で、保育所での教育について)

■3区 黄川田徹 43 「受ける側がしっかりする中で、住民の避難、そして生命財産が守られる。しっかりと財政措置などお願いしたい」(09年4月1日、衆院災害対策特別委員会で、災害情報の瞬時速報システムについて)

■4区 小沢一郎 10 「官僚を中心とする国の統治機構を根本的に改革し、国民自身が政治、行政を行うようにする。同時に、国民生活を守るセーフティーネットをきめ細かくつくり上げます」(08年10月1日、本会議で民主党の政策について)

 (敬称略。回数は、衆院本会議と委員会での発言回数、国会会議録検索システムによる。)

◇国会会議録検索ネットで調べる

 議員の発言は、国立国会図書館がインターネット上で運営する国会会議録検索システムで調べることができる。前回の任期が始まった05年9月から衆院解散となった今年7月まで約4年間の発言を、議員名から検索した。

 このシステムでは、同じ日の審議では何度発言しても発言回数は「1回」と数えられる。永田町ではベテランになるほど委員会などへの出席や発言よりも、党務などに活動の比重が高まる傾向がある。また、野党議員が与党案を問いただすかたちの論戦が多いため、野党側の発言が多くなる傾向がある。

 このように、国会での発言の多寡が必ずしも議員の仕事ぶりのすべてを示すわけではないが、地域からは見えにくい国会での姿を改めて紹介するため、今回の形式を採った。

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