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〈09政権選択 あいち〉自立支援法どうなる? 公約掲げ争点に

2009年8月24日

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 衆院選の行方を、障害者自立の後押しを目指す授産施設など福祉関係者が注目している。本人の負担増として批判もある障害者自立支援法について各党のマニフェスト(政権公約)で、争点の一つになっているからだ。(山本晃一)

 豊橋市内の住宅街の一角にあるパン工房「ら・ばるか」。03年に開業。パンづくりと、パソコン業務の受託が事業の二本柱で、障害のある人が約40人働いている。1人あたり最低でも月4万〜5万円の月収を確保しているという。運営するNPO理事長の夏目浩次さん(31)は「工夫すれば障害者でも手取りを増やすことができる」と手応えを話す。

 開業当初は赤字。だが「おいしくて、種類が豊富なパン屋」を目標に掲げ、無農薬栽培のレモンをつくる農家と協力して、商品を作りなどを進めた結果、固定客が付くようになり、事業も軌道に乗るようになったという。

 障害者自立支援法については福祉関係者の間で評判が悪い。夏目さんは「障害者の就労支援を目指すといった理念は間違っていない」と、一定の理解を示す。ただ「福祉サービスの提供は十分とはいえない。施設利用の際の受益者負担など、障害者の負担が先行しているのが現状。また企業側がもっと障害者を採用しやすいような制度になっていない面もある」と指摘する。

 夏目さんは自民党員。民主党がマニフェストで唱える現行法の廃止については、「昔の福祉に逆戻りしてしまう」と懸念する。それでも「国のありようとして、政権交代は必要。福祉現場の新しい発想が入ってくることにつながれば」と期待する。

 一方、現行法にはっきり否定的な見方をするのは、NPO「わっぱの会」(名古屋市北区)の理事長斎藤縣三さん(61)。同NPOは県内で、障害者と健常者が共に働く作業所をいくつも運営している。現行法については「施設利用料の自己負担も問題だが、そもそも障害者をきめ細かくケアしていこうという発想が欠けている」と批判する。

 政党や政治家に質問状などの形で意見を届ける活動もしてきた。「選挙の時に、良いことを言うばかり。真剣に考えてくれている政治家は少ない」と話している。

◇キーワード

 <障害者自立支援法> 障害者福祉を従来の施設入所中心から、地域での生活・就労支援中心に改めることを目指して、06年に施行された。利用者は、受けるサービスに応じて原則1割(減免措置あり)を負担する。所得に応じた負担に改める改正案が先の国会に提出されていたが、衆院解散に伴い廃案になった。

■障害者自立支援法をめぐる主要各党の公約

自民      廃案になった現行法改正案を次期国会で成立

民主・社民・国民新(共通)  現行法廃止、応能負担基本に総合的制度

公明      マニフェストでは言及せず

共産      応益負担廃止、利用を無料に 

(各党のマニフェストなどから)

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