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〈夏の陣 09総選挙〉最前線ルポ・岩手3区 民主と自民、非難合戦

2009年8月25日

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◇岩手3区

 橋本英教 42 自新 〈元〉衆院議員秘書

 黄川田徹 55 民前 (3)党県副代表

 阿部忠臣 35 諸新 幸福実現党員

 (敬称略、届け出順)

 陸前高田市のJR陸前高田駅前通り。3区の民主前職、黄川田徹氏の第一声で、マイクを握った同党の藤原良信参院議員は大声を張り上げた。「相手に比例復活させない結果を残して初めて、黄川田候補に政府の要人としての道が開けてくる」

 選挙区内には、自民新顔の橋本英教氏陣営の「何もしない政治家はいらない」というポスターがいたるところに張ってある。政策実現に限界がある野党所属の黄川田氏を批判しているのは明らかだ。

 黄川田氏は日に日にボルテージを上げている。20日夜は大船渡市の個人演説会で「あのポスターの言いたいことは『与党になってしっかりと仕事をして下さい』ということだ。何としても政権交代を」。22日には釜石市で「選挙が終わったら私のほうから言葉を返してやりたい。『何もしない与党は下野してください』と」。

 強気の理由は、黄川田氏が「序盤なのに終盤のようだ」という有権者の反応の良さにあるようだ。

 人口が少ない「川上」から丁寧に回り、「わざわざ来てくれた」という有権者の口コミを広めていく小沢一郎・民主党代表代行の選挙手法にならい、川上の小集落から選挙区回りをしてきた。22日は、もともと自民党が強かった遠野市の山腹にある神社の祭りに出向いた。選挙終盤に向かい「川下」に手を広げていくという。

    *

 橋本英教氏は、4年前の前回総選挙に続く挑戦となる。知名度不足に泣いた前回の反省から、ポスター張りから活動を始めた。06年には出身地の大船渡市から3区で最も人口の多い一関市に転居。07年1月の両磐地区の「非民主」の保守系市町議の連絡協議会をつくり、沿岸部にも広げた。公民館などで開く座談会は1年で100回を超えた。

 橋本氏は一時、「地元に与党の政治家が必要」と繰り返していた。だが、あまり有権者にアピールしなかったとみて、この1年ほどは「与党」を前に出していなかった。

 ところが公示日、橋本氏は再び「与党」を前面に押し出し始めた。大船渡市で「いたずらに政権与党とけんかせず、予算をもらって街を運営していこうと言ってきたが、民主陣営は否定した」と演説した。橋本氏が上閉伊地区を遊説した24日には、かつて秘書として仕えた玉沢徳一郎前衆院議員が同行した。

 93年総選挙で釜石、遠野両市を含む旧岩手1区でトップ当選を果たした玉沢氏は「橋本君を私の後継者として国会に上げてほしい」と呼びかけた。

 橋本氏は「政治家の仕事は、小さなことでも、一つでも二つでも実績を残すこと。民主党候補はその最低限の仕事すらやってこなかった」と批判。「仕事ができる与党」を売りに自民党への逆風をはね返そうとしている。

 幸福実現党の阿部忠臣氏は各地で街頭演説などを続け、支持の拡大に努めている。

 (菊地敏雄)

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