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〈選択 広島〉「核の傘」主な政党、どう考える NGOアンケート

2009年8月26日

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 自民、公明両党は米国の「核の傘」を堅持し、民主党は北東アジアの非核化を志向する――。広島、長崎の反核NGOなどの連絡組織「ICNND日本NGO・市民連絡会」が総選挙に合わせて公表した政党アンケート結果から、核兵器に対する各党のスタンスの違いが浮き彫りになった。(加戸靖史)

 同会は今月3日、主要10政党にアンケートを送付。うち7党が回答した。

 「核の傘」に依存する日本の政策をどう考えるかとの設問では、自民、公明が「妥当な政策なので、引き続き核の傘の下にとどまるべきだ」とした。公明は「依然として核の脅威は存在し、米国の抑止力に頼らざるを得ないが、核のない世界をつくるため、核軍縮・不拡散の努力を積み重ねる」と付記した。

 ただ、核の傘が存続すると仮定した場合、公明は「核兵器による脅威、攻撃に限って対処すべきだ」とし、「米国と協議して対処する」とした自民と微妙な食い違いも見せた。共産、社民が核の傘からの即時離脱を主張した。

 民主、国民新はともに核の傘存続に理解を示しつつ、独自の見解を展開。民主は「米軍がどのような状況で核を使用する可能性があるのか、日本が事前協議を受けられるのか、議論がなかったのが問題」と指摘し、「日本を守るための核使用は、その結果として日本が核攻撃を受ける可能性がある以上、日本の意向を無視して決定されるべきではない」と主張した。国民新は「現実的、かつ新しい時代に合った安全保障政策を目指す」と回答した。

 アンケートでは「核の傘から離脱するために必要な条件」も聞いた。

 「北東アジア地域の非核化を目指す」と明記したのは民主。公明も非核地帯形成に前向きな姿勢を示した。国民新は「非核地帯の考えに賛同する」とした上で「核の傘を確実に維持しながら、米国と共に核のない世界の構築に邁進(まいしん)していくべきだ」とした。

 自民は「世界に核廃絶を訴える」とだけ回答。社民と共産は核の傘から出ることをまず優先すべきだとした上で、「核の傘から出ることで、地域的な非核の枠組み形成や核兵器廃絶のイニシアチブが発揮できる」(共産)、「米国の核によらなければ抑止できない脅威は現実に存在しない」(社民)と主張した。

 今年10月に広島市で最終会合を開く日豪主導の「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会(ICNND)」では、核軍縮へのステップとして、核保有国に「核兵器の先制不使用宣言」を求めては、との声が出ている。

 これに関連し、同会はアンケートで、日本が米国に先制不使用宣言を働きかけることについての見解をただした。共産、社民は無条件で賛成し、公明や国民新も「国際社会のコンセンサス形成」「生物・化学兵器や通常兵器など核兵器以外の脅威への考慮」を条件に賛成した。

 一方、自民は「宣言をしたとしても、日本に検証する方法がない」と反対した。民主は賛否を明確にせず、「オバマ米大統領と信頼関係を構築する中で話し合っていく課題」との認識を示した。

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