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〈09総選挙〉「郵政」再戦、風向き一変 激戦奈良2区、無党派獲得に力

2009年8月26日

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 05年の前回、小泉旋風と「刺客」ブームに乗って自民が圧勝した奈良2区。しかし、今回は様相が一変、追い風を受ける民主などとしのぎを削る県内屈指の激戦区となった。選挙戦終盤に向け、各陣営は無党派層への浸透に力を注ぐ。(東裕二、下司佳代子)

 「おはようございます」。25日朝。大和郡山市のJR大和小泉駅前の改札口付近で運動員の声が響く。自民前職の高市早苗氏(48)は何度も頭を下げた。

 「落下傘候補」だった高市氏はこの4年間、後援会づくりに力を注いだ。公示までは後援会や団体・企業などへのあいさつ回りで組織固めに集中。しかし、公示後は駅前や街頭で積極的に演説を繰り広げ、無党派層を意識した戦いを展開している。

 高市氏の前回得票は約9万2千票。ところが、ともに敗れたものの今回民主入りした前職の滝実氏(70)と、滝氏を支援する民主の中村哲治参院議員の得票を合わせた数字より約1万票も下回る。

 「2人の票が単純に足し算ということにはならない」(陣営幹部)とはいうものの、組織や団体だけでは限界があり、無党派層に活路を広げる作戦だ。知名度の高い塩川正十郎・元財務相や谷川秀善・参院幹事長らの来援を受け、26日には細田博之幹事長や山本一太参院議員のてこ入れで支持拡大を図る。「全国的に自民に厳しいようだが、うちはかなりましだ。無党派層に受ける候補なので街頭でどんどん訴えていく」と陣営幹部。

 同市のJR郡山駅。25日早朝、滝氏は陣営のテーマカラーのピンクの半袖シャツ姿で通勤客にあいさつした。

 公示前から街頭演説に力を入れ、無党派層に浸透を図ってきた。公示後も運動方針は一貫し、路地を縫うように選挙カーを走らせ、要所要所でマイクを握る。この「街かどマニフェスト」と名付けた約3分のスポット演説は、公示後すでに190回超。徹底して露出度を上げ、無党派層の取り込みを狙う方針だ。

 前回は郵政造反組として自民を離れて新党日本から立ったが、党運営への反発から離党。今回は、過去3度戦った民主の中村氏と行動をともにして「民主・滝」をアピール。高市氏とは前回に続く対決だ。「民主圧勝」の情勢調査に陣営は活気づき、「これならいける」と強気の発言もあったが、滝氏は「相手も全力でやっている。命をかけた戦いだ」と引き締める。24日の選対会議。中村氏は「事務所の中で緩みが起きている。死力を尽くした戦いをしないと」と語気を強めた。

 陣営幹部は「民主のコアな支持者にはなじんだが、無党派層にはまだ自民のイメージがある。これをどう払拭(ふっしょく)して取り込んでいくかがカギ」とみる。新興住宅街が多く集まる生駒市や生駒郡を選挙戦後半の重点区とし、強化する。

 共産新顔の西ふみ子氏(74)も、街頭演説に力を入れる。選挙後は民主政権になることを見越し、「いいことはいい、悪いことは悪い。積極的な野党として働かせてもらう。国民の方に政権が顔を向けるようにするには、共産党をのばしてもらうしかない」と訴えている。

 幸福実現新顔の田中孝子氏(54)も生駒市を中心に街宣活動に力を入れている。

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