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「介護」候補者に聞く 立候補者アンケート〜介護編

2009年8月27日

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 少子高齢化社会で重要なのが介護。朝日新聞甲府総局は、県内の小選挙区に立候補した11人に30問のアンケートを実施。今回は、介護問題についての回答を紹介する。

◆保険料アップか税投入か 大半は「税金投入」だが違いも

 介護現場の労働力不足や低賃金が社会的な問題となり、09年度に介護報酬が引き上げられた。引き上げは保険料アップにつながる可能性があるが、介護関係者の間ではまだ不十分という声もある。

 「さらに報酬を引き上げる」ことを踏まえた選択肢を選んだのは、自民前職の赤池誠章氏と堀内光雄氏と小野次郎氏、民主新顔の坂口岳洋氏、共産新顔の遠藤昭子氏、無所属で前職の長崎幸太郎氏。その中で財源について「保険料上昇分の激変緩和に税金を投入する」という選択肢を選んだのが、赤池氏と堀内氏と小野氏。堀内氏は「被保険者の負担が急に増えないようにするため、最低限の税金投入はやむを得ない」とする。

 「恒久的な税金投入でまかなう」という選択肢を選んだのは坂口氏、長崎氏、遠藤氏。長崎氏は「介護制度の充実は、地方の雇用の拡大に結びつく」と説明する。

 「その他」の選択肢を選んだ民主前職の小沢鋭仁氏は「自己負担や保険料アップにつながらない方法」で介護報酬7%加算の実現を挙げている。民主前職の後藤斎氏は「介護サービスの供給過剰体制の是正も合わせて行う」とし、適正化を含んでいる。

◆保険財政の維持 「若者層も負担」2氏、「さらに税投入」3氏

 介護保険料を支払っているのは現在40歳以上の人たち。しかし、日本は人口減社会に突入し、これから超高齢化社会を迎える。必要とされるサービスを提供するためには、財源と人材が必要だ。

 介護保険財政の安定化について、「被保険者を若年層まで広げ、保険料収入を増やす」という選択肢を選んだのは、自民の堀内氏と小野氏。小野氏は「利用者負担の引き上げや軽度者を外すという、範囲縮小をすることはすべきでない」という立場だ。堀内氏は「世代間の助け合い」を強調し、「若年層への理解を求めることが望ましい」としている。

 「税金をもっと投入する」という選択肢を選んだのは、自民の赤池氏、民主の坂口氏、共産の遠藤氏。遠藤氏は、国庫負担割合を増やし、「保険料の負担割合を縮小することで誰もが安心できる制度に改善する」と考える。赤池氏と坂口氏は、いずれも「当面」という条件付きだ。

 「その他」を選んだ民主の小沢氏は、「まず実態調査をする必要がある」としつつも、厳しい経済情勢の中での負担増は難しく、税金の投入も「選択肢として検討すべきではないか」という立場だ。

◆外国人研修生・労働者 「受け入れ賛成」6人 

 介護や医療の現場に、外国人の研修生や労働者を受け入れるべきか質問したところ、自民の堀内氏と小野氏、民主の坂口氏、幸福新顔の早瀬浩之氏と宮松宏至氏と桜田大佑氏が「賛成」と回答した。

 坂口氏は、「言葉や生活習慣の違いといった課題を乗り越える必要があるが、一定の基準のもと受け入れすべきだ」と考える。堀内氏は「外国人への研修制度を充実させ、介護現場の人材不足という現状に対応する措置」としている。

 一方、「反対」と回答したのが、自民の赤池氏、無所属の長崎氏。両氏とも、まずは日本人の待遇改善や人材確保を最優先に行うべきだ、としている。

 「その他」を選んだのは、民主の小沢氏と後藤氏、共産の遠藤氏。小沢氏は「外国人の研修生や労働者は必要になってくると考える」という意見だが、「受け入れ体制など十分な議論が必要」という。後藤氏は「賛成だが、まず日本人で対応できる体制を整備するべきだ」という考えだ。

※一覧は、回答から一部抜粋。並び順は届け出順

【質問9】 介護現場の待遇改善のため、09年度に介護報酬を引き上げましたが、まだ不十分との指摘もあります。一方、介護報酬の引き上げは保険料アップに直結します。どうすればいいと考えますか。 (1) さらに報酬を引き上げ、ルール通りに保険料を上げる (2) さらに報酬を引き上げ、保険料上昇分の激変緩和に税金を投入する (3) さらに報酬を引き上げ、財源は恒久的な税金投入でまかなう (4) 報酬は引き上げず、介護保険料とは別枠で税金を投入して待遇改善を図る (5) その他

【質問10】 介護保険財政を将来的に安定させるための方策について、どう考えますか。 (1)利用者負担(現行1割)を引き上げる (2) 軽度者を対象から外すなど、給付範囲を縮小する (3) 被保険者を若年層にまで広げ、保険料収入を増やす (4) 税金をもっと投入する (5) その他

【質問11】 介護や医療の現場では、働く介護士、ヘルパー、看護師などが不足しています。介護や医療の現場に、外国人の研修生や労働者を受け入れることについて、どう考えますか。 (1) 賛成 (2) 反対 (3) その他

     *

 氏名(年齢)

<1区>

早瀬浩之氏(48)

【質問9】 (5) 海外から低賃金で働ける労働者を受け入れるのも良い

【質問10】(5) 民間企業のノウハウを取り入れる。人件費を低賃金の海外労働者の採用で下げる。ある程度の利用者負担増も考える

【質問11】(1) 大賛成です。国際化する上で当然です

遠藤昭子氏(57)

【質問9】 (3) 介護報酬とは別枠での公費投入で賃金を月3万円引き上げる。介護報酬を当面5%以上引き上げる。その際、国庫負担割合の引き上げ、利用料の減額・免除などをする

【質問10】(4) 国庫負担割合を直ちに5%引き上げ、さらに給付費の50%まで計画的に引き上げる。保険料の負担割合を縮小することで誰もが安心できる制度に改善する

【質問11】(3) 日本に不足する労働力を外国の安い労働力のみに依存するのは問題であり、それでは現在の国内の労働条件の改善につながらない。同時に、外国人労働者の待遇改善も図るべきだ

小沢鋭仁氏(55)

【質問9】 (5) 良質な介護サービスの確保のため、事業者に対する介護報酬を7%加算し、介護労働者の賃金を月4万円程度引き上げる。これは自己負担や保険料アップにつながらない方法で行う

【質問10】(5) まず実態を調査する必要がある。現下の経済情勢の中、利用者負担や保険料負担を引き上げるのは無理。公的負担(税金)を引き上げることも選択肢として検討すべきではないか

【質問11】(3) 今後、少子高齢化などによって労働者不足が懸念されることから、外国人の研修生や労働者は必要になってくると考える。受け入れ体制など十分な議論が必要だ

赤池誠章氏(48)

【質問9】 (2) 介護現場の質を確保するためには、報酬の引き上げは不可避であろう。一方の保険料引き上げにあたっては、公費によって激変緩和措置をとり、将来的には恒久財源の確保が大切である

【質問10】(4) 介護報酬の財源は、現状、自己負担と保険料の負担増が難しいため、当面、税金投入の部分を増やすしかないのではないか

【質問11】(2) まずは日本人の人材育成や国内での確保が最優先である

<2区>

堀内光雄氏(79)

【質問9】 (2) 被保険者の負担が急に増えないようにするため、最低限の税金の投入はやむを得ない

【質問10】(3) 保険の仕組みは世代間の助け合いによって成り立つ。若年層への理解を求めることが望ましい

【質問11】(1) 外国人への研修制度を充実させ、介護現場の人材不足という現状に対応する措置

坂口岳洋氏(38)

【質問9】 (3) 4月から報酬が3%引き上げられたが、介護労働者の賃金引き上げにならず、深刻な人手不足となっている。税金投入による、さらなる報酬引き上げで自己負担や保険料をアップせずに労働条件を向上させるべきだ

【質問10】(4) 介護が必要な人が安心して必要なサービスを受けられる、安定的制度とするためには、当面、税金を投入すべきだ

【質問11】(1) 人手不足の要因は過重労働などがあり、人材確保による負担軽減が必要。言葉や生活習慣の違いといった課題を乗り越える必要があるが、一定の基準のもと受け入れすべきだ

長崎幸太郎氏(41)

【質問9】 (3) 介護制度の充実は、国民等しく将来への安心につながるのみならず、特に地方の雇用の拡大に結びつく

【質問10】(5) 税財源と保険料財源のベストミックス

【質問11】(2) まずは介護報酬あるいは看護師給与の引き上げなどの待遇改善が先

宮松宏至氏(69)

【質問9】 (5) 報酬を引き上げる必要はあると思いますが、もっと介護をボランティアの手で行うべきである

【質問10】(5) 介護者をボランティアで多くまかなう必要がある

【質問11】(1) 外国人労働者に日本で働く機会をもっと与えるべきである

<3区>

小野次郎氏(56)

【質問9】 (2) 介護報酬を3%アップし、職員の待遇改善を行う。加えて待遇改善に努める事業主に対して職員の給料1人当たり月平均1.5万円の引き上げ相当の金額を助成する。専門性と職務の重要性に応じた賃金体系を目指す

【質問10】(3) 高齢化社会は、今後ますます進むと予想されるが、利用者負担の引き上げや軽度者を外すという、範囲縮小をすることはすべきでない

【質問11】(1) インドネシアから研修生を招いているが、日本語習得の難しさ、賃金の安さがある。こういった点を改善しながら、介護の現場でも外国人研修生、労働者を受け入れなければならない

桜田大佑氏(47)

【質問9】 (5) 家族のきずなを強くすることや、外国人を受け入れ、介護人材を増やして対応する

【質問10】(5) 家族制度の見直し、介護保険を使わなくても済むようにする。小さな政府で減税路線を進め、保険料を下げる。家族で面倒を見て、セーフティーネットを整える

【質問11】(1) 外国人が介護職やベビーシッター、家政婦として働ける環境を整えることで、人手不足が解消される。介護や子育て、家事の役割を軽減し、女性が働きやすい環境が生まれる

後藤斎氏(52)

【質問9】 (5) 介護サービスの供給過剰体制の是正も合わせて行う

【質問10】身近な地域でその機能を完結できる仕組みにし、サービスの自己負担は国民で公平に支え合う総合的な制度を確立

【質問11】(3) 賛成だが、まず日本人で対応できる体制を整備すべきだ

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