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〈09総選挙〉選挙区ルポ・福井3区 「接戦」報道に危機感

2009年8月27日

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 福井3区は、自民前職の高木毅氏(53)と民主元職の松宮勲氏(65)の2大政党の争いに幸福実現新顔の北野光夫氏(42)が割って入る構図だ。嶺南出身を強調し地元の支持を集める高木氏に対し、松宮氏は農村部を回って従来の自民支持層の切り崩しを図る。北野氏は「自民、民主どちらかだけではない選択を」と党への支持を訴えている。

■高木氏

 敦賀市のスーパー駐車場で開いた22日の演説会で、高木氏は180センチを超す長身を折り曲げ、200人の支持者に「敦賀のみなさんにおすがりするしかないんです」と訴えて言葉を詰まらせた。

 自民への逆風のなか、公示前から自治体ごとに設けた個人後援会をフル稼働、中高時代の同窓生らを結集させるなど組織を強化してきた。

 選挙戦当初は与党としての実績を訴えていたが、マスコミの情勢調査が「接戦」を伝えたことに危機感を強め、嶺北出身の民主候補との違いを鮮明にする戦術に転換。各地で演説するたびに「敦賀の高木を国会に送り返してください」と嶺南・敦賀出身という地元色を強調する。

 地元市議らの先導で、山あいの集落や敦賀半島先端部の集落にも積極的に分け入り、従来の自民支持層のつなぎとめに躍起だ。「ここへきて集会などへの参加人数が増えている」と陣営関係者は手応えを感じている。

■北野氏

 24日、越前町内の区民会館で開かれた北野氏の個人演説会。「必要なのは真の保守政治家。自民党員だった北野さんが利害を超えて立ち上がった」と幸福実現党首だった饗庭(あえば)直道(じきどう)氏が声を張り上げると、集まった130人の拍手が鳴り響いた。

 越前市議会で副議長職も務めた北野氏。その知名度を評価され、党幹部の直々の応援となった。市議時代の後援会は自民を離党する際に解散。「幸福の科学」の信者を中心に新たに後援会を設立した。1500人規模という後援会員の約2割は「国防強化」を訴える党の政策に共鳴した一般有権者という。

 「自民はダメだ。民主では頼りない。政権選択ではなく新しい選択」。毎日数回、街頭演説に立つ北野氏は、2大政党の批判を強める一方、「今一番大切なのは景気対策。消費税を全廃し、景気を回復させよう」と、有権者の関心が高い政策を訴えることも怠らない。

■松宮氏

 「民主党は必ず政権をとります。皆さんの暮らしが変わります」。25日夜、越前町生涯学習センターであった演説会で松宮氏は断言した。集まった約600人の聴衆に「200人と想定していたが」と呼びかけた地元県議は興奮気味。駐車場が満車で100台以上が会場に入れなかった。

 同町を含む3区内の郡部は、伝統的に自民への支持が強い。そのため郡部を重視して、これまで2年近くかけて隅々まで回り、農業政策や高齢化問題を訴えてきた。

 郵政造反組として05年の総選挙に無所属で挑み落選。民主に移って1区から3区に国替えもした。選挙活動を連合福井が引き継ぐ一方、自民支持層への食い込みが当選のカギとあって、経営者らでつくる自民時代の後援会の会員が3区内の関係会社などへ支援を呼びかけている。

 「相手の背中が見えた。1票差でいい。勝たせてほしい」。演説で松宮氏がいつも言う言葉だ。

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