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勝手に不在者投票の疑い 特養ホーム施設長ら4人逮捕

2009年9月4日19時56分

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 特別養護老人ホームに入所している男性になりすまし、衆院選で勝手に不在者投票をしたとして、鹿児島県警は4日、同県曽於市大隅町の特養老人ホーム「おおすみ苑」の施設長大迫鈴子容疑者(65)=同県志布志市松山町=ら4人を公職選挙法違反(投票偽造)の疑いで逮捕し、発表した。県警の説明によると、大迫容疑者は「勝手に投票なんてしていない」と容疑を否認しているが、ほかの3人は容疑を認めているという。県警は、ほかに不正行為がなかったか調べる。

 ほかに逮捕されたのは、副施設長高野亨(67)=同▽事務長馬場順一(50)=曽於市大隅町▽事務員山本洋子(67)=志布志市松山町=の3容疑者。

 調べでは、大迫容疑者らはおおすみ苑で8月27日に実施された不在者投票で、入所者の男性(82)の投票用紙2枚を使い、鹿児島5区で候補者名、比例区で政党名をそれぞれ無断で記入して投票した疑いが持たれている。男性は当時、外出していたという。

 5区では自民、民主の両候補ら3人が立候補し、自民候補が当選したが、大迫容疑者らが誰の名前を書いたのかは分かっていない。

 おおすみ苑では入所者約50人のうち約40人が不在者投票をした。大迫容疑者は不在者投票の管理者で、高野容疑者は立会人を務めた。同苑では馬場、山本両容疑者を含む4人が投票事務にかかわったという。

 不在者投票は、投票日に投票所に行けない入所者や入院者が病院など施設にいながら投票できる制度。県選管が指定した病院や施設に限られる。おおすみ苑は今回、苑側から申請し、指定を受けた。

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