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ネットで政治献金広がる? 新設サイト、有権者鈍い反応

2009年8月19日15時3分

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 インターネットで政治献金できる仕組みづくりが広がっている。ネット献金は米国のオバマ大統領が資金集めに活用して注目され、楽天がつくったサイトには国会議員ら100人以上が参加した。だが、寄付になじみが薄いためか、国内の有権者の反応はいま一つ。どこまで定着するか。

 楽天は7月末、ネット献金ができるサイト「LOVE JAPAN」を開設した。衆院選の候補者を紹介するページを開き、「献金ボタン」をクリックすると、クレジットカードを使って1口千円から献金できる。

 楽天によると、17日現在で麻生首相や民主党の鳩山代表ら116人が登録。政党別では自民43、民主60、公明4、社民2、みんなの党2などとなっている。ネット献金は191件あったという。

 ネット献金の試みは数年前からあった。自民党は01年にネット献金を呼びかけた。「システムを構築した会社側の都合」で03年にやめたが、あまり普及しなかったという。民主党も01年ごろからホームページで個人献金を呼びかけてきたが、メールアドレスや住所を教えると振込先口座が通知される仕組みで、パソコン画面から直接献金できるわけではなかった。

 しかし、昨年の米大統領選で、数百億円の政治献金を集めたとされるオバマ氏は、ネット献金で小口の寄付を重ねたと伝えられ、再び脚光を浴び始めた。「政治家の姿勢や政策に共鳴する個人が、たとえ少額でも献金することで参加できる政治こそ目指す姿」。ネット献金の推進を訴える鈴木寛参院議員(民主党)は語る。

 ただ、ネット献金がどこまで広がるかは見えない。ネット献金にはクレジットカードが不可欠だが、ある自民党関係者は「クレジットカード会社が特定の政党と関係を持つことを嫌がり、あまり協力的ではない」と言う。「(手数料もしれており)ビジネスとしてうまみはない」。そんな声もカード会社から伝えられるという。

 仕組みの問題だけではなく、政治家への個人の献金という行為そのものが日本では根付いていないという面もある。ある自民党の前衆院議員は、自らのホームページでネット献金を呼びかけるが、この4年間で献金はほとんどなかった。事務所の担当者は「日本ではそれほど広がらないのでは」と話す。

 政治資金問題に詳しい日本大学の岩井奉信教授は「ネット献金は、若い人が少額でも献金しやすく、個人献金が増える契機になる。ただ、根付くかどうかは、個人献金への税制上の優遇措置を広げるだけでなく、献金にふさわしい政党や政治家がどれだけ出てくるかにかかわっている」と話す。(大久保泰)

     ◇

 〈ネット献金の仕組み〉 楽天によると、対象となるのは、自民、民主など政党の国会議員や国政選挙の候補者。1回千円以上で、政治家1人に対する個人献金の上限(年間150万円)まで献金できる。政治家側に献金されるまで3〜4カ月かかる。手数料は献金額の5.25%+105円。政治家側が負担し、この手数料が楽天とクレジット会社に入る。サイトは、http://seiji.rakuten.co.jp/

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