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新型インフル対策、「政権移行期」に問われる危機管理

2009年8月28日15時1分

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 新型インフルエンザの本格的な流行を受け、政府はワクチンの接種態勢づくりなど対策に追われている。ただ、30日投開票の総選挙は民主党が圧勝する情勢で、実際に勝った場合には、政権移行期となる9月は手探りの政治日程が続く。民主党政権にとって、新型インフルエンザ対策は政権の危機管理が問われる最初の事態になりそうだ。

 26日、厚生労働省内の大臣室。舛添厚労相はワクチンの専門家らを前に熱弁をふるった。「輸入に頼らず輸出できるワクチン大国の態勢整備も考えている。選挙が終わり次第、態勢づくりをやりたい」

 とはいえ、現状では、年内に国内で生産できるワクチンは1300万〜1700万人分で、厚労省が必要とみる5300万人には及ばない。政府は9月下旬までに接種の優先順位を決める必要があるとしており、不足分を海外から輸入する交渉も続けている。

 ワクチンの輸入に際しては、臨床試験をどの程度の規模で行うかなども決めなければならない。厚労省幹部は「総選挙の結果はともかく、事務方としては淡々と準備を進めるしかない」と話す。

 ワクチン接種の副作用による被害については、舛添氏が国による補償制度の検討を表明した。しかし、政権交代となれば、舛添氏が残り少ない任期中にできることは限られる。舛添氏も26日、こう語らざるをえなかった。「一刻も早く政治を安定させて、私がどういう立場であれ、これは前に進めたいと思います」

 一方の民主党。30日の投開票直後から社民、国民新党との連立協議や新政権の人事に着手し、9月中旬に開かれる見通しの特別国会での首相指名選挙を経て、「鳩山内閣」を発足させたい考え。待ったなしの新型インフルエンザ対策との並行作業となる。

 民主党も事態の重要性を意識しており、3人目の死者が発生すると、選挙戦中にもかかわらず、党の対策本部を開催。菅直人本部長が「選挙後に遅滞なく対応できるようにしたい」と述べ、厚労省などからヒアリングを行った。

 ただ、いま党内の関心は総選挙の候補者らの健康管理にある。20日付で全員に手洗い、うがいの励行などを文書で指示した。27日、記者団に対応を問われた岡田克也幹事長は淡々とこう語った。「民主党政権が(投開票翌日の)31日からスタートするわけではない。先のことをいろいろ言うのはよくない」

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