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協力崩壊、高齢者依存鮮明…自公の敗因を探る

2009年8月31日19時34分

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 総選挙で壊滅的敗北を喫した自民、公明両党の敗因は何か。朝日新聞社の出口調査結果を個別選挙区ごとにみると、選挙のさまざまな断面が浮かびあがる。公明候補は自民支持層を半分程度しか獲得できなかった。自民候補は高齢者の票への依存が鮮明で、世襲候補が踏ん張りをみせていた。

 比例区でも個別の小選挙区でも同様に(1)自民支持層は05年より細ったとはいえ民主支持層を上回る(2)自民支持層のうち民主候補に投票する割合は05年より上昇、といった傾向がみられた。

 ■自公協力崩壊

 8小選挙区に前職を立てながら全滅した公明党。その敗因も、頼みの綱の自民票が民主へと流れ込んだことだ。

 太田代表の東京12区では公明支持層は9%。自民支持層を獲得できない限り当選はおぼつかない。だが、この層で太田代表に入れたのは55%。1カ月前に立候補表明したばかりの民主元職の青木愛氏に33%が投票していた。05年は自民支持層から民主候補の4倍の票を得たのに、今回は倍もとれていない。

 大阪16区の北側一雄幹事長も自民支持層の56%、兵庫8区の冬柴鉄三元国土交通相も52%で、全員が40%台か50%台。一方、自民支持層から民主候補への投票は判で押したように30%台だった。連立から10年。支持層の動向を見る限り、自民・公明のきずなは強まってはいなかった。

 ■「女性刺客」に苦しむ

 自民は05年、郵政造反組に「刺客」を送り込んだが、今回は一転、民主の「女性刺客」に自民大物が苦しんだ。

 長崎2区では久間章生元防衛相が28歳新顔の福田衣里子氏に敗れた。長崎2区の自民支持層は40%で、民主支持層の23%の倍近い。この強固な保守地盤でも久間氏に投票した自民支持層は68%にとどまり、27%が福田氏に流れた。

 年代別に見ると、前回は全年代で久間氏が民主候補を上回ったが、今回は20代から60代の幅広い世代で福田氏の方が票を集めた。特に20代、30代は福田氏が6割近くを獲得し、若い世代が福田氏に共感を覚えたことがうかがえる。

 小選挙区候補の平均でみても、自民が民主の得票率を上回ったのは70代以上だけ。女性刺客に辛勝した森元首相と福田前首相も同様だった。

 ■世襲候補の明暗

 猛烈な逆風の中、親族から地盤を引き継いだ世襲候補の踏ん張りが目立った。群馬5区の小渕少子化担当相は、前回と同じく自民支持層の85%を獲得。安倍元首相も8割超を固め、開票間もなく当選を確実にした。自民で当選した119人のうち世襲は50人。自民議員に占める割合は前回の32%から42%に上がった。

 もちろん、敗れた世襲候補もいる。中川昭一前財務相の北海道11区では、自民支持層は前回より少ない36%。「もうろう会見」のダメージは大きく、そのうち66%しか固められなかった。

 ■チルドレン完敗

 前回の象徴だった「小泉チルドレン」は基盤の弱さを露呈した。静岡7区の片山さつき氏は、前回は自民支持層の53%を獲得。今回はわずか39%で、元自民議員で無所属の城内実氏に47%を奪われた。無党派層からの支持も12%にとどまり、完敗だった。

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