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農地集積の交付金3000億円凍結 民主の補正見直しで

2009年9月8日1時35分

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 民主党は7日、財務省幹部を国会内に呼び、09年度補正予算の執行状況などを聞き取った。補正の一部を凍結して新規政策の財源をまかなうためで、10年度予算の編成作業が実質的にスタートした。これを受け農林水産省が09年度補正予算の「農地集積加速化事業」の交付を止める方針を決めるなど、霞が関は補正に盛り込んだ基金や事業の執行凍結に乗り出した。

 民主党の直嶋正行政調会長はこの日、財務省の丹呉泰健事務次官、主計、主税両局長らと約1時間協議。税収見通しや、財源の確保策について話し合った。16日の新政権発足に向けて、「引き続き協議する」(直嶋氏)という。

 民主党の政権公約によると、「子ども手当」(初年度は半額)や公立高校の実質無償化の実現に必要な財源は10年度に7.1兆円にのぼる。企業の業績悪化などで09年度、10年度の税収は大幅な目減りが避けられない。補正に盛り込まれた基金や事業の停止で財源を確保できるかどうかが公約実現のカギをにぎる。

 これに関連して農水省は7日、09年度補正予算に盛り込まれた農地集積加速化事業(2979億円)の農家への交付を止める方針を決定。「基金」を管理している「全国担い手育成総合支援協議会」に協力を要請した。

 農地を大規模化して効率的な農業経営を促すため、農地を貸し出した農家に対して最長5年間10アール当たり年額1万5千円を交付する。しかし、民主党は「農地の出し手ではなく、農業の担い手を支援すべきだ」と批判していた。

 同党は販売価格が生産費を下回った場合、差額分を直接給付する「戸別所得補償」を掲げている。大規模経営の農家には直接給付の上乗せ措置を講じることで、農地の大規模化を後押しする考えだ。

 農水省は5月末の補正成立を受け、8月下旬には資金を支出するという「異例のスピード」(幹部)で駆け込み執行していた。9月3日の記者会見でも井出道雄事務次官は「(農家の中には)補助金が出ることを見込んで既に行動を起こされていることもある」と語るなど、執行停止になお消極的な姿勢を示していた。しかし民主党政権の誕生が近づき、財源確保が問題となるなかで方針を転換した。

 農水省はさらに、太陽光パネルの設置費用などを助成する「地域資源利用型産業創出緊急対策事業」(193億円)、「馬産地再活性化緊急対策事業」(50億円)についても、基金を管理する団体に交付の凍結を求めたという。

 国土交通省でも、民主党が政権公約で建設中止を掲げた八ツ場(やんば)ダムの本体工事の入札延期を決定したほか、東京外郭環状道路(外環道)の事業を事実上の中断状態にしている。

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