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《朝日・東大調査》各候補、「党首力」に頼らない選挙戦

2009年8月26日

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 支持者や組織を固めようとする自民に、政権交代に向け「政権担当能力」を訴える民主。総選挙での各党候補の戦術の違いが、候補者を対象にした朝日新聞社と東京大学・谷口将紀研究室の共同調査でわかった。リーダーを前面に出す候補はともに少なく、「党首力」の戦いになっていない様子も浮かんだ。

 候補者に、今回選挙で政策のほかに最も重視する要素を(1)普段から応援してくれる人々や組織に働きかけ(2)過去の業績を強調(3)政権担当能力を強調(4)リーダーの資質を強調(5)自身の業績や資質を強調、の中から選んでもらった。

 自民の候補が最も多く選んだのは支持者や組織への働きかけで48%。民主は44%が政権担当能力を挙げた。逆風のなか支持層をつなぎとめようとする自民に対し、政権交代への不安をぬぐおうとする民主という構図が読み取れる。

 05年は郵政民営化を掲げた小泉首相(当時)の言動が注目を集めたが、今回リーダーの資質を選んだのは自民で1%、民主で2%。谷口准教授は「今回が政権・政策選択選挙であることに疑いはないが、首相選択の選挙になるかは留保が必要」と指摘する。

 もっとも、党内での両党首の求心力はかなり違う。政治家の名前を挙げて、好意や反感を持っているかを聞いた。「強い好感」なら100度、「強い反感」なら0度、好意も反感もなければ50度として答えてもらう「感情温度」という調査方法を採った。

 自民候補の麻生首相に対する感情は平均で72度。昨秋、立候補予定者を対象に同じ質問をした時は90度だったが、約10カ月間に18度下がった。民主候補の鳩山代表への感情は92度。昨秋の小沢代表(当時)への感情も92度だった。

 今回の調査では、両党首のほか自民で5人、民主では4人の幹部クラスの名前を挙げて感情温度を聞いた。民主候補は同党幹部らに79〜91度の感情を抱いていたが、自民候補は麻生首相への72度が最も高く、ほかは53〜71度。麻生首相の求心力が下がっても、ほかに求心力のある政治家がみあたらないことも、自民の苦しさといえそうだ。

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