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〈戦いの構図:中 自民〉火だね抱え背水の陣

2010年5月20日

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写真これまで「溝」も取りざたされた加藤紘一氏(左から2人目)と並んで支持を訴える岸宏一氏(同3人目)。「一枚岩」を強調して選挙戦に臨む=9日、山形市のJR山形駅前

 山形市で9日に開かれた自民党県連大会。参院選の公認候補となる現職の岸宏一氏(69)はあいさつで、「1議席」の重みを切実に訴えた。

 「東北の1人区で自民党の議席は私の議席しかないんです。山形県の自民党にとって非常に大切な議席です」

 3選を期す岸氏は、これまでとは様変わりした環境での戦いを強いられている。長く県内の参院2議席を独占してきた自民は、2007年にその一つを民主党に奪われた。1998年に圧勝で初当選した岸氏自身、04年は山形市など主要市の票が2番手にとどまり、民主候補に迫られた。それから6年。年齢も重ね、文字通りの背水の陣だ。

 さらに「下野」による求心力の低下が追い打ちをかける。

 実際、党を取り巻く状況は厳しい。民主への逆風という好機にもかかわらず、党再建は進まず、目に見えた支持率回復には至っていない。県内も昨年末の党員数が三十数年ぶりに1万人を割るなど、支持離れに歯止めがかからない状態だ。

    ◇    ◇

 党内にも火だねを抱える。

 県連は今回、公認候補選びに独自の「オープン方式」を導入した。新人を公募して、予備選で1人に絞ったうえで、岸氏との決選投票を行う。その勝者を党が一枚岩となって支援するというシナリオだ。そして3月、岸氏が接戦の末、勝ち残った。

 だが現実は、一枚岩にはほど遠い。原因は昨年1月の知事選にさかのぼる。岸氏は多くが現職を支援した党の動きに反し、吉村美栄子氏を支援、勝利に貢献した。そのことへの反発が、いまも党内には根強いのだ。

 村山市で先月17日にあった党支部総会で、岸氏は「みなさまも岸宏一を受け入れることに、ためらいや拒否反応があろうと思います」と神妙に語った。県連の今井栄喜幹事長が「苦々しい思いは私にも残っている」と応じて会場の笑いを誘うと、岸氏も苦笑するしかなかった。

 冒頭の県連大会で、会長の加藤紘一衆院議員は「候補者の認定には色々な意見があったと思う。だが決定に異議を唱える人はいない。私も先頭に立って頑張る」と呼びかけた。しかし実動部隊となる自民県議らは、改めて「反発」を実感している。

 党員向けの集会をほぼ毎週開いている県議は「『決まったから岸さんで』とは簡単にいかない。『何とか頼む』と情に訴えないとだめ」と明かす。「岸さんを応援する義理がない」と言い放つ支持者もいるという。

   ◇    ◇

 組織票をつなぎとめようと、岸氏は団体回りを重ねている。頼みは、実績と知名度だ。「組織として与党に顔を向けても、結局は、培ってきた個人とのつながりだ」と陣営は望みをつなぐ。今回、岸氏の推薦を決めた県建設業協会は「陳情や要望など長年のお付き合いがある。人物本位で決めた」と話した。

 長くタッグを組んできた公明党との連携もカギだ。

 岸氏は今月上旬、公明党県本部の寒河江政好代表を訪ね、支援を要請した。同党は参院選で他党候補の推薦はしない方針だが、寒河江氏は「我々も比例票を獲得する必要がある。協力できるところは考えなければならない」と前向きな姿勢を見せている。ただ、自民に比例票を融通し合える余力があるかはわからない。寒河江氏はこうも付け加えた。「自公ががっちりだった6年前とは事情が違う」


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6/24(木) 参院選公示
7/11(日) 参院選投開票

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