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党首がゆく・谷垣禎一総裁―変えるのは 党か自分か

2010年6月29日17時16分

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写真遊説中、七夕飾りの商店街で笑顔を見せる=新潟県魚沼市、葛谷晋吾撮影

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■自民・谷垣禎一総裁 目標:与党過半数阻止

党首がゆく・谷垣禎一総裁―担当記者から

 鳩山由紀夫が表舞台から退き、たたき上げの菅直人に代わったことで、よけいに際だつようになったことがある。谷垣禎一の「ひ弱な二世議員」とのイメージだ。

 振り返ってみればこの9カ月、谷垣が戦ってきたのは目の前の民主党ではなく、自らへのこんな評価と自民党内からの突き上げだ。

 話は2005年夏にさかのぼる。「君の旗は何だ」。後藤田正晴が谷垣のもとを訪れ、こう尋ねたのは死の2カ月前。安倍晋三が小泉純一郎の後継と目され、強烈な右ぶれに自民党内のリベラルが危機感を強めていたころだ。

 「絆(きずな)です」。国づくりへの思いを語る谷垣に、後藤田は「それでいい」と言い、こう付け加えた。「君の父上は相当荒々しかったよ」。文相を務めた故・専一のことだ。

 総理総裁を目指すなら、荒々しく前に出ろとの叱咤(しった)だと、谷垣は受け止めた。

 翌年の総裁選で安倍に敗れた谷垣が、再び前に出たのが昨年秋。「こんな時に総裁をやろうなんてやつはほかにいない」と思い定め、「捨て石になる」と進み出た。

 まず取り組んだのが党綱領の見直しだ。「国民のために何をする政党なのかから議論すべきだ」という、いかにもきまじめな谷垣らしい考えからだが、世論受けはしない。

 衆院選惨敗に浮足立つ党内の反発は激しかった。執行部刷新や組織改革など手っ取り早い変化を求める議員が連日総裁室に押しかけた。面と向かって「あなたは弱々しい」「選挙が戦えない」と言い募る者も。総理の冠が取れた総裁の権威は地に落ちた。

 だが、谷垣にだって意地がある。話は聞いても、実行には移さない。なぜか。谷垣の答えははっきりしていた。「結局、最後は議員本人しかないと思わないか」

 上っ面の党改革や総裁人気にあやかって選挙を戦おうというのは間違いだ。それは改めたはずじゃないか、という思いがそこにはあった。

 とはいえ、選挙とあらば勝たねばならぬ。「党が変わったというイメージが浸透していない」と認めざるを得ず、目先の変化も追い始めた。「強さ」を印象づけるため演説の要所で一本指を立てるパフォーマンスを鏡の前で何度も練習して取り入れた。

 そして持論の「消費増税」。慎重論を抑えて公約に盛り込み、自分なりに戦う態勢を整えたはずだった。

 そこに突然、菅の「消費税10%」発言が割り込んだ。「背中におんぶしてもらって消費税の川を渡らせてくれと言っている」と菅への批判は激しい。が、自分が言い出しっぺだけに切り捨てられない苦しさのただなかにある。

 この5月、「野党総裁の役割とは」と聞いた。谷垣は少し考え「国民の怒りを代弁することじゃないか」。内なる戦いのなか、政権の迷走とともに変化する民意を感じ取って得た感覚なのだろう。=敬称略(蔭西晴子)

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