明日への環境賞
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| 農具の解説は、挿絵入り。右から鋤(すき)、鍬(くわ)、馬の飼料入れ=『日本農書全集1』から |
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| 第6回近畿農書を読む会の小浜集会『蚕飼絹篩大成』の著者・成田重兵衛の顕彰碑前で=87年3月、滋賀県小浜市で |
内容は江戸時代に全国各地で記述された農書の原文と現代語訳。筆者の多くは在郷の庄屋をはじめ一般の人たちで、農法に始まり農具の解説、災害と復旧など幅広い題材が扱われている。
その農書320点を郷土史家を中心に230人の研究者が訳出した。具体的な記述ゆえに読解は難航をきわめ、研究者は互いに自身の解読できたところをつきあわせ、全巻訳出にこぎつけた。
刊行には2期24年を要した。その間、飯沼二郎・京大名誉教授(84)、佐藤常雄・筑波大教授(53)ら編集委員会のメンバーが農書の発見から訳者の選定、監修で研究者を支えた。
膨大な労苦に読者は敏感に応じた。化学肥料や農薬を使わない江戸の農業に「食」の理想像を見いだした。山形県村山市のスイカつくり名人と呼ばれる門脇栄悦さん(49)は、軽トラックに積んで持ち歩き、畑や道端で読んでは傍線を引いた。農薬依存で対症療法に終始する農業の現状から抜け出す健全な発想を農書に教えられたという。
農書がつづられた現地を訪ねて、地元の人たちから話を聞く読者のグループが結成されるなどの動きも起きている。
同協会編集担当理事の原田津さん(70)は「江戸の町方の歴史は文献や文学でよく知られているが、農村は意外に記録がない。農書はその欠落を補い、これがまとまって江戸の庶民の暮らしの全容がようやく把握できた感もある」と話している。
(2002/04/19)
- 『日本農書全集』編集委員会
- 活動開始時期 1975年
- 編集委員・執筆者 約230人
- 現在の活動の概要および将来の予定
- 『日本農書全集』第?V期として、江戸地方の地方文書(農村・地域農政に関する文書)を収集し、その編集・発行を企画している。
- 受賞後に新しく始めた取り組み
- 『日本農書全集』発刊をきっかけに農書を読む会が発足し、この流れを汲む関西農業史研究会は受賞を機にさらに活動が活発になり、今夏270回を迎えた。
- 問い合わせ先
〒107−8668 東京都港区赤坂7−6−1
(社)農山漁村文化協会『日本農書全集』編集委員会事務局 -
TEL:03−3585−1145
FAX:03−3585−3668 - ホームページアドレス
http://www.ruralnet.or.jp/ - (2005/07)
- ◆その他の第3回受賞団体
- * 滋賀県環境生活協同組合(滋賀県安土町)
せっけん運動の推進など、琵琶湖の水を守る長年の取り組みの中から、菜の花を栽培しクリーン燃料を作る地域での資源循環モデル「菜の花プロジェクト」を確立した。 - * 環境監視研究所(大阪市)
環境汚染に取り組む市民のために水や食品、土壌、大気などを分析し、信頼できる結果を提供して、対策の進展に貢献している。 - * 吉野川シンポジウム実行委員会(徳島市)
吉野川の可動堰建設計画に対し、広範な住民の参加を得て、河川環境を保全する活動を続けている。 - 【森林文化特別賞】財団法人 トトロのふるさと財団(埼玉県所沢市)
むかし懐かしい雑木林を、市民から集めた募金で保存するとともに、行政や地元自治会などと協力して田畑や古い民家を残し、また、環境教育に努めている。




