手塚治虫文化賞

第10回特別賞

第10回 | マンガ大賞 | 新生賞 | 短編賞 | 特別賞 | これまでの受賞の記録

特別賞

小野耕世 長年の海外コミックの日本への紹介と評論活動に対して

©小野耕世/晶文社

《欧米・アジアの作品、多数紹介》

 40年近く欧米、アジアのマンガを日本に紹介してきた。05年には「アメリカン・コミックス大全」(晶文社)、訳書の「消えたタワーの影のなかで」(岩波書店)の出版が重なった。

 手塚治虫さんとは縁がある。アメコミに関する文章を初めて書いたのが、月刊マンガ誌「COM」だった。海外マンガの記事を載せたいと、手塚氏が推薦したという。68年、「スパイダーマン」の紹介記事だった。

 約480ページの「大全」では、この初原稿を含む過去の評論や、米国のマンガ家たちのインタビューをまとめた。

 作品だけでなく、海外作家との交友も広い。9・11テロをコミックで描いた「消えたタワーの影のなかで」を訳したのは、作家のスピーゲルマンと長年交流していたからだった。少部数だが、質の高い「オルタナティブ・コミックス」に関心を寄せる。今、ジョー・サッコの「パレスチナ」を訳している。


《小野耕世》

 おの・こうせい。 1939年、東京生まれ。マンガ評論のほか、映画評論も手がける。著書に「バットマンになりたい」(晶文社)など。日本マンガ学会理事。

※受賞者プロフィールは当時のものです。