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第22回(2018年)手塚治虫文化賞■  マンガ大賞は「ゴールデンカムイ」


 マンガ文化に大きな足跡を残した手塚治虫の業績を記念する手塚治虫文化賞(朝日新聞社主催)の第22回受賞作が決まりました。

 第22回は、2017年に刊行されたマンガ単行本を選考の対象にしています。書店員やマンガ雑誌編集者ら約200人による「関係者推薦」の結果も参考に、8人の社外選考委員がポイント投票を行いました。選考委員の持ち点は各15点で、最高点を5点とし配分します(ただし5点満点は1作品のみ)。【→ 選考結果詳細はこちら】


 この1次選考で上位となった作品の中から10作品が「マンガ大賞」の最終選考にノミネートされました(うち『ゴールデンカムイ』は関係者推薦も1位)。ノミネート作品は最終選考委員会で審議され、その結果、マンガ大賞に野田サトルさんの『ゴールデンカムイ』が選ばれました。 【→参考リンク:第22回 ノミネート作品はこちら】


 また、選考委員それぞれが推薦する作者・作品について審議した結果、「新生賞」には板垣巴留さん(擬人化された動物たちを描く『BEASTARS』の独自の世界観と清新な表現に対して)、「短編賞」には矢部太郎さんの『大家さんと僕』「特別賞」にちばてつやさん(18年ぶりの単行本『ひねもすのたり日記』刊行と、長年の功績、マンガ文化への貢献に対して)が選ばれました。
 【→参考リンク:手塚治虫文化賞とは】


【→ 選考結果はこちら】 【→ 選考委員のコメントはこちら】
【→ 贈呈式に読者300名ご招待 詳細はこちら(朝日新聞デジタル)】
【→ 手塚治虫文化賞公式サイト トップへ】



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手塚治虫文化賞 第22回マンガ大賞受賞作品『ゴールデンカムイ』(集英社)

 

『ゴールデンカムイ』(集英社)野田サトルさん

手塚治虫文化賞 第22回マンガ大賞受賞作品『ゴールデンカムイ』(集英社)(c) 野田サトル(集英社)
『ゴールデンカムイ』 (c) 野田サトル(集英社)


◆ 作者 受賞コメント ◆


 アーノルド・シュワルツェネッガー、シルベスター・スタローン、ジョン・トラボルタなどの筋肉俳優の映画ばかりを観て育ち、ベッドに寝ると「ランボー3怒りのアフガン」のポスターが天井に貼ってある、そんな幼少時代を過ごし、男はかくあるべきと信じてまいりました。
 当時、漫画界も筋肉信仰が席巻し、筋骨隆々の臭そうな男たちの作品が揃っていましたが、時代が移り変わるにつれ、もてはやされる主人公像が清潔で中性的なものへとなってゆくのに肉離れのような違和感を抱きつつ生きてまいりました。
 栄誉ある賞を頂きありがとうございました。これもひとえに男たちの美しい肉体を妥協なく描き続けた結果、その激しいトレーニング後の筋肉から放たれるような熱が審査員の方々に伝わったのだと、感無量の思いでございます。


◆ ストーリー ◆


 日露戦争での武功から「不死身の杉元」と謳われた男は、大金を求め北海道へと足を踏み入れる。そこにはアイヌの埋蔵金への手掛かりが!? 立ち塞がる大自然と死刑囚! そしてアイヌの少女との出逢い……。冒険・歴史・文化・狩猟グルメ・GAG & LOVEなんでもありの和風闇鍋ウエスタン!


 

手塚治虫文化賞 第22回マンガ大賞受賞作品『ゴールデンカムイ』(c)野田サトル(集英社)
『ゴールデンカムイ』 (c) 野田サトル(集英社)


 


◆ のだ・さとる ◆


手塚治虫文化賞 第22回マンガ大賞受賞者 野田サトル プロフィール

 北海道北広島市出身。2003年に「別冊ヤングマガジン」(講談社)掲載の読み切り「恭子さんの凶という今日」でデビュー。 11~12年にかけて「週刊ヤングジャンプ」(集英社)で『スピナマラダ!』を連載。
14年より同誌にて『ゴールデンカムイ』を連載中。



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手塚治虫文化賞 第22回新生賞 板垣巴留さん

 

板垣巴留さん
擬人化された動物たちを描く『BEASTARS』(秋田書店)の独自の世界観と清新な表現に対して

手塚治虫文化賞 第22回新生賞 板垣巴留さん 『BEASTARS』 (c) 板垣巴留(秋田書店)2017
『BEASTARS』 (c) 板垣巴留(秋田書店)2017


◆ 作者 受賞コメント ◆


 ビースターズは「面白い」より先に「新しい」という評価をいただくことが多く、私はそれが少し不安でした。娯楽のはずの漫画のあり方として、これで大丈夫だろうか? と考えていたのですが、この度このような大きな賞から"新生賞"を頂き、すごく励まされたような気持ちです。
 驚かせたり怖がらせたり、共感させたり、漫画は娯楽でありながらも、常に読者さんの心に触れることに挑戦し続けるべきだと再認識しております。
 これからも自分の持ち味を生かし、ヒトの心に恐る恐る、でもしっかりと接触したいと思います。どうもありがとうございました。


◆ ストーリー ◆


 全寮制のチェリートン学園でアルパカのテムが何者かに食殺された。肉食獣と草食獣が共存する世界で、それは最大のタブーであり、超えられない種の壁でもあって……。ハイイロオオカミのレゴシ(17歳)と多種多様な動物たちが織りなす、激しく切ない青春群像劇!!


 

手塚治虫文化賞 第22回新生賞 板垣巴留さん 『BEASTARS』(c)板垣巴留(秋田書店)2017
『BEASTARS』 (c) 板垣巴留(秋田書店)2017


 


◆ いたがき・ぱる◆


手塚治虫文化賞 第22回新生賞受賞者 板垣巴留プロフィール

 1993年9月9日生まれ。2016年漫画家デビュー。
「週刊少年チャンピオン」で、読み切り連作『BEAST COMPLEX』を4週連載したのち、『BEASTARS』で本格連載開始。



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手塚治虫文化賞 短編賞 『大家さんと僕』 (c) 矢部太郎(新潮社)

 

『大家さんと僕』 矢部太郎さん

手塚治虫文化賞 短編賞 『大家さんと僕』(c) 矢部太郎(新潮社)
『大家さんと僕』(c) 矢部太郎(新潮社)


◆ 作者 受賞コメント ◆


 後にも先にも誰かのファンクラブに入会したのは手塚治虫先生だけです。小学生の頃のことです。大好きな鉄腕アトムの下敷きを使っていたのですが、使いすぎて折れたり、めくれた角をセロハンテープで補強したり、下敷きとして成立していないくらいぼろぼろでした。中学生になって友達ができず教室には居場所がなくて、休み時間はよく図書室にいました。そこに唯一置かれていた漫画が『火の鳥』で、読んでいると、学校や自分をすごく遠くから見ることができて救われました。
 僕のようなものが描いた作品を評価していただき、本当にありがとうございます。『大家さんと僕』は手塚先生のひとつ年下になる女性のおかげで描けました。一緒に喜べる人がいるということは、この上ないしあわせだと思います。


◆ ストーリー ◆


 1階には大家のおばあさん、2階にはトホホな芸人の「僕」。挨拶は「ごきげんよう」、好きなタイプはマッカーサー元帥で、僕を俳優と勘違いしている一風変わった大家さん。一緒に旅行するほど仲良くなった "二人暮らし"の日々を描く、奇跡の実話漫画。


 

手塚治虫文化賞 短編賞 『大家さんと僕』(c) 矢部太郎(新潮社)
『大家さんと僕』(c) 矢部太郎(新潮社)


 


◆ やべ・たろう ◆


手塚治虫文化賞 第22回短編賞受賞者 矢部太郎プロフィール

 1977年東京都生まれ。97年にお笑いコンビ「カラテカ」を結成。ボケを担当。
デビュー早々、「進ぬ!電波少年」で注目を浴びる。最近は舞台やドラマ、映画などで俳優としても活躍中。
絵本作家の父の影響で、昔から絵を描くことは好きだった。本書は初めて描いた漫画。



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手塚治虫文化賞 特別賞 ちばてつやさん

 

ちばてつやさん
18年ぶりの単行本『ひねもすのたり日記』(小学館)刊行と、長年の業績、マンガ文化への貢献に対して

手塚治虫文化賞 特別賞 ちばてつやさん 『ひねもすのたり日記』(c) ちばてつや
『ひねもすのたり日記』(c) ちばてつや


◆ 作者 受賞コメント ◆


 60歳で夭逝された手塚御大(当時みんながそう呼んでいた)を実年齢で追い越してから随分経ちますが、いまだにその偉大な背中を追いかける日々です。
 自分の半生や近況などをとりとめなく綴った『ひねもすのたり日記』という作品で、その尊敬すべき先輩の名前を冠した賞を頂戴し、面映ゆくも誇らしい気持ちで一杯です。


◆ ストーリー ◆


 いつしか老作家となった ちばてつやのところに、久々にマンガの執筆依頼が来た。最初断ろうと思ったちばだが、その脳裏には幼い頃の満州の風景、奇跡に導かれ出会えた人々、そしていつもマンガを描いてきた自分の姿が去来する。オールカラーで描く半生の記。


 

手塚治虫文化賞 特別賞 『ひねもすのたり日記』(c) ちばてつや
『ひねもすのたり日記』(c) ちばてつや


 


◆ ちば・てつや ◆


手塚治虫文化賞 第22回特別賞受賞者 ちばてつやプロフィール

 1939年、東京都生まれ。56年、単行本作品でデビュー。
『ママのバイオリン』で雑誌連載、『ちかいの魔球』で少年誌連載。
主な作品に『みそっかす』『あしたのジョー』『のたり松太郎』など。文星芸術大学教授、日本漫画家協会理事長。
2016年から『ひねもすのたり日記』を「ビッグコミック」(小学館)で連載中。



【→ 選考結果はこちら】 【→ 手塚治虫文化賞公式サイト トップへ】


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