手塚治虫文化賞

第2回マンガ優秀賞

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マンガ優秀賞

青木雄二 『ナニワ金融道』(講談社)

《民衆の側に立って描く》

 『ナニワ金融道』は、第十六回講談社漫画賞を、今から六年前の、六月二十三日に、東京会館にて戴いておりますので、もう過去の作品とばかり思っていたのに、又第二回手塚治虫文化賞、「マンガ優秀賞」に選ばれまして、本当に「しぶとい」作品だと思っております。思えば、今は亡き、手塚先生との唯一の接点は、二十五歳の時、小学館、「第七回ビッグコミック賞」で、『屋台』という作品が佳作に選ばれた時、「民衆の立場で描いているムードは貴重」と、評価していただいたことであります。あれから二十八年の歳月が流れたわけでありますが、僕もその間、様々な職業に手を染め、四十五歳にして、やっと『ナニワ金融道』で連載にこぎつけることが出来たわけですが、『ナニワ金融道』の本当のところの狙いは、「民衆の側に立って描く姿勢」だったのであります。ちなみに、六月九日は、僕の五十三回目の誕生日でもあります。

 皆様どうも本当にありがとうございました。


《青木雄二》

 あおき・ゆうじ。1945年、京都府生まれ。64年山陽電鉄に入社。69年に岡山の町役場へ転職、3カ月で辞め大阪へ出る。70年処女作『屋台』でビッグコミック新人賞の佳作入賞。75年デザイン事務所を設立する。89年に『五十億円の約束手形』がアフタヌーン四季賞の佳作となり、90年に「モーニング」誌上で『ナニワ金融道』の連載を始める。連載開始前にドストエフスキーの『罪と罰』を繰り返し読んでいた。同誌連載の人気ベストワンに選ばれ、テレビドラマにもなる。97年連載を終え、マンガ家卒業を宣言した。著書はマンガの他に『唯物論』『青木雄二のゼニと資本論』『さすらい』『ナニワ青春道』など。

※受賞者プロフィールは当時のものです。