ジャーナリスト学校
模擬記者会見で写真実技を学ぶ新人記者たち=東京本社
ジャーナリスト学校は記者たちの教育を担う組織です。「学校」という名称には、単なる研修組織ではなく、「育てる」という決意を込めています。
記者の使命は、社会の真実に迫り、分かりやすく読者に提供することです。現場取材の経験を積んで実力がついていきますが、近年はメディアが多様化し、高い倫理観を持って多岐にわたるテーマを追う能力が求められています。時代の要請に応え、社会の変化に対応できる力を身につけさせようと、2006年にジャーナリスト学校を設立しました。
出稿システムATOMを使って写真の緊急出稿を学ぶ新人記者たち=東京・有楽町
研修を受けるのは、入社3年目までの若手記者が中心です。若手記者は全国の総局に配置されますが、入社時、入社半年、入社1年、2年、3年という節目に、一斉に東京本社に集まります。
ひと味違うのは、そのやり方です。会場で講師の話を聞く教室型ではなく、先輩記者が何人も参加し研修リーダーとなるゼミ形式を、12年春から導入しました。4、5人の記者がリーダーを囲みディスカッションしながら解決策を見いだすという、一人ひとりがじっくり考えるプログラムを組んでいます。取材ノウハウや記事の視点、朝日新聞が力を入れている調査報道の手法など、いずれも若手記者が直面している課題や、記者力を鍛える多様なテーマを設定しています。特に入社直後は1カ月間をかけて、ジャーナリズムの理念や写真撮影技術など、記者としての基礎的な力を身につけさせる手厚い指導をしています。
現在はツイッターなどで世界中のだれもが情報発信者となることができ、記者たちの報道内容や報道姿勢にも厳しい目が向けられます。ジャーナリスト学校では、若手の育成だけではなく、記者個々人が質の高い情報を発信できるよう、より高度な知識や考え方を学ぶテーマ別の研修も開いています。それは日本のジャーナリズム全体の課題と考えて、自治体財政や医療問題をテーマにした一部の研修には他社にも参加を呼びかけ、全国紙や地方紙、放送局の記者たちも参加しています。同様に、ジャーナリズム全体の活性化を目指して、最前線のジャーナリズムの動きをとらえる月刊誌「Journalism」を発行し、社内外の研究者や第一線のジャーナリストらの報告を載せています。東日本大震災の災害報道や原発事故の報道を検証し、よりよいジャーナリズムの姿を考えています。
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