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特集 教育、子育ての現場で - [はぐ][NIE−新聞を教育に−] ほか

朝日新聞社CSR報告書・会社案内「読者とともに 2011」

教育、子育ての現場で

 明日の日本、世界を担う人材を育てる教育や子育てはいま、どうなっているのでしょうか。様々な視点で伝え、支えます。


[はぐ]

 少子化、核家族化、地域社会の崩壊――。子育てが難しい時代になりました。未来を担う子どもたちを「育み」「抱きしめる(ハグ)」ために保護者、行政、地域、企業ができることを読者と考えたい。そんな思いで、東京本社発行の夕刊社会面で2010年春、連載「はぐ」を始めました。5〜10回ごとにテーマを変えながら続けています。

 読者層を20〜40代の子育て世代に想定。第1シリーズ「男の育休」では、過疎の村で初めて育休を取った男性職員や、毎年200人以上の男性が育休を取る先進企業の事例を紹介しました。

 ネットユーザーにも認知してもらえるように、ニュースサイト「アサヒ・コム」にも記事を載せ、担当記者はツイッターでつぶやいています。読者から多数のメールや書き込みをいただき、「反響編」を特集することもしばしばあります。

 反響が特に大きかったのは、男性記者の体験を踏まえて、未熟児の育児をルポした「小さく生まれて」や、孤独な育児に悩む母親の「孤育て」、男性の育児を取り上げた「イクメン」です。

 特に「孤育て」には「私も夫の帰りが遅く、実家も遠く、家にこもりがち。孤育て真っ最中です」と記事と自らの境遇とを重ね合わせた体験が続々と寄せられ、急きょ続編を連載しました。「孤育てママ」のためのツイッター本でも「はぐ」のアカウントが紹介され、読者に浸透してきたと感じています。

 これからも、読者と一緒に悩み、考えながら、子育てに向き合っていきます。


[NIE−新聞を教育に−]

「新聞の読み方教室」を聞く中学生(千葉県市川市の市立第1中学校で)

 教室で新聞をさらに活用してもらうため、教育支援体制を充実させます。先生向けのセミナーやホームページを通じた新聞活用授業例の紹介といった以前からの取り組みに加え、教材として使える記事を紹介する先生向けメールマガジン「朝日Teachers’メール」を2010年夏に始めました。主として小中学校を対象に、授業での新聞活用を提案する先生向けのガイド冊子も新たに制作しています。教育学習要領の改訂に伴い2011年春から、子どもの読解力や表現力を伸ばすための教材として、教育現場で新聞が使われる機会が増えるためです。

 希望する学校に記者を講師として派遣する「記者派遣」、新聞の読み方を子どもや親、先生たちに販売、広告社員や記者らがお話しする「新聞の読み方講座」も併せて充実させていきます。

 子ども向けの特集記事「ののちゃんの自由研究」を別刷りにまとめて希望する学校に無料で配布する支援策も、1995年から展開しています。


[読書推進]

「第1回どくしょ甲子園」で最優秀賞になった市川高校(千葉県)・長谷部チームの作品(宮沢賢治著「よだかの星」)

 本を読む楽しさを伝えるため、さまざまな取り組みをしています。

 創刊120周年事業として1999年、紙面企画「どくしょ応援団」を始めました。「ブックサーフィン」(中高生向け)と「おはなしのくに」(乳幼児〜小学生の親向け)を軸に、朝、夕刊で年に二十数回展開しています。2003年には作家が全国の小・中・高校で訪問授業をする「オーサー・ビジット」を立ち上げました。10年度までに計79人の著者が47都道府県308クラスを訪問しました。

 国民読書年の10年には、「ひらく・ひろがる」の標語の下、大学生や一般、企業、地域にも対象を広げたほか、ベルマーク教育助成財団との共催で、全校生や保護者を対象とした「ベルマーク版オーサー・ビジット」も5カ所で開催しました。

 読書年記念企画としては、「どくしょ甲子園」を始めました。5人前後で1冊の本を選んで読書会を開き、成果や感想を1枚の画用紙にビジュアルを交えてデザインする新しい形のコンテストです。第1回には250点の応募がありました。

 ウェブ上ではアサヒ・コムに、人気作家らによるコラム「私、本の味方です」、学校図書館リポート「フレー! フレー! 学校図書館」などオリジナルコンテンツのほか、「ブックサーフィン」「おはなしのくに」「オーサー・ビジット」紙面の記事も収録しています。


[語彙・読解力検定]

2010年秋に実施した本番並みのお試し受験には、様々な年齢層の方々が挑んだ

 2011年6月、ベネッセコーポレーションとの共同事業として「語彙・読解力検定」をスタートさせます。辞書に載っていることば、新聞で使われていることば、そして新聞記事の読解力を総合的に評価し、日本語の力を測る新しい「ものさし」です。

 日本語を主題にした検定試験はこれまでにもありましたが、単に知識としてことばと向き合うだけでは十分とはいえません。ことばは、さらに多くの知見や情報を得るための手段です。ことばを確実に身につけることで「読む」「書く」「考える」力が向上します。周囲の人とのコミュニケーション、交渉、話し合いなど、社会で生きていくために欠かせない行動はすべて、ことばの運用力によるものです。

 こうした能力は、新聞や書物を読む、わからないことを調べる、考えをまとめて伝える、といった日常の行動で培われます。活字離れが進む現代だからこそ、検定をひとつの目標として掲げて、ことばと親しむ習慣づくりを支援することが目的です。

 スタート当初は年2回実施、主に高校生・大学生を対象に準1級、2級、準2級をもうけ、徐々に広げていきます。10年の春と秋に行われた「お試し受験」には全国約10万人の学生が参加し、「天声人語」などを使った問題に取り組みました。

《関連情報》
NIE 教育に新聞を
どくしょ応援団
語彙・読解力検定