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[情報品質の向上] - つなぐ

朝日新聞社のCSR推進活動「読者とともに 2011」

[情報品質の向上] - つなぐ

 新聞社に対する信頼は記事だけでなく、広告やデザイン、あらゆる面によって築かれます。品質の維持、向上に日々努力します。


カラー印刷

2010年のINCQCコンテスト授賞式

 印刷工場では高速輪転機を使い、短時間で多くの部数を印刷しています。インキなど資材の面でも環境負荷が大きくならないように心がけています。

 カラー品質向上のため、FMスクリーンという微細な「網点」による印刷方式を採っています。ルーペでカラー紙面を他紙と見比べると、小さな図柄まできれいに再現されているのがわかります。

 「網点」の輪郭付近は光のにじみのため、インキがない部分にも色があるように見える現象が生じます。網点が小さいFMスクリーンは、この現象が大きく現れるため、インキの量を減らせると同時に、インキが少ないことで裏側に透けにくくなる利点があります。

 FM印刷は、朝日新聞川崎工場が2010年のINCQC(国際新聞カラー品質クラブ)コンテストで2位に選ばれた、世界が認めた技術です。


色弱者対応

 日本人男性の20人に1人、女性は500人に1人が色弱者だといわれます。

 この点を踏まえ、デザインセンターは配色にも気を使っています。

 (1)「黒と赤」や「赤と緑」など判別が難しい組み合わせを避ける

 (2)形の違いでも差をつける。「緑は山手線、赤は丸ノ内線」と色だけに頼らず、線の太さを変えたり、一方を破線にしたりする

 ガイドラインを設けて地図、グラフなどを製作しています。色弱読者にも、そうでない読者にもメリットとなります。誰にでも同じように情報を伝えることを目指します。


広告審査

読者が不利益を受けないように――。すべての新聞広告を様々な観点から審査する。

 掲載した広告によって読者が不利益を受けないこと、新聞の信用を傷つけないことを目的に、日々、広告を審査しています。 申し込まれる広告原稿に虚偽・誇大な表現はないか、法律に違反する表現はないか、紙面の品位を損なってはいないか――様々な観点から目を光らせます。問題があると思われる個所は、広告主に指摘して改善を求め、場合によっては掲載を拒否することもあります。 審査は本社の「広告掲載基準」に基づき、各業界が定めている公正競争規約なども参考にします。 例えば健康食品の広告は薬事法、通信販売広告なら特定商取引法に違反していないかがポイント。週刊誌や書籍は出版の自由、表現の自由を尊重しながらも、性的に露骨すぎる表現などに注意を払っています。 広告審査センターは読者からの、広告に関する問い合わせや苦情をうかがう窓口でもあります。「丁寧かつ素早く」をモットーに対応に努めています。


校閲

事実関係の誤りがないかなど、紙面に目を凝らす。

 1面の「しつもん! ドラえもん」から、国際面や経済面、スポーツ面の記事、社会面の訃報に至るまで様々なジャンルの記事を点検しています。ドラえもんの衣装に誤りがないか、イラストのデータが本文と食い違っていないか、など図表やグラフ、写真も点検の対象です。

 「てにをは」の適切さや、慣用句の誤用をチェックするなど、日本語の使い方に注意を払うのは基本的な作業です。読んだ人が不快に感じる表現がないか、人権についても配慮しています。事件・事故の記事では、データの食い違い、当事者の名前の入れ違いがないか、限られた時間の中でチェックしています。誤った記事については、「訂正週報」に原因と対策も含めてまとめ、全報道・編成局員らにメール送信し、再発防止に努めています。

 書籍などの印刷物がデータ点検の主力でしたが、日々更新される最新情報に追いつくために企業や団体のホームページを参照するなど、インターネットを駆使することが増えました。複数のデータからどれが信頼できるのかを見極める眼力も求められています。


通信

災害時通信送稿訓練でBGAN(中央の白い機器)の扱い方を記者にアドバイスする制作メンバー(左端)=長野県富士見町の入笠山で
御巣鷹山での日航機墜落25周忌追悼慰霊式に出動し、雨天に備え衛星通信機器を設置する機動報道チーム員

 事件・事故、災害現場から原稿や写真を本社に送る――。取材記者が、どんなに貴重な情報や写真を手に入れても、通信手段がなければ新聞に載せ読者に伝えることはできません。

 2008年6月の岩手・宮城内陸地震では通信設備も壊滅的な打撃を受けました。そこで現場には衛星通信端末「インマルサットM4」や衛星携帯電話「イリジウム」を持ち込みました。赤道上空3万6千kmにある衛星を通じて通信するので、地上の被害に影響されず、インターネットも可能です。現在は後継機種であるBGANが活躍しています。これまでに比べて飛躍的に使いやすく、通信速度も上がりました。

 日々の訓練も欠かせません。記者を技術支援する制作セクションの「機動報道チーム」は専用車を出動させて通信訓練や無線機の通信可能範囲を確認するエリアテストを重ねています。紙面製作では東京本社が大被害を受けても、大阪本社が代行するバックアップ態勢を整えています。 通信機器はオリンピックはじめスポーツの国際大会でも威力を発揮します。最新で、より深い内容の情報を届けるため、さらなる新技術の研究も日夜、続けていきます。