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朝日地球環境フォーラム 世界の英知とともに議論

基調講演登壇者らで行われたパネルディスカッション

 かけがえのない地球。その豊かな環境を守り・慈しみ、責任を持って次世代にバトンタッチしていくために、今できることは何か。「朝日地球環境フォーラム」は、国境なき課題である地球環境問題を考えるために、国内外の識者や政策決定者、企業人らを招いて論議する国際シンポジウムです。2008年以来、毎年開催を重ね、「共に環境を考える場」として定着しています。

講演するアンマリー・スローター・プリンストン大学教授

 2012年10月、5回目を迎えたフォーラムは、「未来をひらく――持続可能なくらしと社会」をテーマに据えました。米国で女性初の国務省政策企画局長を務めたアンマリー・スローター・プリンストン大学教授らの基調講演のあと、経済成長と環境保全を両立させる「グリーン経済」への道筋を探ることで、先端ビジネスからライフスタイルに至るまで、私たちの未来をどのように展望すべきか、などについて論議しました。

 分科会では、どうしたら日本を環境立国のモデルとして示せるのか、また、私たちの生活に自然エネルギーを広く取り込むにはどうしたらよいか、など多様なテーマを取り上げました。専門的な議論の深掘りの一方で、「柔らか頭」で環境問題に取り組むワークショップも開催しました。自然や環境の勉強に熱心な東京都内の公立小学校の6年生90人が参加した「環境教室」では、坂東元・旭山動物園長らを講師に迎え、絵を描いたり、写真を見たりしながら、動物や地球などについてみんなで考えました。次代を担う若い世代へのアプローチも、地球環境フォーラムの役割と考えています。

 環境フォーラムの歩みは、国内外の環境問題の「時の姿」を映し出しています。「北海道洞爺湖サミット」直前の2008年6月に開催した第1回フォーラムや2009年の第2回フォーラムでは、主として気候変動をテーマに低炭素社会への道筋を探りました。2010年は直面する水問題と生物多様性を取り上げ、3・11の東日本大震災から半年後の開催となった2011年フォーラムでは、原子力発電とエネルギー政策などを中心に論議を深めました。

 環境報道に積極的に取り組んできた伝統を持つ朝日新聞社は、地球環境フォーラムの成果を踏まえ、今後の世代によりよい社会・環境を引き継いでいけるよう、さらに努力してまいります。

《関連情報》
朝日新聞デジタル:朝日地球環境フォーラム

地球教室 次世代への教育プログラム

 「地球教室」は、日本の未来を担う子どもたちに「めざすべき持続可能な社会」について、ともに考えていこうと訴えかける環境教育プログラムです。

「地球教室」で出張授業を行う東京本社科学医療部 中村浩彦記者

 朝日新聞創刊130周年記念事業のひとつとして2008年にスタート、協賛企業や官公庁との連携を強化して、小学生約25万人が参加する事業となっています。

 プログラムの主な柱は四つ。(1)環境問題を総合的に解説し、先進企業の環境技術や環境活動を伝える環境テキスト等の無料提供(2)親子を対象にした環境イベントの実施(3)朝日記者と協賛企業社員による合同出張授業の実施(4)子どもたちが作る環境新聞コンクール、です。

 このプログラムのなかで、朝日新聞は世界各地を巡る環境取材で得られた記事や写真を教材コンテンツとして提供しています。昨年の震災報道の記事やデータ、写真も、小学生向けに書き直して教材にしました。エネルギー学習を授業で取り上げる際にタイムリーな教材になったと、先生方から評価をいただいています。

 また、企業の研究員や社員、新聞記者が、現状の問題点や環境技術、仕事の内容を子どもたちに直接語りかける出張授業は「キャリア教育」の視点からも注目され、年々、応募校が増えています。

 朝日新聞社が、次世代育成や環境に高い意識を持つ企業に働きかけ、学校と企業、地域、家庭、行政をつなぐプラットフォームを築くことは、新聞社の機能を生かした新たな社会貢献のあり方であると考えています。

《関連情報》
朝日新聞デジタル:地球教室

地球異変 欲望が脅かす「いま」写す

市場では、売買が禁止されているはずの野生生物の肉も売られていた=コンゴ共和国・ポコラ、小林裕幸撮影

サルを仕留め、森から出てきた男性。捕ってはいけない種類のサルだったと分かり、獲物や銃を押収された=コンゴ共和国・ルンドゥグ、小林裕幸撮影 熱帯林に暮らすマルミミゾウ。象牙密猟の犠牲になり数が激減している=コンゴ共和国・サンガ州、小林裕幸撮影

 とけ出す氷河、破壊される熱帯雨林、追い詰められる動物たち……。長期大型企画の「地球異変」は、世界各地で起きている環境問題をルポと写真でお伝えしています。2006年に報道した「北極異変」を拡大する形で2007年にスタート。30カ国以上を延べ90人の記者やカメラマンが取材し、本社機「あすか」も飛ばして、300本に及ぶ記事や迫力のある写真を読者にお届けしてきました。

 「地球温暖化」をテーマにしたシリーズでは、海面上昇によって国土が脅かされている南太平洋の島国ツバルや、氷河がとけ氷河湖が拡大するヒマラヤなどを取材しました。「生物多様性」のシリーズでは、外来魚の繁殖に悩むアメリカや、森の減少が続き希少な動物が脅かされているマダガスカルの実情などを伝えました。

 また、2012年6月にブラジルのリオデジャネイロで開かれた「国連持続可能な開発会議(リオ+20)」に向けて、2011年度から「持続可能性」をテーマに取り組みました。リオからは都市と貧困と環境問題とのつながり、世界の廃船処理を担うインドとバングラデシュからは環境に配慮したリサイクルの必要性、そして、南アフリカからは排ガス浄化に欠かせないプラチナの採掘が地球環境に与える影響などを報告してきました。

 さらに、人口が70億人を超えた地球で人間の欲望が自然環境を脅かしている現状に注目し、「渦巻く欲望」をテーマにした新しいシリーズも始まりました。アフリカのコンゴ共和国で、内戦が終結した後に人口が急増し、食料のための密猟で野生動物が激減している様子を記事にしました。これからも、世界の現場から迫真のルポをお届けします。

 「地球異変」で取材した内容は、環境教育プロジェクト「地球教室」で小学校に記者たちが出向いて、現地の様子や取材の裏話などを子どもたちに伝えています。


「正解」ない難しさ実感 コンゴ共和国の取材から

科学医療部・中村浩彦記者

 アフリカ中央部のコンゴ共和国。北部のヌアバレ・ヌドキ国立公園を中心にした熱帯林が、2012年7月、世界遺産に登録されました。その発表の日を、熱帯林の真ん中にあるゴリラの観察拠点で迎えました。林道の途切れる所まで四輪駆動車で行き、そこから3時間ほど歩いてようやくたどりつく秘境です。ろうそくの明かりのもとで研究者らと祝杯をあげました。

 その豊かな森に危機が迫っていました。野生動物が密猟され、市場で肉として売られているのです。ゴリラやゾウの肉が並ぶこともあるそうです。牧畜ができないコンゴでは、野生動物の肉はブッシュミートと呼ばれ、昔から貴重な食料でした。近年、人口が急増し、大量に消費されるようになっています。

 密猟により野生動物が追い詰められています。一方で、食料をブッシュミートに頼らざるをえないのも現実です。小さい子どもを連れた女性に「食べ物がないのに、なぜ、ブッシュミートを食べてはいけないの」と問われて即答できませんでした。自然を守れと声高に主張するだけではなく、代替の食料をどうするのかをセットで考えなければなりません。一方的な視点だけでは解決できない環境問題の難しさを改めて実感した取材でした。

CO2削減 太陽光発電や共同輸送活用

朝日新聞川崎工場の屋上に設置された太陽電池パネル群

 朝日新聞社は新聞業界の先駆けとして、2001年元旦に朝日新聞環境憲章を制定し、05年に10年度におけるCO2量を01年度比10%削減する自主計画を立てました。この自主計画は、目標を大きく上回る23.2%の削減率を達成して終了しました。

 11年度からは、改正省エネ法が要請する省エネに積極的に取り組み、製品生産に必要なエネルギーの利用効率を、年平均で1%以上向上する目標を新たに掲げています。そのために環境行動計画を年度ごとに作成しています。

 「2012年度環境行動計画」では、大幅な節電の実行、省エネとCO2削減を推進、紙を大事に使う、環境にやさしい新聞輸送などを目標に掲げ、実行しています。

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 たとえば川崎工場では、12年3月末から最大出力100キロワット、年間発電量約10万キロワット時を見込んだ太陽光発電を開始しました。さらに、空調設備や照明設備の更新などでも温室効果ガス削減を図り、この環境への取り組みが、「かわさき環境ショーウィンドウ大賞2012」に入賞しました。

 またCO2排出量を減らすため、11年12月に朝日新聞社とパナソニック社が協力して、新聞配送トラックを使った共同輸送の物流システムを始め、「グリーン物流パートナーシップ優良事業者表彰制度」に経済産業省から大臣表彰されました。

 新聞用紙の11年度の古紙配合率は75%で、工場によっては100%古紙を利用しています。

 これからも持続可能な社会の発展のために努力するとともに、「環境に貢献する朝日新聞」を、目に見える形で示していきます。

《関連情報》
環境への取り組み:朝日新聞社インフォメーション

森林文化協会 森と人をつなぐ

新潟・松之山・ぶなの森観察会 2012年の「グリーンウェイブ」で植樹する子どもたち

 森林文化協会は、「山(自然)と木(生き物)と人の共生」を基本理念に、森と人をつなぐ幅広い活動を通じて、公共の利益に貢献することを目的とする公益財団法人です。

 森のシンポジウムや野外セミナー開催、森林資源や環境に関する調査・研究、月刊『グリーン・パワー』や学術年報『森林環境』、ホームページ「森林文化.com」などによる情報発信、緑の保全支援や森づくりの実践など、環境保護や森の知恵を生かす文化の継承・発展に尽くしています。

 協会は、朝日新聞創刊100周年を記念して、1978年9月に設立され、2013年は創立35周年に当たります。朝日新聞社は、紙面や寄付などさまざまな形で協会の活動を支援、「21世紀に残したい自然100選」や「にほんの里100選」選定も、協会との共同事業です。

 協会創立35周年事業では、「森の恵みを未来につなぐ」をテーマに、子どもたちと親や保育士さん、先生といった明日を担う若い世代向けのイベントを開催します。

 一方、地球規模での森林減少や生物多様性の喪失に歯止めがかからず、国内では危機感の共有も心もとない状況です。また、東日本大震災被災地の復興はなおも遅々として進まず、被災地域外では記憶の風化が懸念されています。大震災を日本人全体の課題と受け止め、支援を継続することを目的に、2012年は国連生物多様性条約事務局の提唱する「グリーン・ウェイブ」の中で、被災地苗木を育てて贈る親子を募集しました。2013年からは朝日新聞社などと共催の「緑のバトン運動」として、全国の学校に育苗参加を募り、活動を拡充しました。

 人間の文明最優先の浪費型社会ではなく、自然と生き物と人間が共生できる社会を基本理念として未来をめざす「森林文化」の考え方は、まさに時宜にかなったものといえます。

《関連情報》
森と環境の情報交流サイト [森林文化.com]
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