アピタル 医療情報正確にわかりやすく

みなさん、こんばんは。朝日新聞が運営する医療サイト「アピタル」の編集長・平子義紀です――。
こんなあいさつで始まるインターネットを使った約1時間半の医療番組が、アピタル夜間学校です。2012年度は「がん」と「アレルギー」をテーマにそれぞれ毎月1回、つまり計12回の授業を開講。パソコンの前に座った患者さんや、スマホを握った家族の方々に医療の最新情報を届けました。
いずれもトップクラスの医師を講師に招き、きちんと確立した治療法の解説をします。特徴は、一方的に医師が話す授業ではなく、編集長がたびたび横から割って入り、患者の疑問を代弁する形で様々な質問をぶつけます。
「その検査、痛くはないですか。あとで、痛みが残らないですか」
「その用語がよくわかりません。おっしゃりたいのは、こういうことですか」
医師と患者は、コミュニケーションの時間が十分ではなく、そこから誤解や医療不信が生まれていないだろうか。そんな思いから生まれたのが夜間学校です。人気の医師ほど忙しいものです。でも、夜なら時間をいただけるだろう。テーマに合わせてネット経由で事前に質問も集めています。ツイッターを使ってリアルタイムの反応や質問も寄せられ、番組の進行に生かしています。
「アピタル」は、2010年4月にスタートしました。新聞記者集団が所属する報道局という組織の中にあります。「患者のための医療サイト」というキャッチフレーズを掲げ、夜間学校のほかにもさまざまなコンテンツがそろっています。
2012年末には、サイトをリニューアルしました。朝日新聞の医療・介護ニュースだけでなく、難病患者や医師、その他の医療従事者らが寄せるコラムをいっそう充実させています。キーワードを使って目的の記事を簡単に取り出せるようにもなりました。
2人に1人が、がんにかかる時代を迎えています。高齢化問題だけでなく、社会は人口減少の入り口に立っています。そうした中で、医療や福祉の問題は、私たちの社会が抱える最も大きな問題の一つです。ネットの中の医療情報は玉石混交と言われますが、アピタルは報道機関がつくるサイトだけに、正確でわかりやすい医療情報を伝えるメディアをめざしています。
- 《関連情報》
- apital(アピタル):朝日新聞社の医療サイト|
- アピタル夜間学校
ピンクリボン 乳がん検診率向上に寄与
名古屋でのピンクリボンスマイルウオーク

日本人女性の15人に1人が乳がんにかかり、年間5万人が新たに発症しています(2010年)。乳がんに対する関心は年々高まっていますが、「乳がんはひとごと」と考える人もまだ多く、検診の受診率は20%程度にとどまっています。欧米では受診率が高く、乳がんで亡くなる人は減少していますが、日本では依然として増加傾向が続いています。

乳がんは早期に発見すれば、治る可能性の高い病気です。03年にスタートした「ピンクリボンフェスティバル」では、早期発見の重要性を伝え、1人でも多くの人に検診受診への一歩を踏み出してもらうために、多角的なキャンペーンを展開しています。事務局を公益財団法人日本対がん協会に移管した現在、「ピンクリボンフェスティバル」は、乳がんの知識・予防の普及啓発活動として、日本で最大規模のキャンペーンとなっています。
12年も、10月1日に、東京スカイツリーなど各地の施設をピンクにライトアップしたり、街頭キャンペーンを行ったりして、ピンクリボン月間のスタートをアピールしました。
東京、名古屋、神戸、仙台で開催する「スマイルウオーク」やシンポジウムには、約1万4千人が参加し、賛同する企業は43社に及びました。イベントでは乳がんの基礎知識や最新情報を専門医が話し、罹患(りかん)経験のある著名人が自らの体験を語ることで、早期発見、早期診断、早期治療の大切さをわかりやすく伝えています。紙面でもイベントを告知、その模様をリポートしています。
同時に開催した「第8回ピンクリボンデザイン大賞」は、乳がん啓発のためのポスターデザインやコピーを公募するもので、1万6千点を超える応募がありました。男女を問わず、幅広い年代の人に乳がんについて考えてもらうきっかけを与えています。
さらに「マンモグラフィ検診・無料クーポン券」を日本対がん協会の協力で1万枚以上発行し、初めて検診を受ける方に引き続きプレゼントしています。
乳がんは、胃がんや大腸がんのように年齢とともに罹患者が増えるがんとは異なり、30代から増加し、40代後半という比較的若い世代でピークを迎えます。40歳を境に亡くなる方も増えています。また、若い年代の乳がんにかかる率が年々上昇しています。
こうした状況を踏まえ、さらに国の目標である受診率50%を少しでも早く達成するために、今後も有効なキャンペーンを展開し、信頼できる情報を送り続けます。
(左)東京ウオーク出発式(右)神戸ライトアップ
日本対がん協会
朝日新聞社の創立80周年記念事業として1958年に設立されました。いまも紙面などを通じて密接な関係を維持しています。がんの知識や情報の普及啓発を目的に、「朝日がんセミナー」を開催。がん教育教材DVD「がんちゃんの冒険」を発行し専門医と一緒に中学校や高等学校への出前授業なども実施中です。
2011年3月に発生した東日本大震災を受けて、4月には被災者向けのフリーダイヤルを設け、医師、看護師、社会福祉士が無料の電話相談を12月まで受け付けました。仮設住宅に移ったがん患者さんたちが必要とするケア帽子やウィッグ、補正下着など病院を経由して直接手渡しする活動も継続中です。
一般向けにも、相談料無料の電話相談を継続的に実施しており、相談件数は年間1万件に近づいています。
- 《関連情報》
- 日本対がん協会|
- ピンクリボンフェスティバル公式サイト








